ふんわりシフォン -187ページ目

朝焼けを見た

なんにもないって景色は

人工的な物のない

あるがままの自然

あるがままの姿



誰かが造りだしたとしたら

それは神様みたいで

ただ見ることができた

偶然のような幸せ



言葉にすることすら

できない

引き込まれるような朝焼け


一瞬でしかない 今

厳かに姿を変えていく

欲しい言葉

耳元で小さく ささやく

「大好きだよ」



「そんなの もう 知ってるよ

こっそり言わなくたって

いいでしょう」



「ダメだよ

大きな声だと恥ずかしいから

ねえ ねえ

同じだよ は無しだよ」





笑いながら 照れながら

欲しい言葉をくださいな

FULL MOON 36

ざあっと泡が俺達を取り巻いて、白い幕を作る。気泡の入ったグラスのように、泡が空気の膜を包んでいる。

口先で方向を見定めてから、水の守護獣がふわりと動かした。

シャボン玉の中のようだった。暗い水中では、虹色の輝きを見ることはできないけれど、ゆらゆらと揺れながら動くのは楽しいものだ。



まるで時間を操るように、頭上や隣に寄り添って泳ぐ魚が次々と入れ替わっていく。

その中で、水のマスターは前を見つめて腕を組んでいた。





『どうして水のマスターになったの』

『あたしが決めたんじゃないわ。前のマスターが勝手に選ぶものなの』

『離れていても、解るもんなの』


『解るらしい…ただ守護獣のほうが敏感だよ』

どんな人間なら、力を使いこなせるのか、人のためになるのか守護獣は本能で見分けるのだろう。

言葉だけでなく胸の内にある思いがはっきりした人物ならいいようだ。