お惣菜で命日 | きょうだい児で、毒親育ちで、バツイチです。

きょうだい児で、毒親育ちで、バツイチです。

柴田真帆と申します。
アンジェルマン症候群の兄様がいて、
過保護・過干渉の毒母を見送り、
モラハラ&パワハラ夫を捨てました。

 

毒母の三回忌を終えた安心感と

下のわんこの病院通い及び兄様の絆創膏誤食事件で

 

危うく、毒母の命日をスルーするところだった。

 

ギリギリ、まさに昨日、

「あ、そういえば」

って感じで思い出した。

 

完全スルーさせないあたりが、毒母だなぁと思う(笑)

 

間一髪で思い出したので

今日は毒母の好きなもの尽くしのディナーを

お仏壇に献上した。

 

ゆうべの時点では

 

「ローストビーフと、チーズと…

刺身は晩年“飽きた”とか言ってたからなぁ。

なんか他にあるかな…」

 

などと思っていたのだが。

 

今日、仕事帰りにスーパーに寄ったら

ローストビーフがバカみたいに高い。

うん、これはないな。

 

こんなたっぷり入ってなくていいんだよ。

お手頃価格の、ちょびっとでいいのに。

 

予定が狂った。さて、どうしよう。

 

お惣菜コーナーをつらつら見ていると

「あぁ、酢豚、好きだったな。

牛肉牛肉言ってたけど、酢豚は喜んで食べてた」

ということを思い出して、酢豚を買う。

 

「お、きゃらぶき。蕗も好きだったなー」

「あ、トマトが入ったサンドイッチ食べたいとか

よく言ってたな」

「あ~、なす漬けも食べたいって言うだろうな」

 

ポンポンとメニューが決まっていった。

 

ふむ。今日はローストビーフじゃなくて

こういう気分だってことね。

 

そして生前、約束していたこと。

 

「私が死んだら、

ぶどうの(アルコール)9%の

チューハイをあげてちょうだい」

 

はい、買いました。

 

買って来たお惣菜を、一張羅のお皿にキレイに盛り付けて

お仏壇にあげた。

チューハイはグラスに注ぎ、缶も一緒にあげる。

リクエスト通り、9%だということのアピールだ。

 

毒母は、わっちがせっせと作ったものを

食べるときと食べないときがあった。

わっちが料理をしていると、出来上がる頃になって

「食べない」だの

「食べたくない」だのと言う。

 

腎臓を壊していたから、わっちはめちゃくちゃ

気を遣って料理をしていたのだが

毒母はますます食べなくなった。

 

かわりに、出来合いをチンして出すと

バクバク召し上がったりする。

 

ピンピンしていた頃は、とにかく

外食とか出来合いが大好きな人だった。

 

自分が作らないんだから同じじゃん

 

と、わっちは思うのだが毒母はとにかく

外で作られたものに食いつく人だった。

 

なので、わっちは毒母には出来合いのお惣菜を

意図的に献上するのだ。

 

逆に父は、何か作ってあげると

「これ、真帆が作ったのか?

…うまいなぁ」

と言ってくれた。

なんてことないサツマイモだけの煮物でさえ

「うまいなぁ」

と言ってつまみ食いをしていた。

 

父の節目のとき

命日だったりお盆だったり、誕生日などは

必ず、何か一品でも、手作りのものをあげている。

「真帆が作ったのか?

うん、うまい」

と言っている声が、不思議なほどリアルに聞こえる。

 

まったく対照的なご夫婦だと

子どもながらに思う。

それだから、最期まで連れ添ったのか。

 

連れ添った半世紀の間

いろんな場面で双方に我慢や爆発があったのだろうが

間違いなく爆発の頻度は毒母の方が多かっただろう。

 

毒母がどっちにいるのかはわからないが

もしも父と一緒にいるのなら

双方ともココロ穏やかに居てもらいたい。