何でこんなに気持ちがザワザワするんだろう、と考えた。

 

わっち、正直なところ

オータニサンはどうでも良かった。

あぁ、すげぇな

ぐらいなもんで、そんなに興味をそそられる存在ではない。

 

むしろ、イッペイさんの方に注目していた。

 

わっちのことなのでワイドショーで観てる限りだが

常にオータニサンの影となって付き添って

ありとあらゆるサポートをしているように見えた。

 

オータニサンって、自分で自分のこと出来んのかな、

なんて思いながら見ていた。

 

で、わかった。

ザワザワの原因。

 

正しいかどうかは別にして、わっちは

イッペイさんにわっち自身を重ねていたのだ。

 

わっちが毒母を、まだ身体が大丈夫なときから

ありとあらゆる場面で黙々とサポートし続けていたことに

イッペイさんの姿を重ねて見ていたのだ。

 

だから、あれほど丁寧に振舞うイッペイさんを

ある意味、心配していたのかもしれない。

 

だが、わっちのような一庶民が

心配するようなレベルの話ではなかったことに

どうしようもない恥ずかしさを覚えた。

 

何千万とか何億とか

そういう単位で物事を見られる人だった。

 

一歩引いているようでいて

張るときは張る。

 

やべぇヤツだ。

 

わっちの感覚で見る人たちじゃなかった。

 

ものすごい気配り目配り心配りの出来る人でも

普通の人とは限らない。

 

やっぱ、どこの世界でも

人間はコワイ。