友と退職後を妄想する。 | 明るい自閉症しいちゃんと私のときめき生活

明るい自閉症しいちゃんと私のときめき生活

重度の自閉症しいちゃんだけど、とても明るい女の子です。
私もしいちゃんにたくさんパワーもらってます。
子育てにちょっと疲れてしまった方にぜひ読んでいただきたいです。

しいちゃんは30才の女の子です。




自閉症で知的障害があります。




明るくて笑顔がかわいい女の子です。




私はしいちゃんのおかあさんで、57才のシングルマザーです。



今日、私は久しぶりに友だちと会いました。




友だちは私より1つ年下です。同じ仕事をしています。




彼女は、




「私は、今の職場ですごく寂しい思いをしているんだよ」




「何気ない話をする相手がいないんだよ」




と言いました。




「うん、私もそうだよ」




「話し相手も特にいないけど、世間話をする時間ないよね?」




と私が言うと、彼女も、




「そうそう!昔はもっとゆとりがあったよね?」




私は「うん、働き方改革を逆行するように、仕事が増えてるよね」




と言いました。




ここ数年、どうでもいいような仕事が増えて、




本来の業務ができないことがみんな悩み。




特に若い人がリーダーになると、仕事が増える。




若い人って忙しいことを美徳としている人が多い。



ゆとりがあった頃を知らないからかもしれないけど、



無駄が多いんだよな。




世間では20代、30代が多忙で病んでしまうというけど、




私は今まで若手で病んだ人と会ったことがありません。



40代、50代が病んでいます。




若い時は無理しても働けるけど、年とったら、若い時の働き方は無理。




「ねえ、定年まであと10年でしょ?」




「今みたいな働き方できる?」と私がたずねると、




「えっ!65までなんてこの仕事しないよ!」




「長くて60才までだよ!」と彼女は言いました。




「そっかあ~、私も65まで今の働き方は無理だな」




「私はやりたいこともあるから、とりあえず60才かな?」



と言いました。




私には夢があって、公文の書写の先生になりたいことや、福祉のボランティアをしたいことを彼女に話しました。




「それ、いいじゃん!しずくまさんに向いてるよ!」と彼女は言ってくれました。




今年56才を向かえる彼女は、この夏に退職後についての説明会があります。




「退職金の話もあるんでしょ?」と言う彼女に、




「65才まで働くのと、60才まで働くのとで、退職金が30万違う」ということを話すと、




「えっ!それだけしか違わないの!」




と驚く彼女。




「まあ、月々お給料が入るから65まで働く方がお金は入るけどね」




と私は言いました。




60才に近づいて、終わりが見えてきたのに、なかなか手が届かないこの感覚。




私だけじゃなくて、健康な人でも不安があるんだなと思いました。



働くって身体が資本だけど、身体を壊してまでも働くのは違うなと思います。




「私たちっていつか、楽になるのかな?」という彼女に、




「いつかなるよ」と私は言いました。




過ぎてみると10年ってあっという間だけど、未来の10年はとても長く感じます。




いろいろあると思うけれど、




自分の身体と心を大切にしながら、




仕事をしていけたらいいなと思います。




「こうして発散すれば、大丈夫な気がするね」




と彼女が言ったように、つらいときに一人にならずに、




こうして話をして悩みを共有するのがいいなと思います。




意外と悩んでいるのは自分だけじゃないと、気づくことがあると思います。




来月は夏休みがとれます。




とりあえずそれまで頑張ろう!