自閉症で知的障害があります。
明るくて笑顔がかわいい女の子です。
私は寝る前にしいちゃんにお腹のベルトを締めます。
お腹のベルトというのは、ウエストポーチのことで、中にはしいちゃんのスマホが入っています。
そのスマホをしいちゃんは使うことはなくて、GPSとして使っています。
しいちゃんの徘徊対策です。
それをつけ終わると、私は電気を消して、
しいちゃんの隣で寝ます。しいちゃんを抱きしめて寝ます。
最近、夜中に胃酸が上がってくるせいで、
咳が止まらないことがあります。
結構大きい咳が出るので、しいちゃんは眠っているようで、気づいています。
しいちゃんはそんなときに、私に布団をかけ直してくれます。
しいちゃんは優しいのです。
そしてそれでも咳が止まらないときは、
しいちゃんは寝ている姿勢を変えて、私の方を向いて、私を抱きしめてくれます。
しいちゃんは本当に優しいと思います。
しいちゃんは、「大丈夫?」とは言えないんだけど、
自分が私にできることや、
(心配しているんだよ)という気持ちを、私を抱きしめるということで示してくれているのだと思います。
私はしいちゃんに、
(ありがとう)という気持ちでいっぱいになります。
そしていつの間にか眠ってしまいます。