リング(1998年) らせん(1998年) | Asian Film Foundation 聖なる館で逢いましょう

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アジア映画に詳しくなかった私がアジア映画を観てます♪
ネタバレはできるだけ避けております…(ㆆᴗㆆ)*✲゚*。⋆

 

 

 

 

 

いつも読んでくださり、ありがとうございます(^-^)ノ

本当に感謝です…キスマーク

 

この5月、私はもちろん韓国映画も観たかったんですが、それよりもふと、日本の映画、中でもホラーへの気持ちが高まっていました。

日本のホラー映画が観たい ―― そう思いました。

 

ご注意: 『リング』と『らせん』の内容に触れていますので、何も知りたくない方はご注意くださいまし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リング

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だったら何か、まだ観ていない作品を観ればいいとも思うんですが、それよりも私は私の中でも特に大きな存在である1998年の作品、『リング』を観ようと考えました。

さらにはまだ観ていなかった『リング0 バースデイ』(2000年)を観るという計画もありました。

5月の10日、『リング』を観ました。

 

『リング』 ―― よくご存知でしょうけど ―― ホラー映画がお好きなら絶対に観ておられるだろうし、怖い映画が苦手な方は絶対に観たらアカン映画です ―― 鈴木光司先生の小説を、中田秀夫さん監督&高橋洋さん脚本で映画化した作品で、大ヒットを記録し、海外でも非常に人気が高いだろう作品です。

 

ストーリーについては詳しく触れませんが、テレビ局に勤めていて番組を制作しているシングルマザーの浅川玲子が、「呪いのビデオ」の存在を知り、詳しく取材していく中で彼女自身そのビデオを見てしまい…という物語です。

 

「呪いのビデオ」の怖さと共に、玲子が協力を求める元夫の高山竜司に霊能力が備わっているという設定もあり、ホラーであると同時にミステリーの側面が強く、「呪いのビデオ」の真実と成り立ちに迫っていく流れがホントにゾクゾクくる作品なのですね。

 

私が最後に観たのはもう10年以上前だと思いますが、今回、観ていてよく覚えていると思いましたし、また逆に、「ここはこうだったのか」と気づくこともありました。

 

ホラーとしての怖さですが、最初に観た時の怖さは私の中でも最怖のうちの一つだったと思いますが、さすがに2度目以降は最初ほどには怖くなかったし、今回の鑑賞では怖さに震えて観ていられないなんてこともなく、じっくりと細かく観ていることができました。

 

話は前後しますが、この3週間ほどで観たホラー映画は、最初に観た時にはそりゃもう怖さでおかしくなるほどになった作品も少なくないわけですが、今現在、私はどうもホラー映画を怖がる気分が薄まっているらしく、どれもそこまで怖くは感じませんでした。

 

これは自分でも面白いなと思いましたが、ホラー映画を怖いと思った時期と今の自分の境遇、心境がまた違うからではないかと思います。

ただ、それもそこまでハッキリとはわからないので、何かの拍子にまた怖くなるのかもしれない。

 

映画としての『リング』ですが、怖みは薄れたけれども映画としての面白さは少しも色褪せないものですね。

 

玲子たちが真相を追っていく流れは結果を知っていても興奮させられますし、映画の雰囲気もたまらなく好きです。

特に高山竜司、彼の部屋が好きです。

 

真田広之さん ―― 現在、『SHOGUN 将軍』が人気を博してるんですが、1998年の『リング』では美形霊能者といっていいですよね。

よくお出になってくださったといいますか、今となっては『リング』はかなりの豪華キャストで、皆様ずっと活躍しておられます。

お若かった竹内結子さんに私は哀しさを感じましたが…キャストには亡くなった方もおられます。

 

今月、『リング0 バースデイ』まで観て、嬉しかったのは中谷美紀さんが『らせん』、『リング2』と計3作に出演していて『リング2』では主演であることですね。

若干、中谷美紀さん本来の実力を発揮されたかというと疑問にも感じてしまったんですが、しかし、そういった出演、演技も時に魅力に感じられることもあるようですし、私は『リング2』の中谷美紀さんの演技が好きでした。

でもそれはまた『リング2』の感想の話ですな。

 

もちろん主役の松嶋菜々子さん…素晴らしいです。

『リング2』まで観ると何とも言えない気分になるのですが…。

 

『リング』の象徴でもある「貞子」については、そのインパクトは絶大で、私が観てきた大好きな一連の韓国のホラー映画にも大きな影響を与えていることは間違いありません。

中にはもう、ほとんどパクリのような「出方」をする幽霊(유령)もいて汗…とりあえず手をついて這ってくるのは全部「貞子」風汗

そりゃもう貞子はあまりにも大きな存在なんですよね。

あの出方は、日本の怪談に連なる出方じゃないかと思うんですが、それをああして映像化したのがコロンブスの卵なんでしょうね…本当に…。

 

私もホラー好き好き言いつつ、言うほど観てないんですけど、やっぱり『リング』に尽きるのかなあと思ってます。

よほど新しい「幽霊の出方」を発明しない限りは『リング』を超えるのは困難なのかもしれませんなあ…と。

 

ところで私は鈴木光司先生の小説を1冊も読んでおりません汗

『リング』については読んだ友達が怖さで眠れなくなったと聞いて、怖い小説はホントに怖いと思ってますので、私は遠慮させていただくことになっております(>_<)

 

ちなみにご存知でしょうけど、中田秀夫監督と共に映画版『リング』シリーズを作られた脚本の高橋洋さんは韓国映画『オクス駅お化け』(2023年)にも携わっておられます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

らせん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同じ日、続けて『らせん』を観ました。

 

ご存知だと思いますが『らせん』は鈴木光司先生の小説としては正統の続編なんですが、『リング』と同時公開のため同時に撮影され、飯田譲治監督が映画化されてます。

 

『らせん』は映画『リング』の続編でありながら、結果的に翌1999年に映画オリジナルの続編『リング2』が公開され、映画シリーズとしては以後、別の続編も公開されていくことになるのですね。

つまり小説と映画とで枝分かれしていったような状態なようですが、また詳しいことはご自分で調べてください。

 

『らせん』も私、一度だけ観ているのですが、あの『リング』の続編だと思って観たら、なんだかかなり違うように思えて、結局、私は『らせん』を上手く理解できなかったんですね。

それで正直、ガッカリした記憶だけが残ってました。

 

しかし、今回、こうして『リング』と『らせん』についてブログで書いておこうと思うに至ったそれが理由なんですが、『らせん』を観て、とても良かったんですね。

ああ、こういう話なのか、と理解できてきたんですよ。

 

主人公は海の事故で幼い息子を失い、その失意から自ら命を絶つ思いにとらわれている監察医の安藤満男(佐藤浩市さん)で、『リング』で、高山竜司の恋人として登場した高野舞(中谷美紀さん)も出てきます。

 

『らせん』はホラーというよりも最終的にSFのような世界になったんじゃないかと思います。

それでかほとんど怖くなかったんですが、しかし呪いの伝染について医学的、科学的に解明していくという斬新さがゾクッときてすごく変な気持ちになるんですね。

それが『らせん』の優れたところではないかと思います。

ホラーというジャンルを逸脱して、新しいジャンルに行ってしまうのが凄いんじゃないですか。

 

最初に観た時、意味はわからなかったんですが、砂浜で終わっていく絵はよく覚えていました。

今回、観返していてその砂浜での結末にグッときました。

ああ、こういうことなのか…と。

また別の映画ですが2002年の『マイノリティ・リポート』を観ていた時の気分も思い出しました。

 

それでも『らせん』は私には難解な映画でしたが…しかし『リング』の映画シリーズが貞子の恐怖を主軸に続いていくことになってることを知ってる上で、『らせん』のこういった世界はまた別の面白さがあることはわかりました。

本来は映画『らせん』の次に、小説の第3作目にあたる『ループ』も映画化すべきだったのですが…映画にするのには困難だったようですね。

と、なると、ホントは原作を読んで全てを知るべきなんですが…。

 

 

映画『らせん』のキャストは『リング』と重なりますし、やはり豪華ですよね。

 

『らせん』を観ていて私が中でもドキッときたのは貞子です。

 

 

『らせん』で貞子を演じるのは佐伯日菜子さん…セリフもなく出番もちょっとですが、表情が邪悪で好きやなあ~。

もう、佐伯日菜子さんが演じる貞子がもっと活躍する映画が観たかったなあ…。

 

佐伯日菜子さんの出演作を調べて、興味を惹かれる作品が幾つもありました。

また観たいものです…。

 

 

最後に…『リング』は1999年に韓国でリメイクされ、『링 The Ring Virus』というタイトルですね。

監督はキム・ドンビン監督…私の好きな『レッド・アイ 幽霊列車』(2005年)の監督さんですね。

 

松嶋菜々子さんが演じた浅川玲子は「ホン・ソンジュ」というキャラクターになってて、なんとシン・ウンギョンさんが演じてはりますし、また韓国版『リング』はペ・ドゥナの映画デビュー作で…言っていいですか汗

彼女が貞子を演じてます汗

 

 

ただ、韓国のブロガーさんの批評を読むと日本オリジナル版の映画と比較して、あまりいい映画にはなってないとのこと…。

それでもキャストの演技や、日本版の映画とどう違うのかだけでも観たい!!

 

という私みたいな人のために、YouTubeにはこんな動画もあったりします汗

 

Ringu vs The Ring Virus | Side-by-side Comparison

リング vs リングウイルス | 比較

 

おいおいおいおい~あせる

ちょっと怖いぞ~(>_<)

 

 

 

そういったわけで1998年の『リング』と『らせん』を観返して、良さを再発見した気分ですし、特に『リング』はやっぱり素晴らしいホラー映画だなあとあらためて思いました。

 

『リング2』と『リング0 バースデイ』もすでに観てるので、できるだけ早く感想を書きたいし、ちょっとまたホラー映画についても語れたりしたら幸いです。

またお時間があったら読んでください。

 

今日もおおきに…ありがとうさんです☆⌒(*^-゜)v

 










リング The Ring


1998年製作/95分/日本
劇場公開日:1998年1月31日
配給:東宝

監督 中田秀夫
原作 鈴木光司
脚本 高橋洋
プロデューサー 河井真也 一瀬隆重 仙頭武則
エグゼクティブプロデューサー 原正人
撮影 林淳一郎
照明 前原信雄
美術 斎藤岩男
編集 高橋信之
音楽 川井憲次
主題歌 HIIH 「feels like 'HEAVEN'」
視覚効果 松本肇

松嶋菜々子 浅川玲子
真田広之 高山竜司
中谷美紀 高野舞
沼田曜一  山村敬
雅子 山村志津子
竹内結子  大石智子
佐藤仁美 雅美
松重豊 吉野
浅川浩一  村松克己
浅川陽一 大高力也
伊熊平八郎 伴大介
李鐘浩 小宮カメラマン
柳ユーレイ 岡崎
大島蓉子 玲子の叔母
しみず霧子 大石良美
伊野尾理枝 山村貞子
白井ちひろ 少女時代の貞子





らせん Spiral


1998年製作/97分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1998年1月31日

監督・脚色 飯田譲治
原作 鈴木光司
エクゼクティブ・プロデューサー 原正人
プロデューサー 河井真也 一瀬隆重 仙頭武則
撮影 渡部眞
撮影効果 三上孝 村石宗浩
水中撮影 五島正皙
美術 斉藤岩男
音楽 ラフィンカ
音楽プロデューサー 篠塚奈美 長岡和弘
主題歌 HIIH「ゆがんだ時計」
録音 細井正次
効果 今野康之
照明 安澤正二
編集 阿部浩英
衣裳 鈴木いづみ
スタイリスト 谷口みゆき
ポストプロ・コーディネーター 小林広司
アソシエイト・プロデューサー 石原真
ライン・プロデューサー 磯村達也
製作担当 田口聖
助監督 浜本正機
スクリプター 樽角みほり
スチール 石原宏一
ビジュアル・エフェクト・スーパーバイザー 松本肇
スペシャル・メイクアップ・コーディネート 和田卓也
スペシャル・メイクアップ 松井祐一

佐藤浩市 安藤満男
中谷美紀 高野舞
真田広之  高山竜司
鶴見辰吾  宮下
佐伯日菜子 山村貞子
松重豊  吉野
小木茂光 前川警部補
松嶋菜々子 浅川玲子
伴大介 伊熊平八郎
真鍋尚晃 小林
安達直人 舟越
加倉井えり 安藤利恵子
菅原隆一 安藤孝則
岡田智宏 解剖助手
上沖俊 解剖助手
丹野由之 警官
清水宏 警官
鈴木光司 デパートの父親
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※ 5月に観た映画

 

1日 X-MEN:ファースト・ジェネレーション(2011年) X-メン(2000年)
4日 「超」怖い話A 闇の鴉(2004年) 着信アリ(2004年) 
6日 ゾンビタイガー 狂虎襲来(2022年) 震える家族(2022年)
8日 マイ・スイート・ハニー(2023年)
10日 リング(1998年) らせん(1998年)
18日 リング2(1999年)
19日 アラジン(2019年)

20日 リング0 バースデイ(2000年)

22日 モンスターハンター(2020年)

25日 シェイプ・オブ・ウォーター(2017年) バンデットQ(1981年)

29日 ウルヴァリン:X-MEN ZERO(2009年) 霊 リョン(2004年)

31日 ふたりの男とひとりの女(2000年)