韓国映画 デシベル (2022年) 公開中 | Asian Film Foundation 聖なる館で逢いましょう

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ネタバレはできるだけ避けております…(ㆆᴗㆆ)*✲゚*。⋆

 

 

 

NEW今日 11月17日から公開ですNEW

 

PHANTOM ユリョンと呼ばれたスパイ

映画 『PHANTOM/ユリョンと呼ばれたスパイ』 公式サイト

 

「毒戦 BELIEVER」のイ・ヘヨン監督が、1930年代のソウルで繰り広げられる諜報合戦を緊張感たっぷりに活写したスパイアクション。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

騒ぐな、危険!

元海軍副長 VS 高IQ爆弾魔!

サウンドパニックアクション

 

 

 

 

 

デシベル


 

 

 

Blu-ray DVD

発売予定日は2024年4月3日です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

映画 『デシベル』 オフィシャルサイト

INTRODUCTION

大都市に仕掛けられた“騒音反応型爆弾”。
高IQ爆弾魔の標的は、元海軍副長。人質は釜山市民。
連続爆弾テロ事件に隠された悲しい過去とはー。

          
騒音反応型爆弾テロを防ぐために孤軍奮闘する元海軍副長カン・ドヨンを演じるのは、映画『江南ブルース』『最も普通の恋愛』をはじめ、作品ごとにロマンチックな雰囲気と圧倒的なカリスマ性を発揮してきたキム・レウォン。カーチェイス、水中撮影、ワイヤーアクションまでスタントなしのアクションに挑んだ。

高IQの凶悪テロリストを演じるのは、ドラマ「ビッグマウス」や「ロマンスは別冊付録」、映画『THE WITCH/魔女 ―増殖―』などジャンルを問わない演技力で、抜群の存在感を放つ若手実力派俳優イ・ジョンソク。悲しみを背負いながら狂気に満ちたテロリストを熱演する。

ドラマ「私のIDはカンナム美人」「女神降臨」で主演を務め、その漫画から飛び出してきたような美しい顔で“顔の天才”“顔面国宝”と評され日本でも絶大な人気を誇るK-POPボーイズグループ・ASTROのチャウヌがデビュー後、映画初出演を飾り、信念のある海軍潜水艦音響探知下士官としてドラマとは異なる新たな一面を見せる。

あらゆる音が脅威になるかつてない設定、臨場感溢れる爆破シーン、手に汗握るアクション、息もつかせぬ展開が観客を魅了し、韓国興行収入ランキング初登場第1位を記録。圧倒的なスケールで贈るサウンドパニックアクションが、遂に日本上陸する。

 

 

アンニョン…(^-^)ノ

いつも、ありがとうさんです…キスマーク

 

公開が始まった『デシベル』を観に行ってきましたよ~カチンコ

 

韓国ではちょうど1年前の11月16日に公開された作品。

 

私の感想なんですが ―― ホント観る前に予想していた感じとは違ったんですよ。

「音に反応する特殊な爆弾を用いたテロとの手に汗握る攻防を描いたパニックアクション」というだけの映画では全然ないんですよね。

 

予想していたよりも、重くて悲しい…。

 

そして今年4月に公開された『オオカミ狩り』(2022年)の時にもちまたで問題になったんですが、人気俳優が出演しているからといって長く出ているわけではない、ってことが観るまでわからないのがね…ありますよねあせる

 

そのあたりもなんですが、中身を触れずにいろいろ書くのが難しいので、決定的なネタバレをしないよう気をつけながら、少し書かせてもらいます。

 

最終的な私の結論としてはめちゃくちゃ良かったんですよ。

ホント、この映画ならではの気持ちになって…。

 


STORY


大都市・釜山。
ある一軒家で起こった爆破事件のニュースを目にした
元海軍副長カン・ドヨンにかかってきた
一本の電話。
「次のターゲットは、サッカースタジアムだ。
通報したり観客を避難させたら爆発する」
それはテロリストからの脅迫だった。
仕掛けられたのは普通の爆弾とは違い、
騒音が一定のデシベルを超えると
制限時間が半減して爆発する特殊爆弾だ。
ドヨンは事態を把握する間もなく、
5万人の観衆で埋め尽くされた
釜山アシアード競技場に向かうが…。

 

 

一年前、韓国海軍の潜水艦「ハルラ」の乗務員たちはホント仲が良く、カン・ドヨン副長(キム・レウォン)も部下から信頼されていました。

厳しさもあるけど優しい兄貴です。

副長のお陰やとみんなから赤いマフラーを贈られました。

 

「ハルラ」は訓練を終え、海中、帰途についていたんだけど、未知の魚雷に追われたことで海底に沈んでしまい、救助を待つ以外に助かる道はない状況に陥りました。

 

結果として多くの乗務員が命を落としたんですが、それでも半数の仲間たちが生きて帰ることができました。

カン・ドヨン副長がみなの命を救ったと賞賛されます。

 

しかしよほどの危機的状況だったのは間違いなく、助かった隊員の中にも心を病んでしまった人もいる。

 

 

そんな中、爆弾脅迫の案件が発生爆弾爆弾爆弾爆弾爆弾

カン・ドヨンは必死に対処することを強いられるドンッ

 

 

カン・ドヨンはおそらく職場結婚でしょう、海軍爆発物処理班一等軍曹チャン・ユジョン(イ・サンヒ)と結婚していて、夫婦の間に娘ソリョンがいます。

 

ユジョンは爆弾処理班として団地の公園に仕掛けられた爆弾を解除しようとする。

 

カン・ドヨンとだけコンタクトする犯人の目的は何なのかはてなマーク

 

爆弾の数は多く、どこが狙われていて、いつ爆発するか恐怖です。

ひとつ何とかしてもまた次があります。

しかも爆弾は「周囲の音が一定のデシベルを超えると制限時間が半減して爆発する」という特殊なもの。

これがホント怖いあせる


 

主人公カン・ドヨンを演じるのはご存知キム・レウォン。

 

私も大好きな俳優さんですが、カン・ドヨン役は軍人さんで冷静沈着、またもちろん体力にも優れ、正義感も強い。

 

カン・ドヨンにはこの脅迫事件に巻き込まれる理由がありました。

それは潜水艦「ハルラ」の惨事に因るものです。

 


軍事安保支援司令部要員チャ・ヨンハンを演じるのはパク・ビョンウンさん…。

役柄の立場などはちょっと私にはわからなかったのですが、カン・ドヨンにとって味方の関係でもないようです。

しかし否応なくチャ・ヨンハンはこの事件への対応に集中することになる。

 

パク・ビョンウンさんは私には悪役の印象も強くって、この映画でもちょっと「怪しい」と思ってました汗

ともかくこの映画ではかっこいいです。

 

 

妻に内緒で息子ちゃんと共にスタジアムにサッカー観戦に来ていた記者オ・デオは、ホットドッグを買いに行こうとしてカン・ドヨンにぶつかられまして…そこでジャーナリストの嗅覚で事件を感じ、結果として特ダネを狙う目的でカン・ドヨンを助けていくことになる…。

 

演じられたチョン・サンフンさんって詳しく知らなかったんですが、この映画の中でただ一人、コミカルな存在なんですよ。

ちょっと前だったらユ・ヘジンさんやオ・ダルスさんが演じていたようなキャラクターですよね。

 

で、サッカーに連れてきた息子ちゃんも可愛いんですが、奥様がキム・スルギ(;´∀`)

またキム・スルギが特別出演で出てくるのはちょっとなのにキッチリ笑いを取ってしまうあせる

 

あ、そこで笑ったらもう、あとはそんなに笑いはないですね~。

 

爆弾深く書いていきます爆弾

 

 

で、もうポスターでも明らかに犯人っぽく出てきちゃってるので書きますが…爆弾脅迫犯人は「爆弾設計者である高IQテロリスト」、チョン・テソンという人物です。

この映画、彼の目的が最も重要なんですね。

 

チョン・テソンを演じるのはイ・ジョンソクくんです。

なんか映画ではまた悪役かよ!!ってイメージもあるんですが、チョン・テソン役、私はホント好きでした。

かっこいいんですよ。

そりゃもう怖いですし、残忍さもあるんですがね…でも目的のため非情に徹する怖さもかっこよかったです。

 

爆弾ネタバレ入ります爆弾

 

 

真相は映画の後半で明かされます。

 

一年前、潜水艦「ハルラ」が危機的状況に陥った時、本当に危なかったんですが、カン・ドヨンの判断でかろうじて一時的に危機を回避しました。

 

しかし、それでも乗務員が命の危険にさらされている状況は変わりませんでした。

救助を待つ期間、潜水艦の中の酸素は乗務員の生存が難しい状態になります。

カン・ドヨンは断腸の思いで苦渋の決断を下します。

しかし、チョン・テソンはその決断に最後まで反対でした。

 

これは本当に難しい選択だと思います。

仲の良い乗務員の中で生き残れる者とそうでない者に分かれるからです。

では、どうすれば良かったのか ―― 観客として私にも何が正しかったのか決めることはできませんでした。

 

この真相の場面、ホントに心が苦しかったし、観ていて悲しかったです。

割と普通に爆弾テロ犯の映画を観に行ったら、残酷な選択に愕然とする内容の映画だったのですね。

 

そして海軍のエライさんたちは、「ハルラ」の事件を海軍の失態だと知り、隠蔽することに決めたのです。

 


海軍潜水艦音響探知下士官チョン・テリョン ―― 彼はチョン・テソンの弟でした。

兄弟の仲はホントに良かったんです。

つまり、爆弾脅迫犯人チョン・テソンの目的は復讐。

そして「ハルラ」の中であの時、何があったのかを世の中に知らしめることでした。

 

カン・ドヨンの決定はチョン・テソンにとって許しがたいものでした。

しかしまた海軍のエライさんたちのやったことももっと許せなかったと思います。

映画を観ていて悪質だったのは海軍のエライさんたちです。

 

カン・ドヨンとチョン・テソンは爆弾事件の中、敵と味方の関係になりましたが ―― それはとても悲しいことで、二人は決してそうあってはならない仲だったはずなんですよね…。


テソンの弟テリョンを演じるのはASTROチャウヌくん…せっかくの美形兄弟でしたが、チャンウくんは回想シーンしか出演していませんし、ホントに悲しい出演なんですよ…。

 

訂正: チャ・ウヌくんを「チャンウくん」と書いてたので直しておきました、ミアネですヾ(´▽`;)ゝ

 

 

ファン・イノ監督の『恋は命がけ』(2011年)と『その怪物』(2013年)の主演だった関係でイ・ミンギくんも特別出演です。

彼が演じる「ハルラ」のファン・ヨンウ大尉も回想シーンのみの登場ですが、またファン大尉の軍人らしい揺るぎない高潔がたまらなく悲しいんですよ。

私は映画を観てて、体が固まってしまいました。

 

『デシベル』は興奮のパニック映画ですが、同時に怖く、重く、悲しいパニック映画でした。

連続爆弾事件の映画なんですが、同時に一年前に発生した潜水艦「ハルラ」の映画でもあったわけです。

 

このまるで2本の映画が1本になったような種明かしの衝撃と悲しみ…凄いと思いました。

 

ドンッネタバレここまでですドンッ

 


ファン・イノ監督…これまでの監督作としては『恋は命がけ』(2011年)と『その怪物』(2013年)の2作があるけど、『恋は命がけ』はラブコメとホラーのミックス、『その怪物』は怖いサイコパス殺人モノだけどヒロインが元気すぎて笑えるという、ジャンルの越境を得意とする監督さんだと思います。

ハッキリ言って好きな監督さんですね~。

 

『その怪物』の恐怖と笑いの無理矢理なミックスが苦手、あるいは無理って方は、ちょっと私とセンスが違うかなあ~。

『その怪物』、私はほんとに好きなので。

 

 

 

 

 

『デシベル』も単なる爆破テロものではなかったことに圧倒されたし、大作でありつつ挑戦的な内容だったことも私はすごく気に入りました。

 

 

パンフレットは1000円(税込)です。

買っちゃいました。

 

・ ストーリー

・ アバウト・ムービー

・ キャラクター

・ キャスト キム・レウォン

・ イ・ジョンソク

・ チョン・サンフン パク・ビョンウン チャウヌ イ・サンヒ チョ・ダルファン イ・ミンギ

・ 監督 ファン・イノ

・ ファン・イノ監督 インタビュー

・ コラム1 爆弾テロと潜水艦――娯楽映画ジャンルの新鮮な融合 岡本敦史(ライター・編集者)

・ プロダクション・ノート

・ お写真2ページ

・ インタビュー2 キャスト&ファン・イノ監督

・ お写真2ページ

・ コラム2 背中、涙、眼差し。美しき男たちの魅せ方 高橋尚子(エンタメライター兼エディター)

・ お写真3ページ

・ 作品データ

 

大きさはA4です。

1000円もするだけあって読み応えがあります。

 

観て、幾つかこれまでに観ていた韓国映画が浮かびましたし、そういった作品との重なりもまたいつか書いてみたいですね。

 

『デシベル』は韓国映画らしい映画で、そのらしさが好きです。

ハラハラドキドキはもちろんのこと、怖さもあるし、泣けるんですよね。

 

私は観ていて特に後半、きつかったし、苦しいほどでしたが…オススメしたいです。

是非、劇場で観てくださいね。

 

今日もおおきに、ありがとうさんです…キスマーク

アンニョン(^.^/)))



デシベル


原題:데시벨 デシベル
英語題:Decibel


2022年製作/110分/シネスコ/5.1ch/G/韓国
韓国封切:2022年11月16日
日本公開:2023年11月10日
配給:クロックワークス
字幕翻訳:福留 友子

PD:キム・ヨンソン
監督・脚本:ファン・イノ [第3作]
脚本:イ・ジヌン
助監督:カク・ピョンミン
撮影:パク・チョンチョル (C.G.K)、オム・シウ
照明:オク・ソンジュン(L&S)
編集:キム・チャンジュ (STUDIO CORNERSTONE)
音楽:モク・ヨンジン
美術:キム・ギョンホ
武術:パク・ヨンシク、イ・テヨン (BEST STUNT TEAM)

出演
キム・レウォン → カン・ドヨン
イ・ジョンソク → チョン・テソン
チョン・サンフン → オ・デオ
パク・ピョンウン → チャ・ヨンハン
イ・サンヒ → チョン・ユジョン
チョ・ダルファン → ノ・ジョンソプ

ウ・ジヒョン → キム・ユテク
シン・ユンジュ → カン・ソリョン

特別出演
イ・ミンギ → ファン・ヨンウ
チャ・ウヌ → チョン・テリョン
キム・スルギ → ハン・ミニョ

友情出演
カン・ギョンホン → 主任

 

※ 輝国山人の韓国映画様から転載させていただいてます。