韓国映画 あしたの少女 (2023年) 公開中 | Asian Film Foundation 聖なる館で逢いましょう

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アジア映画に詳しくなかった私がアジア映画を観てます♪
ネタバレはできるだけ避けております…(ㆆᴗㆆ)*✲゚*。⋆

 

 

 

 

 

ピョン・ヒボンさん、ノ・ヨングクさんが亡くなられたと報道で知りました。

特にピョン・ヒボンさんは ―― 韓国映画を観ていく中でいつも、いつまでもおられると感じていたので…ショックでした。

実は公開中の『あしたの少女』を観たあと、『ほえる犬は噛まない』(2000年)を観ていて…やっぱり「ボイラー・キムssi」のところがいつまでも大好きなんですよね…。

とても寂しい気分です。

 

ご訃報はいつも悲しいものです。

お二人を追悼し、安らかな眠りをお祈り致します。

 

 

人気者だったピョン・ヒボンさん…韓国のCMでは「星の王子さま」のコスプレをされたことも…(゚´Д`゚)/~~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あしたの少女

 

 

 

 

発売予定日は2024年2月25日です。

 

 

 

 

『私の少女』から8年―チョン・ジュリ監督最新作。

実際の事件を映画化したキム・シウン、ペ・ドゥナ主演の社会派人間ドラマ。2023年8月25日より全国公開。


映画 『あしたの少女』 公式サイト

THEATER

北海道・東北
北海道 サツゲキ 8/25(金)~
宮城 フォーラム仙台 10/6(金)~10/19(木)

関東
東京 シネマート新宿 8/25(金)~
東京 アップリンク吉祥寺 8/25(金)~9/21(木)
東京 MOVIX昭島 8/25(金)~9/7(木)
東京 シモキタ - エキマエ - シネマ『K2』 9/1(金)~9/14(木)
神奈川 あつぎのえいがかんkiki 8/25(金)~9/21(木)
埼玉 MOVIX三郷 8/25(金)~9/7(木)
千葉 MOVIX柏の葉 8/25(金)~9/7(木)
千葉 キネマ旬報シアター 9/23(土)~10/6(金)
栃木 小山シネマロブレ 8/25(金)~9/7(木)
栃木 宇都宮ヒカリ座 9/22(金)~
群馬 シネマテークたかさき 10/27(金)~11/2(木)

甲信越・北陸
新潟 新潟・市民映画館 シネ・ウインド 10/14(土)~10/27(金)
長野 長野千石劇場 8/25(金)~9/14(木)
長野 上田映劇 9/2(土)~9/15(金)

中部
愛知 ミッドランドスクエアシネマ 8/25(金)~9/14(木)
愛知 MOVIX三好 8/25(金)~9/7(木)
愛知 刈谷日劇 9/29(金)~10/12(木)
静岡 MOVIX清水 8/25(金)~9/7(木)
静岡 CINEMAe_ra 10/6(金)~10/12(木)

近畿
大阪 シネマート心斎橋 8/25(金)~9/21(木)
大阪 MOVIX堺 8/25(金)~9/7(木)
京都 京都シネマ 9/8(金)~
兵庫 kino cinema 神戸国際    8/25(金)~9/7(木)
兵庫 MOVIXあまがさき 8/25(金)~9/14(木)
兵庫 Cinema KOBE 10/7(土)~10/13(金)
兵庫 シネ・ピピア 11/10(金)~11/16(木)

九州・沖縄
福岡 KBCシネマ 9/13(水)・9/14(木)
佐賀 シアター・シエマ 10/27(金)~11/2(木)
熊本 熊本ピカデリー 8/25(金)~9/7(木)
大分 シネマ5 9/2(土)~9/8(金)
宮崎 宮崎キネマ館 11/10(金)~11/23(木)




INTRODUCTION


ある高校生の死をめぐる衝撃的な実話を映画化。
『私の少女』から8 年-チョン・ジュリ監督、待望の最新作!


2017年、韓国の全州(チョンジュ)市で衝撃的な事件が起こった。現場実習生として大手通信会社のコールセンターで働き始めた現役高校生が、わずか3ヵ月後に自ら命を絶ったのだ。この悲劇的な実話に基づく『あしたの少女』は、巨匠イ・チャンドンがプロデューサーを務めた『私の少女』で鮮烈な長編デビューを飾ったチョン・ジュリ監督の最新作。
8年ぶりにメガホンを執ったチョン監督は、ダンス好きの明るい少女が想像を絶する過酷な労働環境に疲弊し、ついには自死へと追いやられていく様を、迫真のリアリティをこめて描ききった。無垢な青少年を消耗品のようにこき使う企業の実態をあぶり出した本作は、日本よりもはるかに競争が厳しいと言われる韓国の社会システムの歪みをも告発する。社会の未来を担う存在であり、本来は守られるべき子供や若者が大人たちに搾取されるという理不尽な問題は、私たち日本人にとっても決して他人事ではない。

韓国を代表するスター女優ペ・ドゥナ×新星キム・シウン
労働搾取の犠牲者となった少女の悲劇と生のきらめきを描く。

 

本作は、2部構成となっており、ソヒが実習生としてコールセンターで働く前半のパートは、物語のベースになった実際の事件を忠実に再現。もう1人の主人公、刑事ユジンが登場する後半はチョン監督の創作で、韓国の労働問題を追及してきたジャーナリストらに触発され、ユジンのキャラクターを構築したという。1つの事件を2つの視点で描くというユニークな着想と、ユジンがソヒの足取りを追体験していく捜査のプロセスは、2つの異なる時間軸が共鳴するような感覚を観る者にもたらす。そして、それを象徴する、あるシーンの“光”をモチーフにした演出は、観客それぞれの想像力を刺激せずにはいられない。
2022年、韓国映画として初めて「カンヌ国際映画祭」の批評家週間の閉幕作品として選ばれ、「第23回東京フィルメックス」での審査員特別賞受賞の他、多数の国際映画祭での受賞を果たすなど、映画ファンから日本での劇場公開が待ち望まれていた作品が遂に公開となる。



 

STORY ストーリー
 

高校生のソヒ(キム・シウン)は、担任教師から
大手通信会社の下請けのコールセンター運営会社を
紹介され、実習生として働き始める。

しかし、会社は顧客の解約を阻止するために
従業員同士の競争をあおり、契約書で
保証された成果給も支払おうとしなかった。
そんなある日、
指導役の若い男性チーム長が自殺したことに
ショックを受けたソヒは、自らも孤立して
神経をすり減らしていく。

やがて、凍てつく真冬の貯水池で
ソヒの遺体が発見され、捜査を担当する
刑事・ユジン(ペ・ドゥナ)は、
彼女を自死へと追いやった会社の
労働環境を調べ、いくつもの根深い
問題をはらんだ真実に迫っていくのだった…


 

あらためまして、アンニョンです( ゚ー゚)ノ

 

非常に期待していた作品でしたが、『あしたの少女』を観に行ってきました…カチンコ

 

京都シネマさん…お客さんが入ってましたが、いかにも映画がお好きな、「通」な雰囲気の方々が多いイメージ ―― 私の100倍、1000倍は映画を観ておられるような方々な感じあせる

 

とか観る前は考えていたんですが、映画が始まると一気に没頭することになりました。

 

9月になってから観ている映画はどれも素晴らしく…劇場で観た『ソウルに帰る』(2022年)、『復讐の記憶』(2022年)もそれぞれ凄い映画だったんだけど、またもや傑作を観ているって気分でしたよ。

いや~、さ、す、が、は、韓国映画。

 

上に転載させていただきました公式サイトさんのINTRODUCTIONに詳しく書いてあったのでもう、ホント、私があれこれ語る必要もないんですが、ストーリー、構成、非常に優れていて、このテーマならこれしかない、ってほどの映画だと思います。

 

「2017年に韓国で起こった実在の事件をモチーフに」「リアルに描いた社会派ドラマ」です。


前作『私の少女』(2014年)から長い時間を経て、ようやく公開されたチョン・ジュリ監督の新作ですが、チョン・ジュリ監督は事件に基づき、強い信念でこの映画を作られた、そう思います。

 

ですので観ればもう、それが伝わり、監督が突きつける危機感、真意に観客は問われることになります。

 

前にも書いたことがあるような気がするけど、つまり、「誰が悪い」「何が悪い」…「ではその時、私たちは何をしていたのか」というような疑問です。

もしかすると事件の報道ではそこまで着目されなかったことが138分の映画ではずっと切実に迫ってくるのかもしれない。

 

 

映画の前半の主人公はダンスが好きな高校生のキム・ソヒ(キム・シウン)。

私たちはこの「これから」の初々しい少女が「現場実習生」として「大手通信会社の下請けであるコールセンター」で働く日々を映画で追体験することになる。

 

それはとても現実的なものですが、ソヒの心情に寄り添うものです。

 

私は映画を観ながらソヒを応援していたのですが、普通の女の子だけどソヒには強さがありました。

それは映画の冒頭でも描かれますが、彼女は不快に感じれば怒りますし、自分の考える信義にもとることには強く反撥しますよね。

私が思ったのは彼女と同年齢の女の子たちが、ソヒと同じ立場にあってもなかなかそうはできないのではないかということでした。

ソヒはまた頑張る気持ちもあるので、それがつけ込まれたのもあったと思う。

いわゆる「やりがい搾取」ですが、これは韓国に限らず日本の社会でも根強いものでしょう。

 

映画としては一つ…こういうことは書きたくないんですが、もしかしたら退屈する人もいるのかなはてなマーク

私は全く逆だったんですが、自分と同じようにこの映画を高ぶりつつ観てくれない人がいると想像すると、どうしても落胆を感じてしまう。

確かに「娯楽映画」の分類ではないかもしれないけど…。

ただ、『あしたの少女』は決して難解な映画じゃないです。

 

ちなみに私は映画を「セリフで受け止める」タイプだと思います。

映像よりもまずセリフ、ストーリーじゃないかなあ。

感覚的ではないかもしれない。

『あしたの少女』はセリフもたくさんあるけど、それだけじゃなく視覚的な何かが訴えかけてくることも少なくないように思いましたし、ハッとするほど美しい絵があったことに感銘を受けましたよ。

 

そして理由もわからず目頭が熱くなり、感動もしました。

 

 

書いていいでしょうか。

いいですよね。

 

後半の主人公は母親の介護を終えて復職した刑事オ・ユジン(ペ・ドゥナ)です。

 

このオ・ユジン役がホントにかっこよくって痺れました。

ハリー・キャラハンでも一目置きそうな正義にいちずな刑事さんで、ホンマ好き。

 

オ・ユジンは(かなり上司に逆らって)事件を調べていきます。

 

それが行われる時、大切な美しい命への弔いを感じるし、それが行われないのなら社会は完全に汚れきっていると思うんです。

だから後半はオ・ユジンを私は応援してました。

 

オ・ユジンの戦いは実を結ぶのか…それは映画を観てもらうとして ―― 私にはオ・ユジンの戦いそのものが気高く感じられました…。

でもオ・ユジンはやむにやまれぬ心境だったでしょう。



監督・脚本 チョン・ジュリ
1980年、韓国麗水市生まれ。成均館大学校映像学科を卒業後、映像メディア全般の学問的な特性を研究する中で自然と映画に出会う。韓国芸術総合学校に入学し、映画を専攻した。その後、2007年に「わたしのフラッシュの中に入ってきた犬」、2010年に「影響の下にいる男」と2本の短編映画を発表。2014年には、初長編監督作品『私の少女』が、第67回カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門に出品され、多くの海外メディアから関心を集める。


 

 

 

『私の少女』…何かもう、かなり前に観た記憶です。

怖い映画でしたし、不快感を感じる場面も多かったけど、私はラストを肯定的に捉えましたし、最後は雨の中を走る車でしたっけ、開放感のようなものを感じましたが…。

 

ただ『あしたの少女』は、どうでしょうか…。

 

映画の環境といいますか空気みたいなのが『あしたの少女』の方が深く感じられたように思いました。

スクリーンに深い感じで…。

でも、映画の多くは会社の息が詰まるコールセンターなんですけどね…やっぱりあの、湖かなあ…。

 

いえ、素人の浅い感想はともかくチョン・ジュリ監督、またもや凄い映画を観せてくれはりました。

 

ところでキム・セロンの女優復帰は期待していいのかな…あせる

 

 

ぺ・ドゥナはもともと大好きな人ですがね~、またもや惚れ直しましたね~、ホンマ。

刑事さん役が異常にかっこよかった。

こういう重い社会派の作品で、こんなにかっこいい刑事さんが意外なほどでしたな…。

 

そういえば、私が初めてぺ・ドゥナを見た時、ピョン・ヒボンさんの娘役だったんですよね…『グエムル 漢江の怪物』(2006年)です。

 

『ほえる犬は噛まない』(2000年)、『子猫をお願い』(2001年)、『復讐者に憐れみを』(2002年)、『リンダ リンダ リンダ』(2005年)、『空気人形』(2009年)、『ハナ 奇跡の46日間』(2012年)、『クラウド アトラス』(2012年)、『ベイビー・ブローカー』(2022年)…ぺ・ドゥナの素晴らしい映画がズラッと並びますし、こうして観てきて感慨深いですわ~。

 

確かに、1作1作違うので、この次はまた違うぺ・ドゥナなんでしょうね。

 



キム・シウン (キム・ソヒ)
2001年1月8日生まれ。高校卒業後、韓国外国語大学に進学した後、演技の勉強を始める。その後、『Boys Be!』(20・日本未公開/ユン・ミンシク監督作)、『The Dream Songs』(22・日本未公開/キム・ソンフン監督作)に出演。本作が映画出演3本目となり、オーディションにて、主人公・ソヒに抜擢された。


そしてソヒを演じたキム・シウンもまた凄い映画主演デビューでしたよね。

百想芸術大賞映画部門・女性新人演技賞と韓国映画評論家協会賞・新人キツネ賞の受賞も納得でした。

 

 ―― ソン・イェジン&ヒョンビン主演の『ザ・ネゴシエーション』(2018年)にも出てたの…!?

そうなんや…あせる

 

 

キム・シウンは『あしたの少女』と前後して、俳優チョ・ヒョンチョルの監督作『あなたと私 The Dream Songs』(2022年)でパク・ヘスと共に主演したようですが、非常に気になります。

キャストは女優さん二人とかの低予算映画のようですが…。

 

 

パンフレット買っちゃいました、900円(税込)です。

 

・ イントロダクション

・ ストーリー

・ スタッフ/キャスト

・ チョン・ジュリ監督 インタビュー

・ キャスト インタビュー ぺ・ドゥナ

・ コラム 絶望の淵で美しさを感得する力 児玉美月(映画評論家)

・ OVERVIEW 『あしたの少女』 モチーフになった事件とその後 成川彩(韓国在住映画ライター)

・ 作品データ

 

派手ではないけど映画に合ったパンフレットで読みものとして深いです。

映画を観たあとで読まれた方がいいと思いますね~。

 

 

中身には詳しく触れられなかったけど、超・オススメな映画です。

韓国映画ですが、そのジャンルを超えて、日本にも十分に当てはまる作品ですし、この社会の何が問題なのかを強く考えさせられる凄い映画でした。

映画から真摯な熱意、使命感を感じるんですが同時に非常に冷静で考え抜かれた脚本と構成で、そして難しい映画ではないです。

ソヒの体験があって、それに対する周囲の問題を浮き上がらせるんですよね。

私も最後まで観て、138分でこの社会のありようを考えました。

こうして考えさせてくれたことを映画に感謝ですよね…。

 

若い方々もだし、またその若い人たちを助けられる立場にある大人な方々にも観てほしい映画だと思いました。

是非、観てください。

ホント、オススメですから…ビックリマーク

 

今日もおおきに、ありがとうさんでした…キスマーク

アンニョン(^.^/)))




あしたの少女


原題:다음 소희 次のソヒ
英語題:Next Sohee


2022年製作/138分/PG12/韓国
韓国封切:2023年2月8日
日本公開:2023年8月25日
配給:ライツキューブ

PD:キム・ジヨン
監督・脚本:チョン・ジュリ  [長編 第2作]
助監督:キム・ハヌル
撮影:キム・イリョン
照明:キム・ミンジェ
編集:イ・ヨンリム
音楽:チャン・ヨンギュ
美術:チェ・イム
武術:チェ・グァンナク、キム・チャイ

出演
ペ・ドゥナ → オ・ユジン チョンジュ(全州)警察署 刑事2チーム長 警監
キム・シウン → キム・ソヒ ワンジュ(完州)生命科学高等学校 3年生
チョン・フェリン → コ・ジュニ ソヒの友だち インターネットBJ(進行者)
カン・ヒョノ → パク・テジュン ソヒの高校先輩でボーイフレンド 工場勤務 宅配配達人
パク・ウヨン → カン・ドンホ ソヒの同窓 工場現場実習生
イ・イニョン → ウナ ソヒの友だち
パク・ヒウン → ソヒの母
キム・ヨンジュン → ソヒの父
シム・ヒソプ → セイブチーム 前チーム長 韓国通信Sプラス顧客センター
ユン・ガイ → イ・ジウォン 先輩コールセンター相談員
チョン・スハ → ソ・ジョンイン コールセンター相談員 駐車案内員 プヨン高等学校3年生 / オ・ジュヨン顧客の声
パク・ユニ → センター長
チェ・ヒジン → セイブチーム 新チーム長 韓国通信Sプラス顧客センター

 

※ 輝国山人の韓国映画様から転載させていただいてます。

 

 

 

 

 

 

15日 『あしたの少女』

16日 『マトリックス レボリューションズ』(2003年) 『マトリックス レザレクションズ』(2021年)

18日 『ドライブ・マイ・カー』(2021年)