新 仁義なき戦い 謀殺 (2003年) 橋本一監督作品 | Asian Film Foundation 聖なる館で逢いましょう

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アジア映画に詳しくなかった私がアジア映画を観てます♪
ネタバレはできるだけ避けております…(ㆆᴗㆆ)*✲゚*。⋆

 

 

いつも、ありがとうさんです(^-^)ノ

 

1月18日、この作品を観ました・・・カチンコ

 

 

 

 

 

新 仁義なき戦い 謀殺

 

 

新 仁義なき戦い 謀殺
New Battles Without Honor and Humanity/Murder 
신 의리없는 전쟁 - 음모
新・無仁義之戰/謀殺


2003年製作/110分/日本

劇場公開日 2003年2月15日
配給:東映(配給協力 アースライズ)


スタッフ

監督
橋本一
監修
山之内幸夫
脚本
成島出 我妻正義
原作
飯干晃一
企画
黒澤満 松田仁 川村龍夫
企画協力
谷口元一 石綿智巳
プロデューサー
厨子稔雄 中山正久 岡田真
撮影
山本英夫
美術
吉田孝
装置
梶谷信男
装飾
三木雅彦
音楽
東京スカパラダイスオーケストラ sembello
音楽プロデューサー
石川光
録音
佐俣マイク
整音
竹本洋二
音響効果
和田秀明
照明
赤松均
編集
米田武朗
衣裳
古賀博隆
衣裳コーディネーター
TCクレオ
スタイリスト
高橋匡子 野村昌司
助監督
東伸児
スクリプター
山下誠美
スチール
山本和美
擬斗
清家三彦
ナレーター
遠藤憲一

 

キャスト

高橋克典 - 矢萩徹幸
渡辺謙藤 - 巻寛明
小林稔侍 - 尾田常巳
高知東生 - 佐奈田恒
隆大介 - 杉浦繁
石橋蓮司 - 渡会将之
南野陽子 - 渡辺秀美
遠野なぎこ - 尾田玲子
夏木マリ - 藤巻静江
伊原剛志 - 柘植直巳
小林健 - 辰柳朝次
山田純大 - 大野厚成
志賀勝 - 前田茂一
鹿内孝 - 前田正
坂口憲二 - 滝田治
滝沢沙織 - 佐奈田瞳
薬師寺保栄 - 北条
榊英雄 - 鴨真次
誠直也 - 森田医師
小林太樹 - 山岸広臣
安野清 - 工藤統一郎
山之内幸夫 - 末広治謙
田中哲司 - 新藤

三上市朗
城尚輝
渋谷憲一
迫英雄
加藤哲郎
長嶋玲子
笹木俊志
小峰隆司
司裕介
川上真人
浅田祐二
西村泰治
西村泰輔
小野順一
森保郁夫
高畑志織
平井三智栄
田中優貴
内堀美咲
山口宗人
脇田巧彦
長谷川清英
中矢伸志
澤居大介
和田哲弥
国政康考
松本龍輔
三嶋雅彦
長谷川賢一
中田裕二
小川友基
開原理菜
阪上正樹

 

解説


権力の座を巡って繰り広げられる男たちの戦いを描いた任侠アクション。監督は、本作が劇場用映画デビュー作となる橋本一。脚本は、「T.R.Y.」の成島出と「ダブルス」の我妻正義の共同。撮影を「MUSCLE HEAT」の山本英夫が担当している。出演は「竜二 Forever」の高橋克典と「T.R.Y.」の渡辺謙、「たそがれ清兵衛」の小林稔侍。第15回東京国際映画祭コンペティション部門参加作品。

(映画.com)

 

 

<ストーリー>

 

舞台は大阪、名古屋。西日本最大の組織に連なる傘下暴力団の名古屋再開発を巡る利権闘争は、壮絶な利害戦争へ!  次期組長と目される経済派・矢萩(高橋克典)、と武闘派・藤巻(渡辺謙)の二人は互いに若い頃から心の通じ合った兄弟分として組を支えて来たが、冷酷非情な老獪組長・尾田(小林稔侍)の謀略によって二人はやがて対立へと…。

 

 

ヤクザ映画に興味のない方はご存知ないだろうし、お好きな方はよくご存知でしょうけど、『仁義なき戦い』(1973年)関連作品としては現在、最も最後に登場した作品です。

 

飯干晃一先生の原作をベースに映画化されたとのことですが、少なくとも正統の『仁義なき戦い』5部作とは連なってないと思いますし、また阪本順治監督の『新・仁義なき戦い。』(2000年)の後日談だそうです。

が、私にはどうつながってるのかわかりませんでした、すんません汗

 

こうして『仁義なき戦い』関連作品を観てきてよくわかりましたけど、理解度においては私はやくざ映画とは相性が悪いようです。

登場人物や組織の関係などがどうしても把握できず、ゆえに場面によっては何を意図してるのかわからない、それが多すぎなんです。

 

まあ、それは仕方がないですが、本数を重ねれば理解度も高まるかもしれないし、また、相性は悪いけど観ててつまらないわけではなく、むしろとても楽しんでますね。

だんだんと慣れてきてるのも間違いないんです。

慣れてきてるけど、わかってないってゆう(;´∀`)

 

橋本一監督の『新 仁義なき戦い 謀殺』 ―― 以下、『謀殺』と表記させていただきますが、『仁義なき戦い』の末っ子的存在なのですが、結論、すごく良かったですよ合格

 

ホントに面白かったし、私の『仁義なき戦い』の旅の終わりに相応しい作品でした。

 

キャスト的には最も馴染みのある方々が多い作品で、物語も『仁義なき戦い』のエッセンスである「愚かな親分とその子分たち」っちゅう形ですよね。

 

でも、やっぱり私は全体像が頭に浮かばないんですけどね(^_^;)

これはもう、私とやくざ映画がそんな関係なんでしょうね~。

 

だから、物語などを詳しくは書きませんけど、気に入ったところとかを書かせてもらますわね。

 

私の感想ですが勘違い、思い違いなど間違いもあると思います。

目にあまるようでしたらコメント欄でご指摘いただければ幸いです。

 

 

私は可愛いアライグ~ッマ!!

母さん、なんでこの子は「グ」が大きいんだろうなあはてなマークで有名な小林稔侍さん演じる親分・尾田常巳。

 

!?

小林稔侍さんってこんな方なんですか!?って役作りで面白い。

当初、ズッコケざるをえなかったものですが、それは最後までなのでした。

 

 

尾田組 若頭補佐 矢萩徹幸を演じるのは高橋克典さん。

 

『仁義なき』関連作の中でも特に美形極道な矢萩ですが、「やはぎ」と聞くたびに「おぎやはぎ」が脳裏をかすめていくのが困りものでした。

 

しかし、この頭脳派の経済ヤクザの矢萩があまりにも仁義なく油断も隙もない『仁義なき』関連作に出てくるキャラとは思えないほど、本当にいい人なのです。

あまりにもいい人なので泣けてくるほど。

いい人、且つ、頭脳明晰で、仁義も義理もある、極道の鑑。

本人はそんなに暴力的ではないけど、場面によっては暴力も辞さない。

しかし、常に臨戦態勢の藤巻を思慕し、彼が親分になることを切望している。

 

この気持ちがまた泣かせます。

 

女性に対してもストイック・・・。

 

 

尾田組 若頭 藤巻寛明を演じるのは渡辺謙さん。

 

!?

渡辺謙さんってこんな演技もしてたんですか!?と非常に衝撃的でした。

アップになった時の顔圧がジム・キャリーに匹敵するほど凄い。

 

常に何をするかわからない武闘派で暴力大好きな「直情型狂犬ヤクザ」の藤巻ですが、そこが魅力なんだと思います。

 

 

そして確かに怖い人だけど、この人の味方でいたいと思わせる人柄でもあると思います。

矢萩が惚れ込むのもわかる。

ただいかんせん「直情型狂犬」なので綿密な計画がない汗

 

渡辺謙さん、私とはご縁のない俳優さんでしたが今回ばかりはひれ伏すしかない。

 

藤巻のバイオレントな仕事を遂行する二人組の子分はてなマークでしたっけはてなマーク

「恐縮でおます」とか言う人たち関連の場面がまた悪趣味、且つ、不謹慎なんですけど、しかし、そのアイデアを出されたらもう、目からウロコです。

 

 

湯婆婆 登場ビックリマーク

藤巻の奥様はてなマークですよねはてなマーク

 

『謀殺』では様々な人物が主人公たちにいろいろ吹き込むことで疑心暗鬼が生じていきますが、夏木マリさんもその一人なのでしょう。

しかし、引っ掻き回してるわけではなく奥様は奥様でご自分の理念がおありだったのではないかな。

 

 

今回、女性キャラクターとして強烈な印象を私に残してくれたのは親分・尾田常巳の奥様はてなマーク

ですよね、玲子姐さん。

年の差婚なんでしょうけど、親分の方がゾッコンなようです。

そして玲子姐さん、ただ親分の妻であることにあまんじてるのだけでなく、夫を操縦したろうと考えてるフシもあるとお見受け致しました。

 

ってゆうか、そういった内面がよくわからないことが私にはたまらなく魅力的だったんですけど、何を考えてたんでしょうかね~はてなマーク

 

演じられてるのは遠野なぎこさん。

 

 

本家 佐橋組 若頭 杉浦繁・・・隆大介さん、迫力がありますわ~。

 

 

ツゲグループ社長 柘植直巳・・・伊原剛志さん。

もっと活躍されるかと思ったのに出番が短くもったいないなあ。

でもかっこいいことに変わりなし!!

 

 

関東道明会 会長 渡会将之・・・石橋蓮司さん。

水族館に住んでいるはてなマーク

 

石橋蓮司さん、素晴らしい俳優さんですね。

「そう、思いますよねはてなマーク」ってセリフが大好き(≧∇≦)

 

 

30年に渡って『仁義なき戦い』に出てこられた真の役者稼業、志賀勝様、リスペクト。

 

Piranha Gundan (ピラニア軍団) - 役者稼業

 

 

一発芸ノリなカメオ出演ながらインパクト絶大な坂口憲二さん。

 

と、ものすごい男たちが活躍しまくる映画。

 

 

途中の銃撃戦も日常的にお店の前だったりしてとんでもなく酷いことになるので、慣れてない方はショックでしょうね。

サム・ペキンパー作品を思い出したんですけど、その方法論なんでしょうか。

 

総じて残酷度も高いんですけど、同時に笑いも含む不愉快にブラックな感じはてなマーク

進行中の犯罪など、イヤなものを見てる気分になるんですけど、そのイヤな気分も映画を観る上で悪くないんです。

ありじゃないですか。

もちろん好き嫌いはあると思いますが。

 

物語は難しかったと書きましたけど、最後の方になると話しも見えてきて、最後、泣きそうになった。

誤解がね・・・非常に悲しいです。

 

そして死んでほしい人が生き残って、悲しい気分になるのが『仁義なき戦い』の苦い味でしたよね。

 

その上、最後は玲子姐さんが完璧なまでに〆てくれたりして、凄く変な気分になったんですけど、その変な気分が最高に好き。

エンドロール直前にまた私の評価もウナギ登りなのでしたクラッカー

 

ま~、映画もわからなくっても驚かされるのがええんですよね。

 

 

東映ビデオさんのサイトでも「天晴れ!デビュー作で見事21世紀型ニューヤクザ路線を確立した新人・橋本一監督」と賞賛されてますけど、本当にその通りだと思う。

あとで初監督作品だと知って凄いと思いましたもん。

 

監督2作目の『極道の妻たち 情炎』(2005年)も同じ作風なら是非、観たいですよ。

 

 

 

『謀殺』は私にとってはわかりやすく、とても面白かったです。

 

仁義なき戦い (1973年)

仁義なき戦い 広島死闘篇 (1973年)

仁義なき戦い 代理戦争 (1973年)

仁義なき戦い 頂上作戦 (1974年)

仁義なき戦い 完結篇 (1974年)

 

新仁義なき戦い (1974年)

新仁義なき戦い 組長の首 (1975年)

新仁義なき戦い 組長最後の日 (1976年)

 

その後の仁義なき戦い (1979年、工藤栄一監督)

 

新・仁義なき戦い。 (2000年、阪本順治監督)

新・仁義なき戦い 謀殺 (2003年、橋本一監督)

 

10月から3ヶ月に渡って『仁義なき戦い』作品を観てきましたが、結論、充実な映画鑑賞でした。

それなりに難しいのでしんどいところもありましたが、それも山登り的なしんどさで頂上を目指してきたわけですし、達成感もある。

 

わかりやすい面白さは深作監督の『新』3部作でしょう。

1作で完結してますし、複雑さもそこまでではないし。

 

映画としては『頂上決戦』や『完結編』には特に深さを感じましたし、私には新しい映画体験でした。

 

あらためまして、さんせんさん、『仁義なき戦い』をお薦めいただきありがとうございました☆⌒(*^-゜)v

 

皆様、読んでいただき、ありがとうございます。

 

こうして私の『仁義なき戦い』は年をまたいで終わった。