韓国映画 不夜城の男 (2020年) | Asian Film Foundation 聖なる館で逢いましょう

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ネタバレはできるだけ避けております…(ㆆᴗㆆ)*✲゚*。⋆

 

 

アンニョン(^-^)ノ

いつもありがとうですキスマーク

 

 

 

9月12日、この作品を観ました~カチンコ

 

 

 

 

 

韓国芸能界から、裏社会、政財界に繋がる闇を描く衝撃作!!

 

 

 

 

 

不夜城の男

 

 

パッとこのポスターを目にして、まず主役のパク・ヘスさんを知らなかった映画なんですね。

「パク・ヘス」と聞けば女優のパク・ヘスが思い浮かびますので、男優のパク・ヘスさんは未知の人でした。

 

で、『不夜城の男』ってタイトルから、ま、夜の世界を舞台にしたピカレスクっぽいものを感じたんですよ。

ピカレスクって言葉の意味はともかく、なんか、底辺の若者がなり振りかまわずのし上がろうとしていく、みたいな。

それを自伝っぽく行くのかなあ、みたいな。

 

なんか、それ系の映画を観たいと思ったんですね。

それ系の映画の名作としては、ブライアン・デ・パルマ監督の『スカーフェイス』(1983年)があると思うんですけど、あの映画を観た時の気分になりたいなあと思ったんですね。

なんかギラつきとか危険な興奮とかで。

 

それで、観たら結果として違いましたね(^_^;)

 

たしかに成功を目指すおにいさんの話しではあるんですけど、また違うんですね。

ま、『スカーフェイス』のような映画じゃないかと思い込んだのはこっちの勝手なんですけど、『不夜城の男』はもっと、韓国映画にありそうな話しでしたよ。

 

『不夜城の男』の原題は『양자물리학』 ―― 量子物理学

 

はてなマークって感じなんですけど、観たらわかります。

さすがに韓国での公開当時も意味のわからへん題名やビックリマークと言われたそうですけど、私はこの題名、好きなんですよね~。

日本でも『量子物理学』で行ってほしかったほどです。

私は内容がわかりにくい題名が好きなんですよ。

 

英語タイトルは『By Quantum Physics: A Nightlife Venture』で、日本でのタイトルはこちらを選択したようです。

 

 

不夜城の男
原題:양자물리학 (量子物理学)
英語題:By Quantum Physics: A Nightlife Venture


2020年製作/121分/韓国

「のむコレ2020」(2020年10月9日~/東京・シネマート新宿、大阪・シネマート心斎橋)上映作品


監督・脚本:イ・ソンテ [第2作]
PD:キム・サンス
助監督:イ・ギュソプ
撮影:パク・ホンヨル、ワン・ホサン
照明:カン・デヒ
編集:キム・ギョンジン
音楽:ノ・ヒョンウ
美術:チャン・ミヌ
武術:キム・ビョンウ

出演
パク・ヘス → イ・チャヌ クラブMCMC 遊興界のファタ(華陀)
ソ・イェジ → ソン・ウニョン PD 業界クイーン
キム・サンホ → パク・キホン 係長 警察庁 犯罪情報課
キム・ウンス → チョン・ガプテク(鄭鉀擇) 社長 Jファイナンス
ピョン・ヒボン → ペク老人 ミョンドン(明洞)の私債業者(高利貸し) 本名:キム・ジョンドン
キム・ヨンジェ → チェ・ジフン 室長 ST
イ・チャンフン → ヤン・ユンシク(梁允植) 部長検事 大検察庁
イム・チョルス → キム・サンス 理事 クラブMCMC
ヒョン・ボンシク → キム・グァンチョル クラブ支配人
チュ・ソクテ → ムン室長 Jファイナンス
ソン・ジョンハク → キム・ジョンハク(金鍾學) 編集局長 ハンビッ日報
キム・ウォンシク → ミンチーム長 警察庁 犯罪情報課
パク・クァンソン → フラクタル ラッパー 本名:イ・ジュンボン
パク・ソンヨン → 実務官 大検察庁
パク・クァンジェ → ペク老人の秘書
ユ・ヨンボク → 警察庁 犯罪情報課 課長
キム・ワングン → キム・ワングン(金王根) 次長検事 大検察庁
イ・サンギョン → サンスの恋人
キム・ジョンウ → チェ検事
ソン・ミンス → 投資家1 ソン課長
キム・ジュリョン → 投資家2
キム・ソンジュン → 投資家3
キム・ドンイン → 投資家4
キム・デグク → クラブ 常務
ペ・ギボム → チョ・ムニク 大統領府秘書室長 元検事

友情出演
チェ・テジュン → キム・ジョンミン ペク老人の息子

 

※ 輝国山人の韓国映画様から転載させていただいてます。

 

 

眠らない街で、全面戦争が始まる―。

閉店寸前の数々の飲食店を立て直し、水商売の世界で絶賛成り上がり中の男チャヌ。そんな彼が勝負に出たのが、江南で最大のクラブの開店。成功に欠かせないのは「金」と「頭脳」。「金」は裏社会にも顔が利くチョン社長から調達した。そして、「頭脳」は政財界に人脈を持ち、同じくクラブの受付から敏腕マネージャーに成り上がったウニョンをスカウトするが―。


そんな感じで中学中退のイ・チャヌですが、基本、真面目に頑張って幾つもお店を再生させてきたようで、ようやく夢かない、江南で最大のクラブ「MCMC」を開店させるという大勝負に出る ―― そんな感じでイケイケ状態ですが、前に手がけた店に行ったら、有名ラッパーのフラクタルが横暴を働いてたんですね。

 

チャヌはピーンひらめき電球ときまして、これはクスリやっとると。

 

で、知り合いの警察庁・犯罪情報課の刑事パク・キホンにこの情報を流すんですけど、パク・キホンはそれを使えると考えるんですね。

当初は上手くいくかと思えたが、それがチャヌの思惑を超えて話しがドンドンややこしくなっていき・・・結果、チャヌは巨悪と対峙していくことになる、って物語です。

 

チャヌ、自分の店がまず大事なんですけど、それも脅かされる危険な状態に陥っていくことになりますし、生き残りをかけた戦いです。

仲間も危うくなるし、命がけですな。

 

 

アカンよ~。

アカンよ~。

こんなんに手を出したら人生終まいよ~あせる

口からヨダレ垂らしてアホになるぞ~。

 

だから、悪い男が悪いことをしてノシ上がろうとする話しじゃなく、いたって真面目に働いてる、「思考が現実を作る」という量子物理学的信念を人生のモットーとしたナイトライフ系の華佗、イ・チャヌが奮闘する物語なのだった・・・って「華佗」ってなんやねんビックリマーク

 

とにかくイ・チャヌ、チャラくて軽いように見えていながら、心にそっと正義感を隠し持っていた男だしビックリマーク

 

そんな感じで中盤からは、ホントに「韓国映画でよくある話し」になっていき、意外性には乏しすぎるのですが、その分、二転三転、どころか四転五転くらい「転」しまくるのでしんどいほどに面白いのでした。

 

 

主人公、イ・チャヌを演じるのがパク・ヘスさん。

この役で2019年青龍映画祭・新人賞を受賞です。

 

調べると、あの映画のあの役だったんですね~ひらめき電球と気づいたんですが、私、完全にノーマークでしたm(._.)m

 

このあとは2020年に『狩りの時間』に出られて・・・そして『夜叉 Yaksha:Ruthless Operations』(2021年)ではソル・ギョングと共に主演。

そしてまた、ソル・ギョング、イ・ハニ、パク・ソダムが主演する『幽霊 Phantom』(2021年)にもご出演ビックリマーク

と、これはもう非常に期待させられまくってしまうワケです。

 

 

パク・ヘスさん、容貌的にはキム・ミョンミンさんやイ・ヒジュンさんも思い出したし、イ・チャヌの役柄的にそれもおかしくはないんだけど、また違うんですけどね。

 

やっぱり主演を張るだけに、愛嬌とゆうかチャーミングな魅力もあるんですよね。

 

『不夜城の男』のストーリー自体は若干、目新しさに欠けるんだけど、パク・ヘスさんって存在が非常に新鮮です。

それがキモってほどにね。

実のところ、私、いっぺんにファンになりましたよ~(≧∇≦)

 

シネマートさんのサイトには 【のむコレから一言】 韓国ドラマ「刑務所のルールブック」をご覧になってください!! とありまして・・・そうなのですねビックリマーク∑(゜∀゜)

やっぱり観ないとダメですね、『刑務所のルールブック』!!

 

イ・チャヌにはキム・サンス(イム・チョルス)って弟分がいて、二人の関係がいかにも韓国映画らしいんですね。

 

 

そしてイ・チャヌが店の経営で助けを求めるソン・ウニョンを演じるのはソ・イェジさん。

 

この方もよく知らなかったのですが、魅力的な女優さんです。

ドラマの方ではもっと知られてるんじゃないでしょうか。

 

落ち着いた低い声でスエにも似てるんですけど、男性だったら目を奪われる女性じゃないでしょうか。

 

イ・チャヌは意外と純情なんですけど、彼は実はソン・ウニョンが好きだったりするので、ラブストーリー的な要素もありますよね。

 

でも、ソン・ウニョンには知られざる一面もあるようで、ちょっと危ないな。

 

 

警察庁・犯罪情報課のパク・キホンを演じるのはご存知、キム・サンホさん。

やっぱり渋いっすよね。

 

 

チャヌの「MCMC」に出資したJファイナンスのチョン・ガプテク社長を演じるのはキム・ウンスさん。

 

どう見てもタダ者ではない風貌ですが、やっぱり裏の顔もあるのだった。

 

 

いつも悪役が多いヒョン・ボンシクさんはこの映画では普通の役。

イ・チャヌには恩義を感じてるようで彼への協力は惜しまない。

 

 

今回、気になったもう一人の俳優さんが検察庁の部長検事ヤン・ユンシクを演じるイ・チャンフンさん。

ヤン・ユンシクはエリート特有の傲慢な性格なんですけど、イ・チャンフンさんの演技がとてもいいと思ったんですね。

この方も注目ですね~(意外と芸歴が長い)。

 

 

それから、言っていいでしょうかはてなマーク

中盤で不気味に登場してくる裏の顔役、明洞の高利貸し、ぺク社長を演じるのはピョン・ヒボンさん。

かなりお久しぶりでしたが、存在感が違う、存在感が。

 

この映画、ピョン・ヒボンさんが出てられることだけでも凄い。

 

ぺク社長の息子はチェ・テジュンくんが演じてるんですが、意外なほどイケメン・・・。

 

 

善人なイメージのキム・ヨンジェさんもこの映画ではイヤな感じ。

 

最後、ジャーマン・スープレックスで投げられてしまうこの人。


 

イ・ソンテ監督の長編映画監督デビュー作はあの『アンダードッグ 二人の男』(2016年)だったんですねひらめき電球

『アンダードッグ』、好きなのでイ・ソンテ監督とは相性がいいんだと思います。

 

ただ、『アンダードッグ』が陰鬱で悲観的な映画だったのに対して、『不夜城の男』はもっと肯定的で躍動的でした。

作風は違うけど、映画としては『不夜城の男』の方がエネルギッシュに感じましたよ。

 

『不夜城の男』は韓国での興行的には伸び悩んだそうですが、イ・ソンテ監督の自作が楽しみです。

 

 

韓国映画で描かれるパワハラやセクハラ、そして政界、財界、警察など権力の腐敗って逆にそれが映画の中で強烈だからこそ、現実の韓国社会で正義が求められてると思うんですね。

私はそうゆう観方です。

だから映画として健全だと思う。

それがあるからこそ、まだ捨てたもんじゃないとゆうか・・・映画の大きな役目じゃないでしょうか。

 

この映画には金や権力のためなら何でもするようなやつらが出てくるし、それにへつらってノシ上がろうとする者たちもいる。

かなり醜悪ですし、現実を想像すれば暗澹とした気にもなる。

 

イ・チャヌは中学中退とゆう低学歴でコンプレックスもあったと思うんですけど、彼には彼の正義があるし、それに反してると思った人物は、どんなに立場が上でもなびかない・・・カッコイイ!!

映画が見せてくれてるワケです、人の生き様ってヤツを。

 

観る前はどんなもんかなあ、だなんて思ってたんですけど、いい映画じゃないですか合格

 

ちょっと後半に詰め込まれた目まぐるしい展開についていくのは大変ですし、観たあと、疲れましたけど、私、この映画はオススメしたいと思います。

まだ観てなかったら是非、観ていただきたいですね。

 

そんな感じで今日もおおきに、ありがとうさんでしたキスマーク

またよろしく・・・アンニョン~(^.^/)))