韓国映画 バーニング 劇場版 2018年 | Asian Film Foundation 聖なる館で逢いましょう

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アジア映画に詳しくなかった私がアジア映画を観てます♪
ネタバレはできるだけ避けております…(ㆆᴗㆆ)*✲゚*。⋆

 

 

アンニョン(^-^)ノ

いつも、ありがとうですキスマーク

 

この映画を観てきました映画キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラメラメラ

 

 

 

カンヌ映画祭で歴代最高評価を獲得した、究極のミステリー。

 

 

 

バーニング 劇場版

 

 

2月1日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ他にて全国ロードショー!

 

バーニング 劇場版

原題:버닝
英語題:Burning


(2018年、韓国、148分、PG12)


監督・脚本:イ・チャンドン
脚本:オ・ジョンミ

村上春樹 「蛍・納屋を焼く・その他の短編」(新潮文庫)
PD:オク・クァンヒ
助監督:ハ・チョンス
撮影:ホン・ギョンピョ
照明:キム・チャンホ
音楽:ムーグ(Mowg)
美術:シン・ジョムヒ

衣装:イ・チュンヨン
武術:ユン・ソクチン

出演
ユ・アイン → イ・ジョンス
スティーブン・ヨン → ベン
チョン・ジョンソ → シン・ヘミ
キム・スギョン → ヨンジュ
チェ・スンホ → イ・ヨンソク チョンスの父
ムン・ソングン  → 弁護士 パク・サング(朴相求)
ミン・ボッキ → 判事
イ・スジョン → 検事
パン・ヘラ → チョンスの母
チャ・ミギョン → ヘミの母 モア粉食(プンシク)
イ・ボンリョン → ヘミの姉 モア粉食(プンシク)
チョン・チャンオク → 里長
パク・スンテ → 大家 おばあさん
チョ・ヨンジュン → 幼いチョンス
イ・ヨンソク → カルセ売場 社長
シン・ユンスク → 社長の妻
ソ・インジョン → イベント室長
ペ・ミンジョン → 臨時売場 ナレーターモデル

 

※ 輝国山人の韓国映画様から転載させていただいてます。


配給:ツイン

 

映画『バーニング 劇場版』予告編

 

 

Story
小説家を目指しながら、バイトで生計を立てるジョンス(ユ・アイン)は、偶然幼馴染のヘミ(チョン・ジョンソ)と出会う。ヘミからアフリカ旅行へ行く間、飼っている猫の世話を頼まれるジョンス。旅行から戻ったヘミはアフリカで出会ったという謎の男ベン(スティーブン・ユァン)を紹介する。ある日、ベンはヘミと共にジョンスの家を訪れ、自分の秘密を打ち明ける。“僕は時々ビニールハウスを燃やしています”―。そこから、ジョンスは恐ろしい予感を感じずにはいられなくなるのだった・・・。

 

 

イ・チャンドン監督。

 

私が初めて観た作品は『オアシス』(2002年)でした。

2014年の春頃・・・まさに韓国映画にのめり込み始めていた頃で

そんな中でも『オアシス』は、抜きん出て心動かされた作品です。

主演がソル・ギョングとムン・ソリで、今も大好きな映画。

 

次にすぐ、『グリーン・フィッシュ』(1997年)を観ました。

もの悲しいヤクザ映画だけど

私には『オアシス』よりも『グリーン・フィッシュ』の方が

ずっと難解な映画でした。

それだけに的外れな感想を書いて、ファンの方々を

ガッカリさせたんじゃないかと、今も時々、反省してます。

 

この2作品はDVDを買いましたね・・・。

 

それから一年以上してから

ポエトリー アグネスの詩』(2010年)を観て・・・なんでしょはてなマーク

私はそれ以後、映画について

軽々しいことを書けなくなったように思う。

いつも、何とかして、真剣に映画と向き合おうと思った。

 

それからまた半年ほどしてから

あの名高い『ペパーミント・キャンディー』(1999年)を観て・・・

その頃の私は皮肉屋の一面が顔を出し、そんなことを書きました。

しかし、実はめちゃくちゃ感動してたのだ、本当は。

やはり、イ・チャンドン監督ビックリマーク・・・そう思っていた。

 

イ・チャンドン監督がプロデューサーとしてたずさわった作品も

ほぼ全部、観ていて、どれも大好きです。

大なり小なり、イ・チャンドン監督の味はてなマークが感じられるんですよね。

 

あと、観てないのは『シークレット・サンシャイン』(2007年)だけだけど

いつか観ることをいつも念頭には置いてます。

 

けど・・・イ・チャンドン監督の作品の日本版DVDも今は全部

廃盤になってしまったようだし、いつまでも引き伸ばしてても

あんまり意味はないかなあ、とも思ってます。

 

最近、チョン・ドヨンの映画をよく観てるので、また近いうちに・・・。

 

 

私は、村上春樹先生の作品を読んだことがありません。

お恥ずかしながら・・・と言うのがさらにわざとらしいほどですが

もう、ハッキリと私は読書家じゃないので・・・。

 

それでも枕元には何か一冊、これまでに読んだお気に入りの本・・・

多くの場合はマンガですが、置いてありますよ。

寝られない時用に。

村上春樹先生の作品はマンガになってないんはてなマーク

(「HARUKI MURAKAMI 9 STORIES」とゆうのがあるらしいひらめき電球

 

村上春樹先生が翻訳しはった、ジョン・アーヴィングの処女長編

『熊を放つ』(1968年)は読んだけど、それは私には

最もよくわからないジョン・アーヴィングの小説でした。

 

つまり村上春樹先生は、最もよくテレビのニュースなどで

お名前を聞く文学者ですが、私はどんな小説を執筆されるのか

実はまったく知りません。

 

両親は『ノルウェイの森』(1987年)などを読んだそうです。

父はともかく、母に聞いても「ようわからんかったわ」とのことで・・・

ノルウェイの餅でも食わしときたい気分です。

 

イ・チャンドン監督はもともと、舞台演出家、俳優としてスタートし

『戦利』を発表して小説家となり・・・つまり映画作家であると同時に

文学の作家でもあり

だから村上春樹先生の作品を映画化することについては

ただ映画監督が文学作品の映画化をするってだけではないと

思います。

 

私には推測も及ばないのですが

それがこの『バーニング』の特異性でもあるのでしょうか。

 

だって、映画監督なのに、人の小説を映画化するんだものな!!

 

 

初めて行ったTOHOシネマズなんばさんで

この作品を観たんですが

!?ってほど客席が埋まって、ちょっと意外でした。

そして、座ってる人が年配・・・ってゆうか、何てゆうのかなはてなマーク

いかにも村上春樹先生の作品を「読んでいる」タイプ。

かなり、文学的な客層です。

 

観終えて、よくわからなかった。

 

一緒に観た友達が、「あれホンマに○してんのはてなマーク」と言いますが

私は小声で「むずかしい」とだけ言っときました。

周囲の人に聞かれてはたまらないので。

ホンマかどうかもちょっと危なかったのであせる

 

これは・・・こんな映画について、私がどうこう言えるのか、と。

 

それで大坂でごはんを食べて、あれやこれや話しつつ

阪急に乗ったら友達が寝たので、おもむろにパンフレットを読んだら

最後のページに「物語のキーワード」とかが書いてあって

それを読んで、ハッとして「わかった!!」と思ったんですよ。

きっとこうゆうことに違いない、と。

 

でも、よく考えたら、それがわかったからといっても

わかってはないんですよね。

 

けど、それでも私としてはわかった気になったんですよ。

だって観てる間はそれに気づかなかったのでね。

 

シン・ヘミ(チョン・ジョンソ)が願望として急に言ったことと

ベン(スティーブン・ユァン)が言ったまったく別のことをつなげると

ある推理が成し遂げられるんだけど

イ・ジョンス(ユ・アイン)がそう考えたのかどうかは

ハッキリわかりません。

猫の名を呼んだ時の表情から、ありうるとは思いますが。

 

思いますが、それは解釈の一つですね。

それ以外に様々な推理がちょっとずつ成り立つんですよねはてなマーク

 

こうゆうわからなさは『哭声 コクソン』(2016年)の時に似ている。

(『哭声』は韓国で大ヒットしたのだけど)

何も明確でないとゆうか・・・。

 

ま~、でも、ほんま

最初から難しい、難しいと構えに構えて

なにか特別な芸術を嗜むがように、教えを請うがごとくに

そんな観方で映画を観てたらしんどすぎますけどね~。

 

映画は最初、『オアシス』のような始まり方をします。

それがイ・チャンドン監督らしくって、私は嬉しかった。

 

ご存知のように、イ・チャンドン監督は

世界に名だたる映画監督ですが

韓国の風景を、ただありのままに映画にされる監督です。

 

すごく目新しかったのが、南と北を隔てる軍事境界線ですかはてなマーク

そのすぐ近くにジョンスが住んでるので

北のナントカ放送がワンワンうるさいことですね。

 

そして、これまでのイ・チャンドン監督の映画は全て

「犯罪映画」でしたが・・・『バーニング』は!?

 

確かなことは、私がもしもジョンスなら、幾度か会ううちに

ベンと会うことを意識的に避けただろうってことです。

ああ、ここは自分の来る場所じゃないな、ってね。

 

しかし、ジョンスとしてもヘミの消息を知る手がかりとして

ベンに会って話すこと、ベンの行動を調べてみることは

必要なことだったでしょうね。

 

強情で硬直的な父の子として生まれ、豊かではない家庭で育ち

思うように人生を選べない若者が

遊ぶように生きる恵まれた人物と対等に付き合うのは

難しいことなのかもしれないし

時には、危ないほど、きわどい関係になるのかもしれませんね。

それはわかるのですが・・・ベンは人あたりがいいのでね。

 

ちょっと笑える話になりますが、私は観てる途中で

実はヘミがベンに化けてるんだと思いつきました。

ベンの部屋のお手洗いには収納の家具があって

そりゃもうかっこいいんですが、その引き出しの中に・・・ねはてなマーク

 

私ゃてっきり、ベンがヘミだと思いました・・・違いますがビックリマーク

 

あ、友達ですが、なかなか的確な感想も言ってました。

私よりかは読書家なのでね。

 

 

おそらく、難しい、難解だ、との感想も少なくないと思うのですが

わからないからといって、つまらない映画だとは

絶対に言えないはずなんです。

それは私ですら断言できます。

 

最初から終いまで

非常にエキサイティングな映像と音響の連続です。

音楽もまた素晴らしい、本当に。

 

幾度も、ハッとするほど美しいシーンが訪れます・・・ってゆうか

映画全体が美しい・・・全ての秒が違う、秒が。

これぞ映画の仕事、存在、ってほどに。

なんで映画があるのかってほどに。

 

そして主演の3人

ユ・アイン、スティーブン・ユァン、キム・スギョンの演技に

ぼ~っと見とれることが確実でしょう。

ヨダレにご注意ってほどに。

 

観てて、ふと我に返ると「今、凄いものを観てる」感が凄い。

 

私の場合、キム・スギョン演じるヘミはともかく

スティーブン・ユァン演じるベンの考えはよくわからなかった。

「見せびらかし」の人かと思ったけど、そうでもないようやし

かっこつけてるようだけど、実は素のままに倦怠、アンニュイの人はてなマーク

別に金持ちだからそうなるってわけではないだろうけど

多くの観客には「変な人」に思えたことだろう。

 

しかし、何か、全てを見通すような知能の高さが漂うし

必死で自己主張しない分、謎めいた奥行きがある。

ちょっと怖い。

 

結果として、ベン役は当初、演じる可能性のあった

カン・ドンウォンでなくって良かったと思いました。

私はスティーブン・ユァンを知らなかったので

より効果的にベンとゆうキャラクターを見れたと思うから。

(ドンくんとユ・アインくんの共演

そして、イ・チャンドン作品でのドンくんは死ぬほど見たかったけど)

 

ユ・アインくんの演技はやはり、素晴らしかった。

ユ・アインくんの演技、表情で映画がよく理解できた。

 

私はジョンスの気持ちはわかる。

私自身は人を羨まないようにしてる。

それが強みになるからね。

 

ジョンスは・・・どう考えたのだろうか。

とにかく、ヘミのことで、嫉妬を覚えたことだろう。

 

ヘミはどの程度、ジョンスに本気だったのだろうか。

前半、映画史上最高のベッドシーンがあります。

エロい・・・ってゆうか、ぼ~っと放心状態になるような。

そう書けることが最高に嬉しい。

 

観客的には、ヘミは気分でジョンスとひと時を過ごし

アフリカ旅行の終わりに、金持ちで洗練されたベンと出会い

いっぺんに惹かれて、ジョンスが眼中になくなった尻軽女・・・

そう思えるのだろうか・・・と書きつつ

そんなふうに思う人がいないと確信している(^_^;)

 

問題は「実はヘミはいなかった」って解釈ですが・・・

どうですか、皆さん、それはありうるんでしょうか。

 

そういえば、『グリーン・フィッシュ』ではヤクザの親分さんだった

ムン・ソングンさんが弁護士さんの役で出てましたね・・・。

 

あと、まったくよくわからない人が俳優として出てました。

(セリフはなかったけど)

 

ジョンスのよくわからないところは、なんで

もうちょっと突っ込んだ話をしなかいのか、ってことです。

恥ずかしかったんかな・・・けど、途中でコンプレックスから

わー爆弾とかキレるかなあ、と思ったのですが・・・

あ、でも本音も言ってましたよね。

 

これは、書きたくなかったけど、やはり男女で恋愛が違う。

あの場合、ジョンスはヘミに、もっときちんと告白すべきだと思う。

 

ところが部屋に入って・・・その・・・ま、いいや。

あれでは単に性的欲望に見えてしまう。

それでも、後半の方にあった気持ちの悪い妄想的な○○○ーは

実はかなり感動的だった。

あれ、急に日常の中で見たら、異常にキモイと思う。

でも、さすがは映画、でした。

 

チョン・ジョンソはまっさらな新人さんだそうですが

良かったですね~。

彼女の次の作品も早く観たいです。

 

イ・チャンドン監督は、あんなに美しく女の子を撮るんですね。

いや、撮ってるのはカメラさんですがね・・・

もう、女優だったら絶対にあんなふうに撮ってほしいものですよねビックリマーク

 

だけど、全部、最高の絵でしたね。

あのジョンスの部屋の夜の時だって、暗いと思うけど

私はああ見たいんですよね。

 

そして、もう面白がらせようと、大急ぎで無駄を省くよりも

こんなふうな時間感覚で映画を観たいものですよ。

 

まあ、ね、全部が全部、こうゆうのじゃなくてもいいけど・・・

私は『バーニング』を観ていたかったですね。

 

 

パンフレットは800円(税込)です。

 

・巨匠イ・チャンドンが、世界をも魅了した!

・イントロダクション

・ストーリー

・COLUMN 佐々木敦先生(批評家)

・プロフィール ユ・アイン、スティーブン・ユァン、チョン・ジョンソ、監督:イ・チャンドン

・プロダクション・ノート
・COLUMN 相田冬二先生(映画批評家)

・製作報告会見 イ・チャンドン監督、ユ・アイン、スティーブン・ユァン、チョン・ジョンソ

・写真だけのページ

・COLUMN 越智啓太先生(法政大学教授・犯罪心理学)

・物語のキーワード

・作品データ

 

ストーリーがかなり詳しいんですが、途中で終わってます。

三人の先生による「COLUMN」が読みごたえあります。

こうゆう映画を観たあとでは、こうゆう文を読まなあきません。

さすがは800円もするだけあって、なかなかのパンフレット合格

 

劇場で観たら是非、買いましょうね。

 

 

凄いものを観た、と本気で感じる大傑作ですね。

 

私にとっては、今、観たい最高の映画作品でした。

 

ですが、私は、ちょっと悲しく、イラッともするのです。

万引き家族』(2018年)があれだけ大ヒットしたのに

なんで『バーニング』はそこまで公開規模が大きくないのか

いかにも大ヒットしそうにないのか

日本の映画ファンはなぜもっと盛り上がらないのか・・・。

韓国での観客動員数も意外と盛り上がらなかったとのことで

映画大国・韓国ですらそれか、と思わされる。

せめて、韓国と日本以外の国で、もっと多くの人びとに観られれば

と思わずにはいられません。

 

来週から一気に上映回数が減少すると思いますが

どうか、盛り返してほしい、私としてはね。

 

是非、劇場で観てくださいビックリマーク

スクリーンで目にできる最高の映像と

劇場ならではの音響で観たい作品だと思います。

 

その上で、どんな映画だったか、観た人同士で話し合いましょ。

 

ま~、ほんま~

私にベンくんほどお金があれば

劇場で何度も観たいんですけどね・・・!!

 

でも、観てから24時間以上、経って

その間、ずーっと考えてます。

だって、私みたいのが一回、観ただけで

わかるはずのない映画なんですし

本当は、一人ではずっとわからないままの映画なんですよ。

 

だから、多くの人に観てもらって、いろいろ教えてほしいビックリマーク

ってそんな結論で今日は終わりです。

 

でわ、今夜もおおきに・・・アンニョン~(^.^/)))

 

 

また可愛い甘え方を(´∀`*)

 

 

解説: 「シークレット・サンシャイン」「オアシス」で知られる名匠イ・チャンドンの8年ぶり監督作で、村上春樹が1983年に発表した短編小説「納屋を焼く」を原作に、物語を大胆にアレンジして描いたミステリードラマ。アルバイトで生計を立てる小説家志望の青年ジョンスは、幼なじみの女性ヘミと偶然再会し、彼女がアフリカ旅行へ行く間の飼い猫の世話を頼まれる。旅行から戻ったヘミは、アフリカで知り合ったという謎めいた金持ちの男ベンをジョンスに紹介する。ある日、ベンはヘミと一緒にジョンスの自宅を訪れ、「僕は時々ビニールハウスを燃やしています」という秘密を打ち明ける。そして、その日を境にヘミが忽然と姿を消してしまう。ヘミに強く惹かれていたジュンスは、必死で彼女の行方を捜すが……。「ベテラン」のユ・アインが主演を務め、ベンをテレビシリーズ「ウォーキング・デッド」のスティーブン・ユァン、ヘミをオーディションで選ばれた新人女優チョン・ジョンソがそれぞれ演じた。第71回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品され、国際批評家連盟賞を受賞。(映画.com


 

※ 2021年2月9日 画像を追加しました。