アンニョン(^-^)ノ
いつも、うちのつまらない映画の感想を
読んでくださり、おそれいりますm(._.)m
8月4日(木曜日)
素晴らしい韓国映画を観ました
これは、K-POPが生まれるはるか前
男子の長髪や女子のミニスカートが禁止され
まだ夜間外出禁止令があった時代の
ずっとずっと昔の韓国でのお話・・・
GOGO70s
英語題:Go Go 70s / Gogo chilship
(2008年、韓国映画、118分)
監督・脚本:チェ・ホ
音楽:パン・ジュンソク
出演:チョ・スンウ、シン・ミナ、チャ・スンウ、イ・ソンミン、ソン・ギョンホ、チェ・ミンチョル、キム・ミンギュ、ホン・グァンホ、イム・ヨンシク、キム・スジョン、ユン・チェヨン、ミン・ボッキ、ユ・チャンスク、イ・サンヨン、ホン・ソクピン、チョ・ドクチェ、クォン・ジョンミン、チン・ヨングク、キ ム・ジェロク、クォン・ヒョクプン、ファン・ヨニ、ユン・ジョンヨン、チャン・ミヨン、オ・ジウン、イ・ジョンユン、クム・ギジョン、パク・スジョ、キム・ジョンオン ほか
![https://photos.hancinema.net/photos/fullsizephoto66865.jpg](https://photos.hancinema.net/photos/fullsizephoto66865.jpg)
【ストーリー】
1972年、米軍基地の街、テグ(大邱)、ウェグァン(倭館)、キジチョン(基地村)。
米兵相手のクラブでカントリー・ミュージックを演奏していたサンギュ(チョ・スンウ)は、ソウル・ミュージックを凄まじいギターでプレイするマンシク (チャ・スンウ)と出会い、二人は虚勢を張り合いながらも6人組バンド「デビルス(Devils)」を結成する。音楽への情熱を強く感じたサンギュは軍の入隊通知書をステージで燃やす。
クラブの厨房で働いていた、サンギュに夢中で歌手志望のミミ(シン・ミナ)の提案で、デビルスは成功を夢見てソウルへと徒手空拳で向かった。
ソウルではまず「プレイボーイカップ・ グループサウンド・コンテスト」に出場したデビルスだが、アリス・クーパーとゆうかシアトリカル・ロックとゆうか、ホラーな演出でソウル・ミュージックをプレイしたら客席は静まり返り、ぜんぜん受けなかった。当時のソウルの流行は人気のサイケデリック・サウンドで、ソウル・ミュージックではなかった。が、デビルスはソウルの若者たちに強い影響力を持つ文化ジャーナリスト、イ・ビョンウク(イ・ソンミン)の目にとまり、特別賞を受賞、クマ印の小麦粉を手にした。
ところが、朴正煕政権下の退廃的風潮の取り締まりにより演奏する場所も限られており、その後、仕事があるわけではなく、バンドは古びた旅館でくすぶることになる。
ミミの懇願によりイ・ビョンウクはデビルスに民謡歌手のバックバンドの仕事を紹介する。その時のデビルスの斬新な演奏を耳にしたビョンウクはあるアイディアを思いついた。
夜間通行禁止の時間帯を避けて夜中に営業するゴーゴークラブ「ニルヴァーナ(涅槃)」がオープンし、ビョンウクにスカウトされたデビルスはステージに立つ。
最初は観客たちの支持を集められなかったデビルスだが、ソウルの客たちの拙い踊り方を見て閃いたミミの激しいゴーゴーダンスから火がつき、「大韓民国最高のソウル・バンド」として人気が爆発!会場は熱狂のダンス天国となった。ミミも宿泊している旅館の娘たちを誘い、「ミミとワイルドガールズ」を結成し、 ゴーゴーダンスとゴーゴーファッションの流行を先導し、禁じられた夜の文化の中心に躍り出る。
![https://photos.hancinema.net/photos/photo66871.jpg](https://photos.hancinema.net/photos/photo66871.jpg)
![https://photos.hancinema.net/photos/fullsizephoto66885.jpg](https://photos.hancinema.net/photos/fullsizephoto66885.jpg)
ロックンロール、ソウル・ミュージックなんかの
ポピュラー・ミュージック(大衆音楽)を愛し
ただステージで燃え上がっていたかった実在のバンド
「デビルス(Devils)」のサクセス・ストーリーと
墜落からの再生を描いた実話ベースの作品。
なのに・・・何なんだ
なぜ、こうも泣けるのか・・・・゜・(ノД`)・゜・
青春あり、笑いあり、男同士のケンカあり
お食事シーンあり、そして憎たらしい警察の拷問あり・・・
いつもの韓国映画なのに・・・
観終えてから実際の「デビルス」について
少し調べてみましたけど、韓国語が読めない、書けないので
・・・よくわからない(>_<)
![http://www.azsiafilm.hu/images/stories/2012/gogo70_03.jpg](https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fwww.azsiafilm.hu%2Fimages%2Fstories%2F2012%2Fgogo70_03.jpg)
![http://image.cine21.com/resize/cine21/still/2008/0918/M0020012_08[H800-].jpg?X235,156](https://img-proxy.blog-video.jp/images?url=http%3A%2F%2Fimage.cine21.com%2Fresize%2Fcine21%2Fstill%2F2008%2F0918%2FM0020012_08%5BH800-%5D.jpg%3FX235%2C156)
ウィルソン・ピケットの「ムスタング・サリー」、「ダンス天国」
サム&デイブの「ソウル・マン」
そして、オーティス・レディングの奇跡的なバラード
「アイブ・ビーン・ラビング・ユー・トゥー・ロング」
そんな名曲群で・・・だから選曲から
『ブルース・ブラザース』(1980年)をやりたいのかなあ
と思うけど、そうでもないようなんよ。
少なくともあそこまで楽天的ではない。
何に一番似てるかって言ったら
日本でならきっと「ウルフルズ」かなぁ
ギター中心のソウル・ミュージックって感じが。
とにかく、この映画、音楽が最高で
しかも上映時間の半分以上をデビルスのステージが
占めている(・・・気がする)。
それがまたえげつないほどやばいワケです。
音楽ファンでこの映画を観逃すのはもったいない
中でもC.C.R.の「プラウド・メアリー」の
アイク&ティナ・ターナー版のさらにその韓国語バージョンは
私の大のお気に入りです
明洞へ行こうよ~っちゅうね
ティナ・ターナーがデビルスのこのヴァージョンを聴いたら
![はてなマーク](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/040.gif)
![](https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/71wPnkfCy6L._SL1493_.jpg)
買わずにゃおれんかったね、ほんま。
ありがたいことにアメリカのストアさんに安いのがあったし。
ボーナス・トラック含めて全35曲
2枚組、約109分、映画で使用された曲のほとんどが
完全収録されたヘビー級のゴキゲンなブツですわ。
一枚目は通常のサントラ
二枚目は映画で使用された音源のフルバージョン
かな(;´∀`)
映画を観てから、ずーっと聴いてますが
異常にエキサイティングなシロモノです
いや、もう、やってくれる、まぢで。
シン・ミナの歌う日本語の曲も収録されてます。
(当時の韓国では日本の歌を歌うことは禁止だったので
アンダーグラウンドの店でこっそり歌ってた
![はてなマーク](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/040.gif)
ザ・ドアーズの1stアルバム
『ハートに火をつけて』(1967年)が
それに一番近いのかなぁと勝手に思ってるけど
なんしか、「アート・ロック」に出会ってないと思ってた。
仕事がなくって困窮したデビルスは
民謡歌手のバックバンドを務めるが
そのB面のためにじーさんばーさんが好むような民謡
「セッタリョン(鳥打令)」を演奏する。
鳥が飛んでいくよ~、いろんな鳥が飛んでいく~♪
ってそんな歌なんですが
それがもう異常にかっこええ音楽で
ギターソロには「アリラン」を流用
そこでいきなり私のスイッチが思いきり入った
泣いたもん、もう、そこで
凄い
これぞ
私が出会った初めての「アート・ロック」やないかい
結局、音楽でメシを食いたいヤツらなんて
浮かれ騒ぐだけで考えが甘いのかもしれない。
だから、ほとんどのバンドが成功せずに消えていく。
でも、信じてください。
彼らの音楽を愛する気持ちは本物です。
ステージの上では彼らは涅槃に到達するのです・・・。
そう、思わせてしまうのが
『GOGO70s』で流れる音楽の説得力。
チョ・スンウは圧倒的な歌唱力で
この映画を本物に仕上げきった。
チョ・スンウ、凄い男
や、もう、この映画一作で惚れました(*^.^*)
一気に韓国の俳優さんの中でも抜きん出て感じました。
歌は嘘をつきません。
「歌が上手い」とは聞いていたけどここまでとは。
ボーカル・スタイルはおそらく
チョ・スンウが得意とする歌い方よりも
もっと激しくハードに歌ってるんだろうけど
ねわかるでしょう
私にはそれが気持ちよかった。
ちなみに
「シネマコリア」さんのチェ・ホ監督のインタビューによると
チョ・スンウさんのお父さんは
デビルスと同じ時代に活躍した歌手で
デビルスよりもずっと有名だったそうです(^_^;)
・・・本末転倒やんッ
アジアフォーカス 福岡国際映画祭2009リポート 『GO GO 70s』 チェ・ホ監督インタビュー Reported by 井上康子
紆余曲折があり、後半でデビルスは空中分解する。
そして、パク・チョンヒ大統領の軍事政権下
警察どもがわがもの顔で若者たちを取り締まり
反社会的だと見なされたデビルスはさらに
きっつい拷問を受け
「マリファナやってるヤツの名前、吐けえ」と
責め立てられる。
(そこで「ジ、ジミ・・・ヘンドリックス・・・」とか言うヤツ)
その時
「学生は口が堅いのに、バンドマンはすぐに仲間を売る」と
罵られるのが、せつない。
結局、デビルスには
民主化を求める政治活動家や運動の学生のような
強い信念がなかったのか・・・
時代と己らの慢心に負け、へたばって消えてしまうのか
でも、彼らは帰ってくるのだ、ステージに。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。
そっから後は延々、演奏が続きまくる。
す、凄い映画・・・(;゚Д゚)
もう、タダのコンサと化している。
ここまでやるか、普通
やるのだよ、韓国映画は・・・
ラスト、心から音楽を楽しみ、熱狂する観客たちに向け
チョ・スンウ演じるサンギュは
「青春の炎(청춘의 불꽃)」を歌う。
披露された数々の楽曲の中でも私が最も気に入った曲。
ほんと、ほんと、素晴らしい曲。
普段、あまり音楽に熱狂したりせず
これまでコンサでも割と冷静に醒めていた私が
珍しく燃え上がりましたよ、ほんま。
泣くでぇ~、このラスト
『タチャ イカサマ師』(2006年)の次の作品なんですが
チョ・スンウがホンマにかっこええです
女子は絶対にビビビときます。
まあ、騙されたと思って観てください。
デビルスのギターを担当するのはチャ・スンウさん。
(お名前、ちょいとややこしい)
韓国の天才的ギタリストだそうです。
デビルス筆頭に、この映画に登場するバンドは
どう見ても本当に演奏してるようにしか見えないけど
それは監督さんがそういった撮影方法を選んだことと
ミュージシャンやミュージカルの俳優さんたちが
大勢キャスティングされてるからです。
だから、私にはあまり見かけない顔ぶれなんだけど
みんな、いい顔してますよ
そして演技もパーフェクトです。
シン・ミナはもう、ほんっと可愛かった
天真爛漫系のセクシーが超・魅力です
なかなかその立ち位置も難しいと思いますけど
シン・ミナはいつも嫌味なく可愛いです。
表情がクルクル変わってほんま可愛いわー
そして、すげー心が通じたっちゅうか
ちょっと詐欺師的な雰囲気の文化ジャーナリスト。
日本で言ったら渋谷陽一か町山智浩みたいな人でしょうか
結果的にデビルスに振り回されつつ
彼らを成功に導く良き兄貴分。
ラスト近く、警察が「ニルヴァーナ」を取り囲み
デビルスの引渡しを要求するけど
そこで、イ・ソンミンさん演じるイ・ビョンウクが
断腸の思いでかますハッタリが泣けます。
この男もまた、心から音楽を愛する一人なのでした。
仲間のほろ苦い死もあり、青春の挫折もあり
だからアメリカン・ニューシネマの雰囲気もあり
ゆえに当然、反体制、権力へ挑む戦いがあり
私はもうそれだけで感極まりましたけど
なんちゅうても音楽がやばすぎるので
音楽が全てを語っていくんですよ。
自分でもよくわからないうちに大感動でした。
私にとっては最高の映画ですね、間違いなく。
まあ、私はソウル・ミュージックに詳しくないし
デビルスもどっか垢抜けてなくってダサいんだけど
結局、私はどこまで行っても
反逆が反逆として成立して文化を際立たせていた
70年代が好きなんでしょうね、きっと。
しかも、正直、音楽が好きで音楽は聴くけど
実話をベースにしたミュージシャンの伝記映画って
そこまで気持ちが乗らなかったりもするので
あまり観てなかったりするんだけど・・・
その先入観も思いっきり、覆されたワケですし・・・
私も映画の観方がまた変わりましたよ、ほんま。
グンちゃんのボーカルがかっこええ
『楽しき人生』(2007年)も最高。
K-POPの人気アーティストたちが出演する
洗練された今の映画もいい。
でも、こうして70年代の韓国の音楽の風景が観れて
本当に嬉しかったし、心から感動しました
皆さんもこの映画のDVDを見かけたら是非
観てみてください
それでは、今日も読んでくれて、ありがとー
またです、アンニョン(^.^/)))
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