アンニョンハセヨ??(^-^)ノ
暑中見舞い申し上げます
暑さ厳しき折、ご自愛なさいますよう
お祈り申し上げます
シネマート心斎橋さんで
〝反逆の韓国ノワール〟のうちの2作品を
観てまいりました
観客層は、かなり男性、特に年配の男性が
多かったです。
「ノワール」っちゅうと、渋い感じがしますけど
それだからかなー、と思いました。
殺人の輪廻
原題:비밀
英語題:Circle of Atonement
(2015年、韓国映画、102分、R15+)
監督・脚本:パク・ウンギョン、イ・ドンハ
出演:ソン・ドンイル、キム・ユジュン、ソン・ホジュン、ソ・イェジ ほか
あらかじめ、内容を詳しく調べたりせず
それどころかチラシにあるあらすじにさえ
目を通さずに観たら・・・ちょっと難しかったです(^_^;)
この作品にかぎり、ある程度はどんな話か知ってから
観た方がいいかもしれません。
しかし、私はソン・ドンイルのシリアス演技
そして、なんちゅうても
『チェイサー』(2007年)
『TSUNAMI-ツナミ-』(2009年)などの映画
また『トンイ』ではトンイの子ども時代など
多くのドラマでも活躍してきた
キム・ユジュンをスクリーンで初めて目にできるので
それだけでもワクワクでした(´∀`*)
この二人に
東方神起のユンホくんと仲の良いソン・ホジュンが
加わった3人がメインキャストです。
殺人事件被害者の婚約者、チョルン=ソン・ホジュン
その事件の犯人を逮捕した刑事
サンウォン=ソン・ドンイル
そして犯人の娘、ジョンヒョン=キム・ユジュン・・・。
この3人に被害者遺族の両親もいますけど
当時の事件にかかわった人たちが
事件に取りつかれたまま、10年後、再び
引き寄せられるように再会することになる話。
韓国語の原題、「비밀」は「秘密」でしょうか。
英語題、「Circle of Atonement」は「贖罪の輪」かな??
「秘密」について映画を観ればわかりますし
まさしく「贖罪の輪」が閉じる映画でもあります。
確かに事件そのものは考えると恐ろしいし
起こったことは惨たらしいんだけど
映画としては目を背けたくなるような残虐描写は少なく
(あくまでも「少なく」ですが・・・)
むしろ、結果として静かなドラマを観たように思いました。
特に、父と娘の、幸せに見える日常には。
ただ、映画を観ていても、殺人とゆう重い事件に人生を
狂わされ、あまつさえ、自分の過ちさえなければ、と
罪の意識を感じていれば、10年経っても
普通の人生には戻れず、復讐に向かうしかないのか・・・と
思わされますし、それだからか
過去の事件を忘れられず、逃れられず
関係者たちの間に再び
接点が生まれるのかなあ・・・と、悲しかったです
最終的に物語は結末を迎え
ラストにはまた別の気持ちになるのですが・・・
公開中の映画でもあるため、それは内緒です(^_^;)
「韓国の死刑」に関してですが
これは『私たちの幸せな時間』(2006年)について
書く時に触れようと思ってたんだけど
なかなかそれも書けないので・・・今、書きますけど
韓国では金大中(キム・デジュン)政権発足以降
死刑は一度も執行されないまま現在に至ります。
だから、前述の『私たちの幸せな時間』や
また『7番房の奇跡』(2013年)なんかもそうなんですが
この『殺人の輪廻』もまた
映画的には架空の話ってことになります。
『殺人の輪廻』は、心臓バクバク系の
どぎついギラギラしたサスペンスとかじゃなく
もうちょっと落ち着いた映画で
やっぱりキャストが良かったですね
ただ、私にはちょっと難しく
いろんなことに気づいたのは観終えてからでした(^_^;)
「ミステリー」がお好きな方は是非、観てください
‥…━━ *‥…━━ * ‥…━━ * ‥…━━ * ‥…━━ *
そしてもう1作品。
こちらの作品は1978年に発生した
実際の誘拐事件を基に作られた映画。
『殺人の追憶』(2003年)で描かれた時代よりも
10年くらい前の時代の話なんですね。
それにしても
なんて素晴らしい時代考証の完璧さなんだ
と、1978年の韓国をまったく知らない私が
感嘆するほど、1978年の韓国がほんま
リアルに描かれてました( ゚ー゚)
極秘捜査
原題:극비수사
英語題:The Classified File
(2015年、韓国映画、108分)
監督:カク・キョンテク
脚本:ハン・デドク
原作:コン・ギリョン
音楽:キム・ヒョンソク
出演:キム・ユンソク、ユ・ヘジン、ソン・ヨンチャン、イ・ジョンウン、チャン・ヨンナム、チャン・ミョンガプ、チョン・ホビン、イ・ジェヨン、パク・ヒョジュ、チン・ソン ミ、イ・ユニ、ナム・ムンチョル、イ・ジュニョク、ユン・ジナ、イ・ウォンソプ ほか
キム・ユンソク、ユ・ヘジン、ソン・ヨンチャン、と
こうなるとカン・ドンウォンにも出てほしくなるキャスト(;´∀`)
1978年といえば、まだ子どもたちの防犯意識も低く
お金持ちのソン・ヨンチャンさんの娘、ウンジュちゃんが
下校時に誘拐されます。
で、地元・釜山の警察に任せたらグダグダだったので
怒り狂ったソン・ヨンチャンさんは妻の妹(娘の叔母)が
以前に世話になったキム・ユンソクさん演じるコン刑事に
任せることにします。
コン刑事は子どもの安全を最優先して
「極秘捜査」に切り換えますが、周囲の協力が得られない
どころか、思いっきり邪魔されてます。
そして犯人からの連絡が来ない・・・
子どものお母さんと叔母さんは矢も盾もたまらず
占い師の方々を回って安否を占ってもらうんですが
どの道士も「もう死んでいます」と、すげない。
そんな中、ユ・ヘジンさん演じるキムという道士だけが
「生きておられます。15日後に犯人から連絡があります。
そして娘さんはコン刑事が救い出すでしょう」と予言。
いいこと言ったと思った途端に容疑者として
小突き回されるのでした
そんな話で、韓国映画を観なれていれば観慣れているほど
あーなってこーなってと勝手な想像が膨らむのですが
この映画、カク・キョンテク監督作品であるにもかかわらず
かなり予想を裏ぎってきます。
ハッキリ言って、いい意味で「生ぬるい」
や、その「生ぬるさ」がええんよー( ゚ー゚)( 。_。)
ま、観ればわかりますがね、「生ぬるさ」を満喫してほしい。
そして、今回はもう、韓国の警察の不手際、お手柄欲しさ
面子大事の協調性のなさ、仲間内の足の引っ張り合いが
強烈でイラッイラきまくりです
いや、そのイライラを楽しんでほしい。
騙されたと思ってイライラのストレスを満喫してください
私も今、必死でネタバレをこらえにこらえてますが
良かったですよー、この映画
でも、人によってはラスト、「こらっ」と思うでしょうね。
でも、そこが私は良かったんよーヽ(*´∀`)ノ
イライラ、イライラ、ムカムカ、イライラ・・・とさせられ続けて
最後、ウルウルきちゃいました。・゚・(ノ∀`)・゚・。
そういえばコン刑事の長男役は
『王の運命 -歴史を変えた八日間-』(2015年)では
「第3の主役」といってもいいほどだった
ド級の名子役、イ・ヒョジェくんだったと思います。
出演場面は少ないけど、嬉しかったなー。
お父さんに情報を提供したり・・・。
10月22日の日本公開が決定した
『プリースト 悪魔を葬る者』
(2015年、原題:黒い司祭たち)では
カン・ドンウォンの少年時代を演じているとか
(ってことはキム・ユンソクさんとの共演はなし)
とにかく将来が楽しみすぎるイ・ヒョジェくんッ\(^o^)/
それにしてもいいです、キム・ユンソクとユ・ヘジンのコンビ。
個人的にはもっとユ・ヘジンの超能力が
発揮されてほしかったけど、ギリギリにリアルで
やっぱり実話の映画化だし、あれで良かったのでは
まあ、導士といえば私的には
ドンくん演じる「時空道士」になるんですが
『極秘捜査』を観終える時には日本の警察も是非
道士の力を借りてほしいって気持ちになりました。
ユ・ヘジンさん、かっこいいですよーヾ(≧∇≦*)ノ
そして、やっぱり子を持つ親の優しさが素敵です。
お父さん、素敵です。
そういった意味で『極秘捜査』
いかにも韓国らしい、韓国映画だからできた
そんな、「誘拐事件の映画」の傑作でした。
先月末に『あいつの声』(2007年)を観て
沈んだ気持ち、感じた無念を
この映画が晴らしてくれましたわ、ほんま
そんなんで2作品、続けて観て
両方、面白かったけど、1本選ぶなら
私はやっぱり『極秘捜査』かなぁ
さて、〝反逆の韓国ノワール〟のあと2作品
『鬼はさまよう』と『名もなき復讐』はどうしましょう
来週、大阪に行けるのはスケジュール的に・・・
1日程度・・・まだ考え中です(´∀`*)
新宿と心斎橋のシネマートさんに足を運べる方は
是非、観てみてくださいね
それでは今日も最後までカムサハムニダです
アンニョンヒガセヨー(^.^/)))
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