君のいない迷路 164 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

こんなに喜んでくれるとは

夢にも思っていなかった

絵具は絶対に持ってると思ったし

君にとってはありきたりな物だから

 

画材売り場で迷ってた俺に

店員さんが

「絵を描く人は喜びますよ

 使っていれば猶の事です

 画材は消耗品ですから」

その言葉に後押しされて選んだ

 

その時スケッチブックに描いてた

家のイラストが頭に浮かんだんだ

だから、迷わず決めた

あの店員さんに感謝だ

 

「櫻井、良かったな」

 

二人が笑みを浮かべて

労ってくれた

 

「最初は色々な売り場を当てもなく歩いてて

 それこそ帽子とかTシャツとか ・・・

 で、文房具を売り場に辿り着いて

 そうだ! ・・・ 画材があったって思った

 ただ、仕事で使ってるだろうし迷ったんだ

 店員さんに相談したら

『喜ばれますよ』って言って貰ったから

 画材にするって決めた

 俺 ・・・ 智(里)の絵が好きなんだな」

 

恥ずかしげもなく言ってしまったけど

君の絵を見ると

ワクワクしたり、癒されたり

笑顔になれたり ・・・

色々な感情を教えてくれるんだ

 

「俺も好きだよ

 彼奴の絵は力をくれる」

 

内田が『わかるわかる』って表情を浮かべて

嬉しそうに笑った

 

「俺だって好きだよ

 いつか大野の個展を見てみたい」

 

「それ、絶対に叶えようよ」

 

池田の言葉に思わず提案した

 

「それいいね」

 

「うん、叶えようよ」

 

二人も賛成してくれたから

いつか君が描いたイラストや絵を

お披露目する個展を開く夢が出来た

 

そこにスケッチブックを持った君が戻ってきた

 

「何を叶えるの?」

 

話に混ぜてと言う顔をしたけど

今は内緒にしておく

 

「次の旅行の話だよ」

 

池田がすかさず答えてくれる

こういう時の此奴は凄い

表情が全く変わらない

(BARのマスターより役者の方が向いてると思う)

 

「え~ 今始まったばかりなのに?」

 

呆れ顔で3人の顔を順に見ていく

 

「それだけ4人の旅が楽しいって事じゃない?」

 

「確かにそうだね」

 

「それより見せてよ」

 

「うん」

 

君は少し照れくさそうな顔をしたけど

スケッチブックを広げて見せてくれた

 

スケッチブックの表紙には

「ローダンセの会、滋賀の旅」

と書かれていて

 

旅の始まりから終わりまで

旅行記のようにイラストが描かれてて

一冊の本の様だった

 

「俺達ってこんなイケメン?」

 

君が描いた3人は

それこそ3倍増しの超イケメン

 

「盛ってないよ

 見た儘を描いてるから」

 

君の瞳に映る俺達は

こんな生き生きとした表情をしてるんだと

なんだか嬉しくなる半面

ちょっとだけこそばゆく感じた

 

二人も同じなのか

恥ずかしそうに笑いながら

ビールを飲み干して

 

「俺らイケメンカルテットだな」

 

恥ずかしげもなく宣言する内田

君は可笑しそうに笑いながら

 

「ふふ ・・・ トリオだよ

 僕は除外して!」

 

「カルテット!」

 

君を除外したら

意味がなくなる

思いっきり大きな声で叫んだ

 

 

 

 

 

 

 

 

<続きます>