君のいない迷路 158 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

ここはアメリカだった ・・・

アパートメントと聞いてたから

てっきりマンションだと思ってたが

車はタウンハウスの前で止まった

 

「ここなの?」

俺と同じように驚いてる内田

 

「ここだよ」

 

何を驚いてるのって顔で

君がさらりと答える

 

「ごめん 頭が追い付いていない

 そうか ・・・ アメリカだもんな」

 

いつも冷静な池田もポカンとした表情のまま呟く

 

「メゾネットタイプだったんだ」

2人を落ち着かせるために呟くも

 

「メゾネットタイプ?」と

今度は君がポカンとした顔をした

 

「居住スペースが2階建てのアパートの事」

 

アパートって言うのか?

タウンハウスだよな ・・・

 

「うん、そうだね

 1階がリビングとダイニングキッチン

 2階が寝室」

 

日本にもメゾネットタイプの賃貸は有るけど

ここまで広くない ・・・

 

車から降りた俺達

3人並んで建物を見上げた

かなり間抜けな顔をしてたと思う

 

「こんな家に住めるなら

 日本に帰りたくなくなるな ・・・」

 

内田がぼそっと呟くと

池田が「ほんとに帰りたくなくなる」同調した

 

俺だって ・・・ 

このタウンハウスで君と暮らしたい ・・・

 

このまま ・・・ ここに住みたい

 

「荷物運ぶよ」

 

トニーとノアがスーツケースを車から降ろし

玄関に向かって歩いていく

 

「ごめん、持たせちゃって ・・・」

 

慌てて3人で追いかけて

玄関に前まで行く

 

「土足厳禁だから

 そこで靴を脱いで」

 

玄関前にスリッパスタンドが有り

真新しいスリッパが5人分用意されてた

君は自分用のサンダルを履いてた

 

外観がここまで広いのだから

中も広いだろうと思ったけど

リビングとキッチンは独立してて

リビングにはソファーが三つ用意さてたけど

それでもまだ余裕がある広さ

 

「なんかすごい部屋だな ・・・」

 

「だな」

 

池田と顔を見合わせて唖然とした

 

賃貸だと言われても

かなり羨ましい 

 

「トニー、ノア、お茶飲んでく?」

 

「今日は遠慮するよ

 3人とも疲れてるだろうから」

 

「うん、最初からそのつもりだったから」

 

二人ともそれが当然だという顔で

手をひらひらさせた

 

「んじゃ、料理を持って帰って

 冷蔵庫に入ってるから」

 

「サンキュー」

 

にこやかに笑って

キッチンの方に向かう

 

「3人とも洗面所は廊下の突き当りだよ

 手を洗ってきて」

 

それだけ言って

君はキッチンに消えた

 

「すげえな ・・・

 智がすっかりアメリカの人になってる」

 

「うん、そうだな

 日本に居る時とイメージが違う?」

 

内田と池田が驚いた顔をするけど

サンフランシスコに着いてからの二人の方が別人だよ

 

君はいつも通り 

部屋の雰囲気が違うだけで

そう感じるんだと思う

 

3人で順番に手を洗い戻ってきたら

紙袋を手にしたトニーが

 

「それじゃ、帰るね

 明後日、楽しみにしてる」

 

「智に伝えたけど

 レンタカー借りるなら

 知り合いの店で借りて

 安くしてくれるはず」

 

ノアがにっこり笑って

 

「ありがとう

 どこが良いのか聞こうと思ってた」

 

レンタカーの店は沢山あるが

評判の良い所で借りたかったから

先に言ってくれて有難い

 

「ここの住人に聞くのが一番さ」

 

トニーがにやりと笑った

 

「トニー、ノア

 今日はありがとう

 そうだ、二人から差し入れのケーキを貰ってるよ」

 

君が俺たちを見て

お礼をしてって顔をする

 

「それはありがとう

 夕食の時に頂くよ」

 

内田が嬉しそうに笑って

ノアと握手した

 

「ありがとう

 明後日、楽しみにしてる」

 

「俺も楽しみにしてる

 今日はありがとう」

 

「じゃあ、ゆっくり過ごして

 智、送らなくていいよ」

 

ノアが君の背中を叩いて

トニーと一緒に玄関に向かった

 

そうは言っても送らないはずがない

君はそのまま二人を追って玄関に行き

 

「気を付けて!」って声を掛けて

玄関を閉めた

 

 

 

 

 

 

<続きます>