君のいない迷路 150 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

3人でランチを食べているとき

ノアから提案された

 

「智、トニーと相談して

 俺たちは空港の出入り口の所で待つことにするよ

 やっぱり感動の再会は

 4人の方が良いだろ?」

 

二人が顔を見合わせて

笑みを浮かべて頷いてる

その表情から二人で相談したのは

間違いないようだ

 

お調子者のノリのトニーが

今日は別人のように見える

さっき言ってた『緊張してる』

って言うのは本当のようだ

 

僕も同じ事を考えてた

再会は4人の方が良いと

何故なら彼と内田はトニーに対して

異様なほどのライバル心を抱いている

3人で待ってたら

一瞬で表情が固まるきがして

最初からぎこちないのは良くないと思ったから

 

漢字Tシャツの威力は強いと思うけど

初対面だし慎重に進めた方が

後々上手くいく気がする

 

 

「ノアが言わなければ

 僕の方からお願いするつもりだったんだ

 ありがとう、そうしてくれると嬉しい」

 

「そうしようって言ったのは

 実はトニーなんだ

 出迎えは智一人の方が良い

 俺達がいると遠慮するだろうからって」

 

ノアの種明かしに

正直、驚いてしまった

 

「そこまで言わなくて良いのに」

 

トニーはちょっとだけ不満げな顔で

ノアの腰を肘で突いた

 

「だって本当の事だから

 智には知っててもらわないと」

 

トニーの名誉挽回の為に

ノアが頑張ってるのかな

仲の良い二人だから

持ちつ持たれつの間柄なんだと思う

 

「それはそうだけど

 二人で相談して決めたでいいのに ・・・」

 

「トニーの提案にノアが賛成したんだから

 相談したことに変わりないよ

 二人とも気を使ってくれてありがとう

 ちゃんと紹介するから

 緊張しないで待ってて」

 

緊張しない人が緊張してると

こっちまで緊張してしまう

だからリラックスして待ってて欲しい

 

「柄にもなく緊張してるから

 智が心配してるだろ」

 

苦笑したノアが

トニーの背中を叩いて

「大丈夫、僕も一緒だから」って

言ってる気がした

 

この前のお灸

かなり効いたのかな?

 

「智の友人には嫌われたくないの

 出来るなら俺とも友達になって欲しいだろ?」

 

「うん、それは僕も同じだよ

 だから、二人でお願いしようよ

 一日だけ付き合ってって」

 

ちゃんと話を聞かないと

相手の真意は理解できない

僕も勘違いしてたところもあるから

 

ローダンセと言う特別な会には

入れてあげられないけど

友人と言うカテゴリーの中になら

入れてくれると思うな

 

「大丈夫だと思うよ」

 

それしか言えないな

 

二人は嬉しそうに笑って頷いた

 

ゆっくりランチを食べた後

空港に向かう

 

3人で空港の入り口まで行き

「俺たちはここで待ってるね」と

広いロビーの所で別れ

搭乗ゲート前まで走った

 

 

飛行機は着陸したところ

まだ出てくるには間が有るけど

気持ちだけが急いてて

Tシャツの中が汗ばんできた

ゲート前で息を整え

何度も深呼吸する

(緊張がうつったようだ)

 

人が流れてくる度

3人の姿を探すけれど

どれも違って

人の波が引くたびに

「次のかな」と気持ちを整える

 

何回かの人の波を見送った後

見慣れた姿が目の飛び込んできた

思わず大きく手を振った

 

それを見た3人が僕に向かって手を振る

 

 

嬉しくて涙が零れそう(零れなかったけど)

内田が走ってくるのかと思ったら

彼がスーツケースを引きながら

僕めがけて急ぎ足でやってきた

 

「智(さと)会いたかった」

 

それはそれは嬉しそうに笑って

僕に抱きついた

そのすぐ後、横から内田が抱きついて

 

「智、会いに来たよ!」

そう言って満面の笑みを浮かべた

 

その様子をにやにやした顔で見てた池田君

 

「ここはアメリカだから

 二人もアメリカ仕様だよ」

 

そう言ってくすくす笑う

 

 

だから僕もアメリカ仕様で

同じように二人に抱きついた

 

 

 

 

 

 

 

<続きます>