君のいない迷路 145 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

仕事が終わり

会社で着替えを済ませて外に出た

ムッとする熱気で

いっきに汗が噴き出す

 

日本の夏は本当に蒸し暑い

額の汗を拭いながら

待ち合わせ場所の駅に向かう

ただ ・・・ 時間がかなりある

食事を済ませる訳にもいかないし

一杯飲むのは以ての外

となると ・・・ 時間の潰しようがない

 

どこで時間潰そうかな ・・・

流石に君に電話は出来ない

(夜中だからな)

 

 

駅のコンコースにある

cafeに入りアイスコーヒーを注文したら

タイミングを計ったように携帯が鳴った

画面には母の文字 

 

旅行前なんだから

厄介ごとじゃないことを祈る

 

「母さん 珈琲だけ飲むから

 ちょっと待ってて」

 

「じゃあ、掛け直してね」

 

軽く言って切れたけど

掛け直せって

何かあったって事?

 

流石にそこは空気読んで欲しい ・・・

 

運ばれてきたアイスコーヒーを一気飲みして

cafeを出た

 

駅構内の外に出ると

また汗が出てきた

電話を掛けると

コール音が鳴るかならないうちに声が聴こえた

 

「もしもし、何かあったの?」

 

そこまで電話を待ってるって

何かあったとしか考えられない

気が重いな ・・・

 

「えっ?何もないわよ」

 

予想と反する声と内容

 

「何もないの?」

 

「ないわよ

 ひ~ちゃんたちと合流するまで

 暇してるんじゃないかと思って」

 

「暇ではあるけど ・・・」

 

「そうでしょ

 時間つぶしに付き合ってあげようと思って」

 

明るい声で言われても

時間つぶしに母親が付き合うって

一体どんな親子だよ ・・・

 

「流石にそれは無いわ ・・・

 ドキドキしたよ

 何かあったのかと思って」

 

「有ったら電話しないわよ」

 

それもそうか 

旅行前にそんな意地悪はしないな

 

「祖父さんの家に居るの?」

 

「自分の家よ

 お盆の期間は泊るんだから

 それ以外はのんびりしたいでしょ」

 

確かにそうだな

祖父さんの家に居たら

息が詰まりそうになる

母が継いだ後はどうなるんだろうな ・・・

 

「もしかして ・・・

 母さんも暇だったの?」

 

「そうなの(笑)

 それとお願いよ」

 

「ちょっと怖いな ・・・」

 

「お土産買ってきてくれる?

 リストを送るから」

 

「良いけど ・・・」

 

その為の電話か ・・・

 

「それと智ちゃんへのお土産

 ちゃんと持って行くのよ」

 

「それは沢山持ったよ」

 

「食材はダメよ

 高価じゃない物で

 貴方のセンスで買いなさい(笑)

 それを探してる間に

 ひ~ちゃんたちが来るわよ」

 

母よ、俺にセンスがあると思うのか?

思わず言いそうになった ・・・

 

「良いアイデアだね

 でも、何が良いんだろう ・・・」

 

全く思いつかないんだけど ・・・

 

「それを考えるの!

 じゃあ、気を着けて

 行ってらっしゃい

   良い旅を

 ローダンセの皆によろしくね」

 

「はい」

 

言いたい事だけ言って電話は切れた

 

そこで切る?

提案したらヒントくらいは ・・・

 

 

君にお土産 ・・・

確かに食材しか買ってない

 

池田達が着く前に選ばないといけないんだろ

時間がないじゃん!

 

慌てて駅に併設されてるデパートに飛び込んだ

 

色々見て回り

高価ではないセンスの良い物

お店の人に相談に乗って貰い購入した

 

気が付いたら

新幹線が付く時間

急いでコインロッカーからスーツケースを出して

池田達を待った

 

 

 

 

 

 

<続きます>