君のいない迷路 143 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

ラインを終えてすぐに池田から電話があった

 

「お疲れ ・・・

 さっきの打ち合わせ

 電話じゃなくて良かったよ

 お前、かなりヒートアップしてただろ?」

 

俺以上に俺を知ってる池田

かなり心配したのか

声が優しい 

 

「トニーに会わせろって言ったのは

 俺と内田だけど ・・・

 いきなりってなるだろ」

 

「まあな ・・・

 気持ちはわかるが

 大野も断り切れなかったんじゃないか?」

 

それはその通りだと思う

 

「そうだな

 それに、俺たちの事を考えて

 頼んでくれたんだろうから

 今は納得してるよ」

 

「大野の言葉を見てると

 そう心配する相手ではないと思うけど」

 

「なんでそう思う?」

 

「トニーは好意を寄せてるかもしれないけど

 大野は全く何も思ってないだろ

 そうでなければ

 夕飯の誘いを断らないだろ?」

 

 

此奴の言うことも一理ある

確かにノリで

夕飯を一緒にって言われたら

俺達は断れなかったと思う

だから、先に断ってくれたのは大きい

 

「そうだな ・・・

 会って誘われたら

 簡単には断れないもんな ・・・」

 

「だから、あんまりカリカリするな

 明後日は顔が見れるんだから」

 

「俺は心が狭いのかな ・・・

 ノアって人の話を聞いてたら

 そっちまで気になって ・・・」

 

「信頼してるんだろうな

 多分、気が合うんだよ

 大野ってクレイアニメとか

 興味ありそうじゃん」

 

そうなんだ ・・・

細かい作業が好きなはず

となると ・・・

警戒するのはトニーだけじゃなく

ノアって人もだ ・・・

 

「似てるのかもな ・・・

 は~ ・・・ 会わせろと言いながら

 会うとなると複雑で ・・・

 どうしようもないな」

 

君の事になると

すぐに弱気になってしまう ・・・

 

先月、二人で話をして

落ち着いたのに ・・・

 

「ふふ ・・・ それはな 

 真剣に恋をしてる証拠だな

 気になって仕方ないのも

 ヤキモチ妬くのも ・・・

 ふふ ・・・ そんなお前

 俺は嫌いじゃないよ」

 

クスクス笑いながら話す池田

絶対に楽しんでるよな

 

「そんな可笑しい?」

 

「大野って偉大だよな

 心の奥の方に隠れてた

 素のお前を引き出したんだから

 ちょっと羨ましい」

 

心の奥に隠れていたのは

誰かを愛したいと思ってた俺だ

 

人など愛さないと言いながら

その実、誰かを愛し愛されたい

願っていた

 

「お前の前では素の俺だけど」

 

「ちょっと違うんだよな ・・・

 大野に会う前のお前と

 会ってからのお前 ・・・

 昔のお前は素じゃなかったんだなって

 説明しろ問われても

 難しいけどな」

 

確かに変わったけど

池田の前では

情けない姿も見せて来たし

変わっていないと思うけど

 

きっとどこかが違うんだろうな

 

「お前が言うならそうなんだろうな

 でも、俺の親友はお前だから

 それはこれからも変わらない」

 

「あはは ・・・ そう言う所だよ

 昔は言わなかっただろ(笑)」

 

腹を抱えて笑ってるのが

ひとしきり笑った後

 

「俺もだよ」

 

「なあ、池田は俺の前では素なの?

 あんまり悩み事とか言わないんじゃん」

 

どっちかと言えば

俺の方が頼りっぱなしで

此奴の弱音ってあまり聞いたことがない

 

「悩みか ・・・

 割となんでも

 自己完結するからな ・・・

 でも ・・・ 今後は相談するかもな ・・・」

 

「羽衣ちゃんの事?」

 

「なんでそうなるんだよ(笑)

 彼女はまだ学生だから

 当面は今のままだよ ・・・

 それより ・・・」

 

「それより?」

 

「自分の夢を叶えるための話だよ」

 

「ああ、そっちか ・・・」

 

「まだまだ資金も貯まってないから

 先は長いけどな

 その時は頼むは」

 

「任せろ!!」

 

今まで心配かけた分

どんな事でも協力するつもりだ

 

でも ・・・ 此奴は俺以上に言わないからな

そこは彼女に頑張ってもらうか ・・・

 

 

「お前と話したら落ち着いた

 心構えも出来たし

 今は旅行の事だけを考える」

 

「そうだよ

 楽しまないとな

 んじゃ、明日品川で」

 

「了解!

 今日はありがとう

 んじゃ、お休み」

 

「ふふ ・・・ そこも変わった(笑)

 じゃあ、おやすみなさい!」

 

そんな変わったのか俺?

昔はどんな奴だったんだ(笑)

 

 

 

 

 

さあ、明日は君に会いに行く

 

 

 

 

 

 

<続きます>