君のいない迷路 138 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

カレンダーを眺めながら

彼らがこっちに来るまで1週間を切り

その日が近づいてるのを実感する

僕が見てるカレンダーは日本の物で

休みの並びを見ると

かなりの長期休暇になるのを知る

旅行の準備はしなくていいけど

迎える準備は必要

日本みたいに寝具のレンタルがないから

どうしたものかと先輩と相談して

ソファーベッドを1台だけレンタルすることにした

 

「ベッドはこれで揃ったから

 後はシーツとコンフォーターとカバーだな」

 

「ブランケットでもいいですよね」

 

朝晩の気温は日本の4、5月くらいで

霧が出やすいため

日本の茹だる様な夏を想像して来ると

かなり寒く感じる

 

「朝晩はかなり冷えるから ・・・

 ちゃんと説明はしてあるんだろ?」

 

夏でもエアコンを使ったことがない

それくらい涼しい

(湿度が低いからかなり快適)

 

「ええ、いざとなったら

 こっちで服を買うって言ってました」

 

ジャケットか長袖のシャツは必須だと伝えたけど

あまりピンと来てないかも

 

「かなりの出費になるけど大丈夫か?」

 

かなり心配そうな顔で

僕の懐具合を確認する

 

「大丈夫です

 使い捨てじゃないですもん

 持ち帰りますよ」

 

母ちゃんとか喜びそうだし

 

「それじゃあ、

 必要なものを買い揃えるか」

 

1時間くらいで買い物を済ませて

荷物は先輩の車に乗せて

ランチを食べることになった

 

 

「トニーに誘われただろ?」

 

ちょっと躊躇ったのか

珈琲を口に運びながら

チラッと僕を見た

 

「湖のコテージに行こうって話ですか?

 先輩も誘われてたじゃないですか?」

 

「誘われたよ 

 すぐに断ったけど」

 

「僕も断りましたよ」

 

何か問題でもあったのかな?

別段、何も言われなかったけど

 

「友人が来るって断っただろ?」

 

「ええ、そうです」

 

「後で根掘り葉掘り聞かれたんだよ

 恋人が来るんじゃないのかって」

 

「先輩のこと?」

 

頓珍漢なことを言ったらしく

顔を顰めて頭と右手を左右に振り

 

「違うよ、お前の事だよ」

 

「なんで僕なんです?

 友人が来るって断ったのに ・・・」

 

それにトニーが気にする事でもないのに

 

「気になるんじゃねえの

 お前のことが ・・・

 日本に行った時も

 結構、煩く聞かれたぞ」

 

何でも知りたがりなんだから

先輩が何も言わないのは分かってるけど

 

「それはお気の毒に ・・・」

 

としか答えようがない ・・・

 

「まあ、それは良いんだよ

 聞き流してるだけだから(笑) 

 ただ ・・・ バカンスに行くのは止めたらしい」

 

はい?なんで?

頭の上に?が増殖して

間が抜けた顔で先輩を見てしまった

 

「お前の友人を紹介してもらうんだって」

 

だって ・・・ って言われても

何も聞いてないし

それにバカンスに行くって言うから

ちょっとホッとしてたのに ・・・

 

「どうしてそうなったの?

 ノアも行かないの?」

 

「お土産選んでもらったから

 お礼をしないといけないって

 二人で智の友人の観光案内するって

 張り切ってたぞ」

 

「寝耳に水ですよ

 そもそもバカンスを止めたのも知らない」

 

だんだん腹が立ってきた

僕が蚊帳の外で

話が出来上がってる

 

「それって ・・・ 勝手すぎません?」

 

「俺もそう思うから

 最初に智の許可だろ!って

 釘刺しといたんだ

 まだ話してないって事は

 週明けだな」

 

「先輩、断っても良いかな?」

 

4人での観光は

彼がコースを考えてくれてるはずだし ・・・

 

「断っても ・・・

 多分、押しかけるぞ」

 

「確かに家に来そうですよね ・・・

 はあ ・・・ ちょっと怒ります!」

 

「それが良い

 ビシッと言ってやれ!」

 

怒らせてはいけない人を

怒らせたなって顔をして

首を竦めた先輩

 

 

会わせろと言われてるから

会わせるのは良いんだけど 

勝手すぎるから抗議はする!

 

 

 

 

 

 

<続きます>