mian(希望)51 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

あの人は秘密厳守が条件だと言った

依頼主は誰なのか?

ああでもない、こうでもないと

考えを巡らせても答えなど見えない

思い当たる人もいないからだ

 

「ラーイ先輩!」

 

渡り廊下を歩いてると

聞き覚えのある声で呼び止められる

そう言えばこの前もそうだった

彼奴、余程暇なのか?

 

「お前はいつも元気だな(笑)」

 

此奴の顔を見てると

深刻に悩んでいるのが

ばかばかしく思えたりする

 

「それだけが取り柄なの!

 笑ってたら幸せが舞い込んでくるから

 元気で居ないとね」

 

「元気が一番だけど ・・・」

 

そうでなければいけないと

気負い過ぎて

疲れることだってある

 

「塞ぎ込む日もあれば

 雨が降る日もある

 いつもいつも元気ではいられない 

 それが人じゃないのかな?」

 

「それはそうだね ・・・

 でも、基本あまり深く考えない

 寝たら忘れるようにしてる」

 

それも一つの手なんだろうな

出来るか出来ないかで ・・・

 

「最近はどうなの?

 農学士の勉強は」

 

この星で一番需要が有るのは農学士

品種改良(バイオテクノロジー)の分野は花形だ

その分野に此奴が向いてるのかと思うと

ちょっと不安ではあるが

 

「どうって?」

 

「バイオテクノロジーの勉強だよ」

 

「そんな小難しい勉強はしてないよ

 俺はFARMARになるの

 そう言う分野の人と提携して

 大農園?農場どっちだっけ ・・・

 全世界に広めるのが目標」

 

大きな目標だな ・・・

 

「この星全体って事?」

 

「O国の技術を持ってしたら

 それも可能かなって思って」

 

自信満々に答えるけど

他力本願の様な気がする ・・・

それに今現在

O国は国を閉ざしているから

外には出られない

その事を知らないのか?

 

「また大言壮語を吐いてる!」

 

ちょっと怒った顔で近づいてくるニーノ

此奴はかなり辛辣

それでも笑ってるのがアイーバ

 

「幼馴染コンビは仲良しだな」

 

「こんにちは先輩

 此奴、目の前の現実から逃避して

 夢ばかり語ってるんですよ

 そもそもその夢を叶えるために

 何をすべきか考えてないんですから」

 

ジロリと横目でアイーバを睨みつけ

困ったものだと言う顔をした

 

「俺の顔を見ると

 すぐに怒るんだから

 お前、カルシウムが足らないんだよ

 牛乳を飲め!」

 

一応、反論はするんだ(笑)

 

「ほら、そうやって誤魔化す

 課題は出来たの

 また補習になるよ」

 

二人の夢が農場経営

アイーバが農作物を作り

ニーノが経営面を支える

 

不思議だなこの二人を見てると

懐かしい思いに駆られる

 

ニーノの言う事を

いつも笑顔で聞いてた ・・・

 

蒼とピンクの花の咲き乱れる

広い広い庭で ・・・

 

どこだっけ?

 

「それは大変だな

 ちゃんと授業を受けて

 課題を提出しないと!

 ニーノ、連れてっていいよ(笑)」

 

「お許しが出たので

 連れて行きます ・・・

 先輩 ・・・ 少しは元気が出ましたか?」

 

俺の顔をじっと見つめて

笑みを浮かべた

 

「ああ、お前たちと話したら

 少し気持ちが晴れた(笑)」

 

「それなら良かった

 叱られた甲斐があった(笑)」

 

アイーバが嬉しそうに笑う

 

二人に心配されてたのか ・・・

迷いが顔に出ていたんだな

ポーカーフェイスのつもりでいたけど

どうやら、そうではないようだ

 

「それだはまた」

 

二人が笑顔で手を挙げて

そのまま校舎に向かって走って行った

 

 

叶えたい夢 ・・・

それすらない今の俺

何かが足らない 

 

その足らない物を

あの人が預かっている手紙の中に

あるのかもしれない ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<続きます>