君のいない迷路 115 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

夕方の便で帰るから

2時間くらい前には空港に着いてないといけない

 

「大野、何時の便で帰るの?」

 

朝食を食べるために移動してる廊下で

池田君が僕の肩を叩いて

二人に気づかれないように

小さな声で聞いた

 

「16時25分の便 ・・・」

 

同じように小さい声で答えた

 

まだこの雰囲気に浸っていたい気持ちと

帰る時間を伝えないといけない気持ちが

ない交ぜになってたから

池田君に聞いてもらって

少しだけホッとした

 

彼にははっきりとした時間を伝えていない ・・・

 

「 ・・・ 羽田だよな ・・・」

 

「うん」

 

「3人で送ってくか

 そんな顔すんな」

 

任せろって顔でにやりと笑った

4人の中で一番年上の池田君

やっぱり頼りになる

 

「本当に良いの?」

 

見送りは要らないって断ってたけど

一人で空港に行ったら

飛行機に乗れないかもしれない

そんな思いを彼や内田には伝えられない 

池田君だから零れた言葉 ・・・

 

「いいに決まってるだろ

 彼奴に任せようかと考えたけど

 意外と寂しがり屋だから(笑)」

 

そこまでフォローしてくれるんだと思ったら

胸が熱くなってきた ・・・

 

「ありがとう ・・・

 二人は何時の新幹線?」

 

「内田と相談して

 3人で夕飯を食べてから帰ることにした」

 

『だから心配はいらないよ』って顔をした

 

「二人で内緒話?」

 

内田と話しながら前を歩いてた彼が

急に立ち止まって振り向き

ムスッとした顔で僕達を見た

 

「内緒話なんかしてねえよ

 腹減ったなぁって話してたの

 ビュッフェだから食べ過ぎに注意だなって」

 

「食べ過ぎちゃうと

 動けなくなって

 チェックアウトまでホテルで

 のんびりする可能性大って話をしてた」

 

ごめん、まだこの話題はしたくないから

池田君の話の乗った

 

「それも良いんじゃねえ

 今日も暑そうだし

 のんびり過ごすのも」

 

「智(さと)が良いなら構わないけど

 どこか行きたいところ有るんじゃないの?」

 

「行きたいところは ・・・

 思いつかなくて ・・・

 ご飯食べながら考えようよ」

 

出掛けたい気持ちもあるけど

ゆっくり話してたい気持ちもある

 

今日の僕は優柔不断だな ・・・

 

「腹が減ってたら頭は回らないよ

 ほら、立ち話するより

 腹を満たそう!」

 

池田君が彼の肩に手を置き

「ほら行くぞ」って言って

朝食会場のレストランに入って行った

 

「ふふ ・・・ いっぱい食べような」

 

内田がにっこり笑って

俺の背中に手を置いた

 

「食べ過ぎないようにしないとな!」

 

 

二人とも池田君と同じことを聞きたかったんだと思う

それでも聞けないから

僕から話してくれるのを待ってる

 

「さっきの案、良いと思うけどな

 東京に櫻井がいる限り

 何度でも遊びに来れるんだし

 時間ギリギリまで

 のんびり過ごすのに一票!」

 

4人で一緒に居ても

それぞれの時間を過ごす

それもまた楽しいのかも

 

 

どうするかは朝食を食べてから決めよう

 

 

 

 

 

<続きます>