君のいない迷路 108 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

君から貰ったお褒めの言葉

かなり嬉しい 

喜んでもらえたのかが心配ではあるが

手にした瞬間の嬉しそうな笑顔で

その杞憂は吹き飛んだ

散々迷って選んだ甲斐が有ったな

 

二人同時にということで

池田と俺が一緒に

 

「このお土産を選んだ人は誰ですか?」

と尋ねた

 

君が先に

「櫻井のは僕だよ」と答えた

 

こんな奇跡ってある!!!

心の中で何回も万歳した

 

「池田のは俺だよ

 男性用のパックで

 隈取も何種類かあったから

 数枚購入したよ

 値段も千円に寄せてある」

 

「これで男を磨くよ!」

 

何度もその隈取パックを眺めながら

かなり嬉しそうだ 

 

「最初は色々迷って

 寿司のキーホルダーとか

 キャラクターの靴下とか考えたんだけど

 折角の東京観光だから

 記念になる物をって考えてそれになった

 さっき櫻井が言ってた通り

 千円のハードルが高くて

 手が出ない物ばかりだったので

 ファイルにして

 千円になるように好きな画家のポストカードにした」

 

「東京駅構内のショップに

 アート関係のお店もあるからか」

 

「かなり高価なものばかりで

 全く手が出なかったけど(笑)」

 

それだけ考えてくれたお土産

絶対に使えないから

飾っておこう

 

「適当に選ぶのかなって思ってたけど

 みんな真剣に選んでくれて

 提案した俺も嬉しいよ」

 

「意外に楽しかった

 千円の縛りがあるから

 たくさん見て回ったし考えたよ」

 

「池田は一番に決めたんじゃないの?」

 

内田がレンガあんぱんを持ちながら

にやりと笑う

 

「違うよ、かなり迷ったんだよ

 なあ、大野!」

 

「うん、かなり迷ってたよね

 お土産選びは僕の方が早かった」

 

「そうなの?」

 

池田君が意外な顔をする

 

「決めたら早いから」

 

「じゃあ一番早かったのは内田?」

 

「トニーへのお土産探しで見つけたんだよな」

 

その隈取パック

トニーへのお土産の中に入ってる

 

「うん、実はトニーの土産の中にも入ってる」

 

「ああ、おまけってそれ?」

 

君が可笑しそうに笑いながら

納得した顔をした

 

 

さあ、ここからだよ

君のお土産をゲットした喜びの

余韻に浸っていたいのだが

トニーの写真を見ないことには

落ち着かない 

 

思わず内田に目配せすると

小さく頷いてくれた

 

「トニーのお土産って

 隈取パックの他は何?」

 

池田 ・・・ そこは質問要らないだろう

どうしてそう腰を折る

 

「漢字Tシャツって言ってなかったっけ?」

 

君が俺と内田に視線を向けた

 

「そうそう、漢字Tシャツ

 どんな漢字が書いてあるのかは

 向こうで確かめて」

 

「うん、そうする」

 

内田 ・・・ 聞いてくれ

もう一度目配せすると大きく頷いた

池田は苦笑いを浮かべたまま

成り行きを見守るつもりのようだ

 

「なあ、智

 さっきのトニーの写真

 見せてくれるんだろ?」

 

こういう時の内田は

ズバッと言ってくれるから

とても頼りになる

 

「ああ、うん ・・・ 良いよ」

 

笑みを浮かべて頷いてくれたけど

ちょっと間が開いた

その間が気になるんだって ・・・

 

 

 

 

 

<続きます>