mian(希望)44 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

もう一人の私とチビちゃんが動き出し

ある意味、勝手に動くことは出来なくなった

何故ならもう一人の私が

どう動くのかすべて把握してるから

此処からは少しの間

アカデミーの生徒として

学生の時間を過ごそうと思う

(分からない程度の手助けはする予定)

 

コンコン ・・・ コンコン

 

ドアをノックする君

毎朝、迎えに来てくれる

 

「おはよう、起きてる?」

 

返事をする前に話し出す君

相当せっかちだよな

ただ、私が返事をしないと

ドアノブには触れない

 

「おはよう、起きてるよ」

 

そう答えると

漸くドアを開ける

こう言う所は品行方正だ(笑)

 

「食堂に行くよ

 今日こそは味噌スープを飲む!」

 

ここ最近、毎朝食堂のおばちゃんに

味噌スープをオーダーする君

どっちが根負けするか勝負だと笑ってた

 

「レシピが残ってるかだよな」

 

ここまで作らないのは

レシピがないんじゃないかと思えてくる

 

「レシピがないの?

 じゃあ、メニューに載せるなよ」

 

ムスッとした顔で

悪態をつく君

 

「確かにその通りだな

 メニューに有る以上

 努力はしないと」

 

「そうだよ ・・・」

 

今日は戦う気満々らしい(笑)

 

私が作った味噌汁にはならないと思うが

それに近い物は出てくるだろう

いつもの攻防が始まるかと思いきや

おばちゃんが先に断りを入れた

 

「申し訳ございません

 味噌スープは当面は提供できません」

 

当面と言われても

ずっと提供されていないのだから

そこはどうなの?と

君は納得できない様子

 

「当面って、今まで一度も提供して貰ってないよ

 出来ないならメニューに載せるべきじゃないよ」

御尤もな意見を言うと

おばちゃんは提供できなかった経緯を教えてくれる

 

「味噌スープはアカデミーの伝統スープです

 ただ、オーダーする人が少なく

 スープの素となる味噌を切らしておりました

 お二方からオーダーを頂いた時から

 味噌を発注したのですが

 製造元にも品薄状態で輸入が難しいと

 連絡が有りました

 今までは特別ルートが有ったのですが

 そちらも現在は難しい状況だそうです」

 

蒼の事が影響してるのかもしれない ・・・

となると ・・・ なかなか難しい

 

「味噌が有れば作れるの?」

 

伝統のスープと言うのなら

レシピは残ってるはず

 

「はい、こちらの食堂のシェフの必須条件が

 味噌スープの習得ですから」

 

そんな条件が有ったのか ・・・

でも、それを審査する奴は誰なんだろう

 

「誰が審査するの?」

 

「そこまでは存じ上げていません」

 

そうだろうな

雇用に関しては学長又は王家だろうな

学長がそうなら

普段から食べているはずだから

どう考えても後者だな

 

「もしかして『RAY』で何かあったの?」

 

この人が「RAY」を知ってるとは思えないけど

もし知っていたら

かなり深刻な状況だと推測される

 

「それは何処だい?」

 

「味噌が作られてる街だよ」

 

「へ~、そうなの ・・・

 多分、何かあったんだろうねえ ・・・」

 

私の会話を聞いていた君は

怪訝な顔をして

 

「悪いニュースなの?」

 

小さい声で聞いた ・・・

 

此処から暫くは

グッドニュースは聞けない

それでも ・・・ 希望は有る ・・・

 

「いや ・・・ ちょっと気になっただけだよ

 おばちゃん、今度味噌を持ってくるから

 伝統のスープとやらを飲ませて欲しいと

 シェフに伝えてくれる?」

 

「OK,材料が有れば

 提供しますよ」

 

これで君の望みは叶う

 

「だって」

 

「うん ・・・ 楽しみにするよ ・・・」

 

何処か歯切れが悪い ・・・

「RAY」について知っていても

そこがどこかは知らないはず

 

「さて、朝ご飯を頂きますか」

 

「そうだな ・・・」

 

 

定番の朝メニューをオーダーし

二人で朝食を頂いた

 

 

 

 

 

 

 

<続きます>