君のいない迷路 104 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

一番いい所で風呂の順番 ・・・

思わず池田を睨んだ

「見せてから入って」などと

子どもじみた我儘も言えず

君が浴室に入るのを見送った

 

君がホッとした表情をしたのが

ちょっとだけ気になった ・・・

 

「いつも以上に早くない?」

 

思わず嫌味を言ってしまった

(大人げないな)

 

「夏は長湯しないだろ

 それに、後がつかえてるんだから

 ゆっくり入れないだろ

 なあ、内田」

 

話を振られた内田も大きく頷いて

 

「早くビール飲みたいから

 超早で出てきた」

 

「それはそうだけど ・・・」

 

「じゃあ、お前はゆっくり入ってきなさい」

 

こりゃ藪蛇だ ・・・

俺は二人よりも超早で出る予定

 

「まあ、トニーの顔が気になるのは分かるけど」

 

「だって、すぐに見せてくれなかったんだぞ

 それって隠してるって事?」

 

俺が思っていたことを

内田が代弁してくれる

思わず横で何度も頷いた

 

「んな訳ないじゃん

 見せるなら4人揃ってから

 それに見せたくなかったら

 写真は無いって言うだろ」

 

『やれやれ困ったものだ』言いたそうな顔で

小さくため息をついた

 

「そう言われたらそうだな ・・・

 池田だけ見てないってなったら

 後でまた見せなきゃいけないもんな」

 

「確かにそうだな ・・・」

 

「なんでそんな気になるの?」

 

それが理解できないって顔をする

気にならない方がおかしいだろうと

口まで出かかったけど飲み込んだら

 

「池田は気にならないの?」

 

 

もしかしたら

俺の気持ちを知ってるんだろうか

そんな事を考えるほど

ナイスなタイミングで言ってくれる

 

「そこまで気にならないな ・・・

 来月向こうで会えるかもしれないだろ」

 

「バカンスに行ってたら

 会えないらしい」

 

「向こうのバカンスは

 日本より長いからな 

 会えなかったら会えなかったで

 仕方ないだろう」

 

池田の話を聞いてると

騒いでる俺達がバカみたいだと思えてくる

それでも気になるのは気になる

警戒装置が鳴ってるんだよな 

 

「相手は男だし 

 そこまで勘繰らなくても」

 

「まあ、そうなんだけど ・・・」

 

「親友としては知っておきたいんだよな」

 

さっき助けてもらってるから

ここはフォローしておかないと

その言葉を聞いて

内田が「うん」と言って頷いた

 

彼女が居なければ

もしかしてライバルかと邪推してしますが

その心配はない

だからいくらでもフォローする

 

「それこそ待ってやれよ

 見せてくれるって言ったんだろ?」

 

言われなくても分かってる

ただ有耶無耶にされるのが怖いんだよな

 

「飲みだしたら忘れるかもしれないじゃん」

 

内田とここまで気が合うとは

正直驚いてる

全てがパーフェクト

 

「俺が憶えてるから」

 

任せろって顔で言うと

嬉しそうに笑った

 

「俺も憶えててやるよ」

 

呆れてた池田も協力してくれそうだ

3人とも忘れたら ・・・

それも有り得そうだ ・・・

 

「そろそろ出てくるぞ

 櫻井は風呂に行く準備

 内田はグラスを並べて」

 

セッテイングが中途半端なのを見て

池田が渋い顔をする

 

「用意しま~す」

 

内田が慌ててグラスを取りに行った

その後すぐ、君が風呂から出て来て

俺とバトンタッチした

 

 

シャワーを浴びながら

どうやって切り出すかを思案する

 

そうだお土産交換に時

切り出せばスムーズにいくはず

頭の中でシュミレーションしながら風呂を出た

 

 

 

 

 

 

 

 

<続きます>