君のいない迷路 73 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

内田と並んで歩く僕たちの前を

彼と池田君が歩く

二人の背中を見てるだけで

何だかホッとした

 

「頼りになる兄ちゃん二人だな」

 

内田も同じように感じたのか

声に出して呟いて

僕の顔を見て笑みを浮かべる

 

「同じこと考えてた

 二人がいるだけで

 余所余所しい都会の街が

 見慣れた街に変わる」

 

「智でもそんな感じるの?

 アメリカ在住なのに?」

 

首を傾げて不思議そうな顔をするけど

僕の住んでるところは

そこまで都会じゃない

(どっちかと言えば田舎)

 

「来月遊びに来たら分かるよ

 住んでるところは都会じゃないから

 サンフランシスコだって

 ここまで人は多くないかな ・・・」

 

東京は特別だと思う

一体どこから

これだけ多くの人が湧いてくるんだろう

 

「東京は大都会って事だ ・・・

 なあ ・・・ もしかして ・・・」

 

前の二人を気にしながら

内田が声を潜めた

 

「なに?」

 

「急に戻ってきたのって

 俺が変なこと言ったから?」

 

「変なこと?」

 

「うん ・・・ 櫻井の ・・・

 心配になって ・・・ 

 帰国したのかと思って」

 

「何言ってんだか ・・・

 変なことじゃないだろ

 友達なら当然のこと ・・・

 感謝してる

 心配で来たんじゃなくて

 寂しくなったから来たんだ」

 

もう隠さなくていいな

僕だって寂しかった

同じように心配して

同じように怒って

同じように支えて

一緒に泣いて笑いたかった

 

「寂しくなったから来た?」

 

ポカンとした顔をする内田

僕をなんだと思ってるんだ(笑)

 

「うん、一番の理由は自分の為

 友人の一大事に距離を理由に

 知らない振りするのって変だろ

 一緒に支えたいと思ったから

 先輩がさ ・・・」

 

「うん」

 

「心配なのに何も出来ない

 親友なのに ・・・

 疎外された気がするって ・・・

 相談したら怒られた

 『休みは何のために有るんだ

  距離を理由に逃げるな

  会いに行け』って ・・・

  目から鱗だった ・・・」

 

先輩から聞いてるかもしれない

そう思ったから伝えた

内田には隠し事はしたくない ・・・

 

「先輩から聞いた ・・・

 やせ我慢して強がってるから

 会ったらハグしてやれって」

 

だからあんな熱烈なハグ

先輩も僕には大切な人だ

お土産沢山買って帰ろう

 

「それを実行するお前もお前

 東京駅だぞ(笑)」

 

「二人がすんごい顔してたな(笑)」

 

可笑しそうに笑って

してやったりって顔をする

 

「智、俺もお前に何かあったら

 直ぐにサンフランシスコに飛んでいくぞ

 それが親友だからな」

 

その言葉だけで嬉しくなる

言葉だけではなく

3人とも飛んできてくれると思う

 

「ありがとう

 来月、待ってるからな」

 

「おお ・・・ ところでさ

 なんで連絡してくれなかったの?」

 

それは ・・・ 

当初一泊のつもりだったからで

櫻井の顔だけ見たら帰ろうと思ってたから

とは言えないな ・・・

 

「驚かそうと思って来たから

 それに内田に言ったら

 大騒ぎするだろ?(笑)」

 

「するけど

 俺と池田に連絡する気は無かった?」

 

無かっただろう?って

疑り深い眼差し

 

「有ったよ、有りました

 櫻井に会ったら

 連絡するつもりだったの

 ただ、忙しいと悪いかなとも思った」

 

「思うな!

 それこそ水臭い!」

 

「ごめん

 でも、顔を見たいと思ったよ」

 

「そう言うことにしといてやる(笑)」

 

二人でくすくす笑ってると

前の二人が立ち止まって

僕たちを呼んだ

 

 

 

 

 

 

<続きます>