取り敢えず打ち破ろうか 222 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

画伯に案内されて広間まで行く

そこには既に御前と貴方の両親が座ってた

 

「おはようございます」

 

挨拶すると

にこやかに笑って

「おはよう」と返してくれた

翔兄はがお膳の横に座り

俺も貴方の両親の横に座ろうとしたら

画伯が腕を掴んで

 

「俺たちは廊下!」

 

そう言って

広間から出て

縁側に面した襖を閉めた

 

「突然、露地門が現れたら吃驚するだろうから(笑)」

 

画伯はくすくす笑うけど

 

「突然、家の親が庭から来た方が

 驚きません?」

 

「確かに、そっちの方が驚くか(笑)」

 

どう考えても

東京から来る2人が

本家邸の庭から現れたら腰を抜かす

 

「あ~ ・・・ 家の親も腰を抜かしますよ

 露地門抜けたら暁の里って

 有り得ない事なんですから」

 

「そうかな? 

 昔も有ったと思うよ

 それが民話とかになってたりするから」

 

ふと浮かんだのは遠野物語

「あやかし」と呼ばれる現象は

昔からあった

 

やっぱり豆屋さんって蒼灯で

「神獣または霊獣」と呼ばれる類の妖しなんだろうな ・・・

 

そんな事を考えていると

庭先で枝が揺れて

雪が落ちる音がした

 

「来たみたいだな」

 

縁側の障子を引いて

豆屋さんを迎えるために

廊下に座る(俺も隣に座った)

 

「足元にお気を付け下さい」

 

豆屋さんの声が聴こえ

その後から

「はい」と言う父の声

 

「お待ちしておりました」

 

画伯がすかさず声を掛け

二人で一礼する

 

「おはよう 

 サクちゃんのご両親をお連れしたよ」

 

「お父さん、本当に翔がいますよ」

 

母が驚きの声をあげて

父の腕に捉まった

 

そりゃそうだよ

絶対の驚くって

 

「母さん、まずは挨拶を」

 

「広間で皆さんお待ちですから

 サクちゃん、案内してあげて

 画伯、長が待ってるんだろ?」

 

両親の事は俺に任せて

画伯に確認を取る豆屋さん

 

「ええ、離れで待ってます

 流石に大事を控えていますから

 こちらにはお渡りになれないです」

 

「だろうな ・・・

 そう言う画伯もだろ?」

 

「豆屋さんを離れに案内したら

 暫くは休めますので」

 

「見極める者は常に長と共に

 逃げられないよ」

 

ほら、やっぱりそうだって

真の長に就任するまで

見届けるのが見極める者

勝手に逃げれないよ

 

それを聞いた画伯

残念って顔をして

 

「やっぱりそうか ・・・

 分かりました、同席します

 サクちゃん、ご両親を広間に

 豆屋さんを離れに連れて行くよ」

 

「それは良いんですが

 暁殿に行くのは ・・・」

 

「支度が出来たら綾野君が行くはずだよ」

 

「分かりました」

 

「櫻井様、広間で少しお待ちください」

 

庭先で立ったままの両親に挨拶をして

画伯は豆屋さんを貴方のいる離れに連れて行った

 

「父さん、母さん

 驚いたでしょ?」

 

二人がいなくなって

緊張が解けたのか

ホッとした表情になる二人

 

「あやかしと呼ばれることが有るのは

 知っていたが

 まさか自分がそれを経験するとは

 母さんはずっと目を白黒してた」

 

「なりますよ

 露地門を抜けたら

 雪の積もった庭で

 貴方と画伯がいるんですから」

 

二人とも未だ信じられないと言う顔で

興奮冷めやらず状態だ

 

「寒いから中に入って」

 

二人を邸の中に入れ

縁側の障子を閉めた

 

「どこから来たの?

 松岡邸?」

 

「ええ、松岡邸の楠の前から ・・・」

 

「雑貨屋さんには会った?」

 

「直人さんからカンテラに来るように言われ

 そこに雑貨屋さんがお見えになって

 今日の事を伝えに来てくださったの」

 

後で詳しく聞こう

今は広間での挨拶をしないと

 

「後でゆっくり聞かせて

 広間に大野本家当主の御前と

 長のご両親と翔兄が

 二人が来るのを待ってるから

 心の準備は出来てる」

 

二人が落ち着いたら

襖を開けようと思う

 

父は既に落ち着きを取り戻してるが

母は何度か深呼吸をして

心を落ち着かせている

 

二人が俺の顔を見上げたので

頷いて襖を開けた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<続きます>