君のいない迷路 65 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

ホテルのフロントで彼が交渉してくれて

翌日の部屋の変更はすんなり出来た

彼が『ジュニアスイートにする』と言ってたから

差額料金が発生すると思ったら

ほぼほぼ同じで、僕の部屋の方が高かった

どんなMagicを使ったんだろう?

ポカンとしてたら

「ジュニアスイートは部屋の料金だから

 泊まる人数で割るから割安なんだ

 智の部屋、結構高い部屋だったよ」

と教えてくれた

彼のマンションの近くでヒットしたホテル

田舎者の僕でも聞いたことが有る名前だったし

東京の相場だと思い

他を探さなかった

 

「確かに一人なのに広い部屋だと思った」

 

庭園側に面してて結構上の方の階

(そこしか空いてなかった)

 

「その部屋ダブルだから

 実はもう一人泊まれる」

 

そう言ってにやりと笑った

何か含みがある?

 

「ああ、だからあんなベッドが広かったんだ ・・・」

 

「泊めてもらおうかな ・・・」

 

鼻歌を歌うみたいに言いながら

僕の反応を楽しんでるように見えた

だから聴こえない振りをして

 

「明日の朝、荷物をフロントに預ければいいんだよね」

 

全く別の話をする

ツインならまだしも

ダブルの部屋で一緒に寝るのは抵抗がある

内田となら泊まれるんだけどな ・・・

 

「その方が確実かな?

 荷物がまとめてあれば

 部屋に運んでくれるって言ってたけど

 貴重品だけは持って出かけてくれって」

 

「うん、分かった

 そこまで大きな荷物もないから

 フロントに預けるよ」

 

話の流れ的に

スルーしたことを

気にしてる様子もないので

このままバーに移動することにした

 

「飲むと寝ちゃうかも ・・・」

 

「寝たら部屋まで連れて行ってあげるよ」

 

それを聞いた彼

にやりと笑って僕を見つめた

 

普通に考えたら冗談なんだけど

微妙に下心が透けてるのが気になる

さっき納得してたのに 

そうとなったら

絶対に眠れないな

 

あまり飲まないようにして

彼に勧めよう

ただ、相当強いから

心して掛からないと

本当に運ばれかねない

 

「寝ないから ・・・

 そうだ、飲みすぎて潰れないでよ

 櫻井のマンション知らないから」

 

送っていけないし ・・・

内田の話から

セキュリティ万全の部屋

多分、彼は僕を部屋に案内しない

池田君が出てくるのも

その辺りのことが有ってだと思った

 

「ああ、その手があったじゃん!」

 

右手を左手の掌に打ち

楽しそうに笑う瞳が

キラキラ輝いてた

 

拙いこと言ったかも ・・・

遅くならないうちに切り上げて

家に帰すしかないな

 

「酔いつぶれても

 タクシーで帰すから

 そのつもりで」

 

まあ、酔いつぶれてるなら

ベッドに寝転がして

僕はソファーで寝ればいいんだけど ・・・

 

「冷たいの ・・・」

 

「着替えとか持ってないだろ

 潔癖症の櫻井が

 スーツでは寝れないだろ」

 

「それなら、一人追加してもらうよ

 部屋着は届けてくれる

 朝早くに部屋に戻れば ・・・」

 

調子に乗って話し出す彼を

思わず止めた

だって、やりかねないんだもん

 

「ストップ!

 今日は一次会で終わり

 明日の朝、迎えに来て!」

 

「冗談だって

 軽く飲んで帰るから

 どう考えたって

 明日はしこたま飲むことになるからさ」

 

僕の腕を掴んで

「ほら、行くよ」って顔で歩き出した

 

 

 

 

 

 

 

<続きます>