君のいない迷路 12 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

俺の失態は酔った女性を部屋に泊め

その後も数回部屋に入れたことだ

相手がどういう女性かを考えもせずに 

 

「どこまでも嘘をつき通すつもりなら

 出るところに出ても良いのよ」

 

池田が強気な発言を始める

ちょっと挑発してるようにも見えた

 

「ええ、出て頂いて結構です

 この部屋に泊まったのも事実だし

 合鍵を貰い、何度も部屋に来ていますから」

 

「ずいぶん強気ねえ

 アンタ、ここに来たのは何回?」

 

「3回です」

 

短い期間だから3回は多いか ・・・

 

「翔、この人を部屋に入れたのは何回?」

 

「酔いつぶれた日を入れて3回」

 

「二人とも間違いないのよね?」

 

俺も彼女も大きく頷く

池田はにやりと笑って

 

「それ以外に来ていない?

 翔は自分がいない日に

 部屋に入ることを許してない?」

 

「許すわけないだろ 

 会社の先輩と後輩の関係なだけで

 良く知りもしない相手なんだし」

 

「アンタはどうなの?

 勝手に入ってないわよね」

 

「そのような失礼なことはしていないわ」

 

「言質を取ったわよ

 もしそれ以外に入っていたら

 不法侵入になるから覚悟しなさい」

 

確かに合鍵を持ってたら

来てる可能性は高い ・・・

寝室のベッドに横たわってる写真とか撮られてたら

俺が何を言っても信じてもらえないだろう

 

「3回目は何しに来たの?」

 

「近くまで来たからって

 食料品を沢山持ってきて

 「男の一人暮らしは栄養が偏るのよね」

 って言いながら料理を作ってくれた」

 

「はあ?何で入れるのよ」

 

「ごめん、面倒見のいい先輩だと」

 

「馬鹿なの、下心ありありじゃない

 それで、その日は何時に帰したの?」

 

怖い顔で尋問する池田

 

「たまたま、母が上京してて

 夕方、外で待ち合わせをしてたから

 先輩と一緒に午後3時前には部屋を出た」

 

「間違いない?」

 

彼女を一瞥して

事実かどうかの確認を取る

 

「間違いないよ」

 

「ええ、その日はお昼を一緒に食べて

 駅まで送っていただきました」

 

「その日は寝室には入った?」

 

「入れてないよ」

 

「どうなの?」

 

「それは ・・・」

 

言葉を濁して何故か顔を赤らめた

まるで口に出しては言えないと

恥ずかしそうに俯く

そのしぐさに虫唾が走った

 

池田が般若の如く怖い顔で

俺の方を向く(これも演技なんだけど怖い)

 

「先輩、止めてください

 俺は一度も貴方を寝室には入れてない

 誤解を招くような言葉はやめてください

 そもそも、俺は貴女に興味はないです」

 

いい加減はっきり言わないと

こんな不毛な話し合いは

とっとと切り上げたい 

 

「そんな、私の事を可愛いって言ってくれたし

 彼氏になる人は羨ましいって ・・・

 またご一緒したいと言われたから ・・・

 私に好意があったからでしょ?」

 

それって一般論で

付き合ってとも言っていない ・・・

 

「不用意に泊めるから

 気があると思われたの

 そこはアンタの落ち度よ

 今はその話じゃないの

 寝室には入っていないのよね?」

 

射るような眼差しで

嘘は許さないと言う顔をする

 

「入っていません」

その言葉で池田がにやりと笑った

 

「これも言質を取ったわよ

 最近は都合よく加工できる

 写真アプリがあるから

 あたかも一緒に寝てたように見せる

 写真なんか作られたら

 どんな反論しようが

 周りは女を信じる

 これでアンタは寝室の写真は出せなくなった

 あるかどうかは知らないけど(笑)

 脅してるわけじゃないわよ

 今日の会話は全部録音してるから」

 

用意周到すぎて ・・・ 頭が上がらない

外堀を全部埋めていく作戦のようだ

 

「寝室に入ってなくても ・・・

 そう言う関係にはなれます ・・・」

 

どういう関係だよ ・・・

身に覚えが全くないのに ・・・

 

「それは嘘ね

 あのね、男は誰とでも寝れると思ってる

 この人できないのよ

 アンタが手を出されなかった理由は

 アタシがいるから」

 

意味ありげに笑って

俺の腕に腕を絡ませて

俺の顔を見上げて笑みを浮かべる

腕を組んだまま

 

「賢い人はここで引くのよねぇ ・・・

 もし、プライバシーを吹聴するなら

 こちらも闘う準備に入るわね

 まず、鍵を持ち出したこと

 それからそれを使って

 何度も不法侵入してる事

 それを証明して出るところに出ましょう

 翔、それで良いでしょ?」

 

「先輩がそんな事をする人だとは

 思いませんが ・・・

 勝手に部屋に入ってるなら問題だと思います

 確かに俺にも非は有ります

 勘違いさせるような態度を取ってたことは

 謝りますが、それとこれは別です」

 

「マンションの管理会社に

 防犯カメラの映像を調べてもらえば

 アンタが来てたかはすぐに分かるわね」

 

畳み掛けるように言葉で攻めて

どんどん追い詰めていく

ここで引いてくれればいいんだけど

 

 

 

 

 

 

 

<続きます>