取り敢えず打ち破ろうか 164 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

次は和也だ ・・・

就職先は決まっているから

潤ほど畏まっていない

 

「私からの報告ですが ・・・

 潤君と同じで

 今日、大学に戻ります

 試験が終わり次第、里に戻り

 博物館開館の準備に戻ります

 春から大学に戻り

 秋卒業を目指します

 その間に学芸員の資格を取得するための

 勉強もします」

 

「それは資格試験を受けると言う事?」

 

和也は学芸員資格を取れる科目を履修していない

9科目19単位は半年では無理がある

 

「はい、在学中には不可能なので

 卒業後、通信大学で勉強して

 資格取得するつもりです」

 

和也にしては真面目に考えたようだ

世間を斜に見るところがあったから

ちょっと心配してたけど

 

「二つの目標を立てたわけだな

 それならば、暫く学業に専念して欲しい

 博物館に関してはこちらに任せてくれればいいから」

 

「父と相談して

 私が戻るまで

 博物館館長代理は

 紀之さんにお願いしようと思います」

 

「東の家に頼むのか ・・・」

 

紀之さんとは対面もしているから

俺の秘密は確実に守ってくれるだろう

それが分かっているから

和也は俺の事を隠したまま

東の家を推薦したのだろう

 

「ええ、相葉君が適任だと思ったけど

 長老会の賛同は得られないから」

 

「そうだな

 実質的には相葉君が館長代理だが

 表向きは東の家が良いだろ ・・・

 これで東の家が筆頭家になるのに

 反対する者はいなくなったな」

 

俺が関わらない方が

長老会の改革も

すんなり進みそうだ

 

「長が望んでいる形でしょ?」

 

「里の運営に関して

 長はタッチしない

 博物館に関してもそうだよ

 榎本径は学芸員・修復師として

 ここに勤めるだけ」

 

「離れに閉じこもっていられないもんね」

 

「ああ、長としての役目は果たすが

 それ以外はお前たちと同じだよ」

 

「暫く、俺も潤君もいないから

 寂しいでしょ

 喧嘩する相手もいないからね」

 

 

「寂しくないよ!」

 

って強がって言ったけど

少し寂しいかな ・・・

それが分かってるのか

二人が顔を見合わせてニヤリと笑った

 

 

「確かに二人の決意を聞いた

 自分の決めた場所に向かって歩いて行ってくれ

 ただし、無理はするな!

 道に迷ったらここに戻り立ち止まればいい

 未来の道は360度広がっているんだから」

 

「長らしい言葉だな」

 

「うん、径君って長だったんだ」

 

「お前たち!

 小瀧、長は退出した」

 

「はい退出されました」

 

宣言したら

ここは事務室に戻る

 

「相葉君、これで心配事は消えたね」

 

ずっと傍で聞いてた彼が

嬉しそうに笑って

 

「ええ、ただ卒業できるかは

 まだ不安です」

 

「ま~君!」

 

相葉君の言葉に和也が頬を膨らませる

 

コンコン

 

「はい」

 

「径君、入って良いですか?」

 

風間君の声

(別室で作業していた)

 

「どうぞ」

 

「あの ・・・ 画伯と豆屋さんがお見えです

 応接室にお通ししました

 

画伯と豆屋さん?

綾野君は一緒じゃないのか ・・・

 

 

「すぐ行く!」

 

 

何だろう?

 

 

 

 

 

<続きます>