mian (希望)15 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

絵を渡して、どうするつもりだった?

思い出すはずないのに

試すようなことをして

何を期待してたのだろう 

思い出して欲しくないのに 

 

お互いの為に

これ以上関わらないほうが良さそうだ

 

この部屋にいる君は

何処か切な気で ・・・

それを見ていると胸が痛む ・・・

 

 

” おかえりなさい ”

 

森の小屋は木漏れ日に照らされ

精霊たちが私の帰りを待っていた

 

 

絵を描こう ・・・

私の『蒼』を 

この星の代名詞だった

蒼い星を思い浮かべて

 

 

 

*~*~*~*~*~

 

あの日以降、彼は寮に戻っていない

 

何度ドアをノックしても

ドアを開けて声を掛けても

返事は帰ってこなかった

 

「ラーイ、その部屋の住人は

 暫く戻らないよ」

 

廊下を歩いてきた寮長が

俺の肩を叩いてそう言った

 

「戻ってこない?」

 

「ああ、アトリエで作業するからと

 申し出があった」

 

「そうなんですか?」

 

「君には何も言ってかなかったの?」

 

「ええ、なにも ・・・」

 

一応、友人のつもりでいたから

何も言わずに行ったと聞けば

腹が立つし ・・・ 傷付く ・・・

 

「何時頃戻ると言ってましたか?」

 

「2週間くらいは籠ると言ってたかな ・・・」

 

「そんな長く?

 講義とかは ・・・」

 

「教授の許可が出ているから

 問題ないみたいだ

 戻ったら

 君の所に行くよう伝えるよ」

 

「お願いします」

 

彼は携帯を持っていない

今時?って思うけど

『必要ない』と言った

連絡が取れないだろ!

心の中で悪態をついて

笑顔で「鬱陶しいからな」と

同意してしまった

 

俺ってバカだ ・・・

 

 

どうして気になるんだろう?

深く関わらない方が身のためだと

分かっているのに ・・・

 

彼の事を考えると

心がざわついて

どうしても顔が見たくなる 

 

「どうすりゃいいんだよ ・・・」

 

外に出て

思わず叫んでしまった

 

「ショウ 荒れてるな?

 何かあった?」

 

数少ない友人の一人が

心配そうに声を掛けてきた

 

「荒れてないよ ・・・

 ちょっと気になることが有ったから」

 

「珍しいな」

 

「何が?」

 

「気になることが有れば

 すぐに行動に移すのに」

 

「確かにそうだな ・・・」

 

ここで鬱々しててもしょうがない

それなら、ダークヘッジに行けばいいんだ

 

「ありがとう

 いつもの俺に戻るよ!」

 

「それが良いよ!」

 

友人が背中を思いっきり叩いて

 

「健闘を祈る!」

そう言ってにやりと笑った

 

 

ダークヘッジに行けば会えるとは限らない

だけど、一歩を踏み出さないと

彼には会えない気がした

 

 

 

 

 

<続きます>