取りあえず乾杯しようか 15 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

昨日の夜はいつもより控えめの愛の営み

目覚めは俺よりも貴方の方が早かった

ベッドの中の貴方を抱きしめようとして

手を伸ばしても、空のシーツの上を泳ぐだけ 

休日は一緒に起きようって言ったのに

慌ててベッドから抜け出して寝室を出た

 

「智く~ん ・・・ 起きたの?」

 

リビングから珈琲の香り

珈琲の匂いって心が落ち着く 

って ・・・ そうじゃなくて

何で先に起きちゃう訳

 

「おはよう」

 

貴方がキッチンのシンクに凭れかかったまま

ニッコリ笑う

 

「おはよう ・・・じゃないでしょ

 どうして先に起きちゃうの?」

 

「ふふ ・・・ だって起きねぇんだもん

 今日は二人で出掛けるんだろ?」

 

先週、雨で流れた紅葉を観に行って

その帰りに綾野君の店に寄って

少しゆっくり目のランチ(ディナーコースだけど)

夜は2人で過ごしたいからランチにした

 

「出かけるけど ・・・ そんな時間?」

 

貴方が呆れた顔で時計を指さした

短い針が9時を指してる

 

「あ ・・・ ちょっと待ってて ・・・・」

 

これは外せない

9時7分は貴方が生まれた時間

先ず花をプレゼントして

食事の時に時計とケーキを渡す段取り

最初に躓いてどうする

 

「どうした?」

貴方が怪訝な声を上げた

 

「いや ・・・ ちょっと待ってて!」

急いで寝室のクローゼットに花を取りに行く

昨日の夜に買って来た花

 

後ろ手に箱を持って、歌いながら入っていく

時計を見ながら時間を確認

7分丁度に手渡す(時間通り)

 

♪ HAPPYBIRTHDAY to  satoshi ♪

 

「お誕生日おめでとう」

 

 

貴方が目を真ん丸にして吃驚してる

 

「ありがとう、青い花 ・・・ 綺麗だな ・・・」

 

「この世界に生まれて来てくれてありがとう

 貴方に出逢えた奇蹟に感謝してるんだ

 同じ時間、同じ景色の中、一緒に歩いていこう」

 

「うん ・・・ ずっと ・・・ お前の側に居るから」

 

貴方が、俺をギュッと抱きしめて

甘いkissをくれる

 

「ふふ ・・・ ちょっと想像と違ってた ・・・」

 

「違ってた?なにが?」

 

「綾野君の店で何かしてたんじゃないの?

 わざわざランチを、彼の店にした意味を考えてた

 ケーキとか作ってるのかなって ・・・」

 

ヤバぇ ・・・ ばれてるじゃん ・・・・

 

「ケーキ ・・・ いやいや ・・・ 作ってないよ

 まず、俺には作れないでしょ?」

 

「自慢してどうする(笑)

 そうだな ・・・ 考え過ぎてたかな?」

 

俺って分かりやすいのかな?

ここはしらを切りとおす

後で、喜んでもらいたいから

 

「最初、誕生日のお祝いのディナーを考えてたの

 でも、やっぱり夜は誰にも邪魔されたくないから 

 遅めのランチをゆっくり頂くことに変更

 綾野君の店なら、多少時間を融通してくれるでしょ」

 

「それは良いかも ・・・ ゆっくり飯食ったら

 夜は家飲みで ・・・ 月でも見ながら飲もう ・・・

 それなら早く朝ごはん食べて出かけるよ

 多分、凄く混んでるはず」

 

食事の時にって考えたけど

一緒に住んでる以上

生まれた時間におめでとうが言いたい

 

俺としては ・・・

ベッドの中の貴方に渡す予定だったんだけど

仕方がない、起きてたから 

(俺が寝過ごしたんだけど)

 

「じゃあ、用意してくる ・・・

 ホントはさ ・・・」

 

「ベッドの中で渡したかったんだろ?

 悪かった、先に起きて

 翔 ・・・ すげぇ嬉しい ・・・ お前の気持ち ・・・」

 

凄いのは貴方

全部お見通し(笑)

それだけ俺の事が好きって証

 

それが凄く嬉しい 

「智く~ん」

ここは思いっきり甘いkiss

 

 

貴方と過ごす初めての誕生日

『おめでとう』と『ありがとう』を何度でも言うから

 

 

 

 

 

 

 

 

<続きます>