5分間の恋 36 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

お粥? ・・・ のり みたいになってる

焦げてないから掻き廻してたみたいだけど


櫻井さん恥ずかしそうに俯いてる

レトルトのお粥がこんな風になるのは初めて見たけど

でも、オイラの為に作ってくれた気持ちが込められてるから

それだけで充分


味は ・・・ お粥だけど ・・・ 櫻井さんが作ったっていう調味料が加味されてるから


「美味しいです」って言っちゃった

スープも美味しそう、湯気がたってホカホカ ・・・


アチッ ・・・ 慌てて口に入れたらヤケドした ・・・ 恥ずかしい

冷まして飲まないと ・・・ フウフウ息を吹きかけてたら

何故か櫻井さんまでフウフウってしてる ・・・ 面白い人だな ・・・


ずっとオイラの横顔見てるから ・・・ ドキドキしてくるじゃん

上手に食べないと ・・・ はぁ ・・・ 緊張する

横目で見るとまだ見てる ・・・ あんま見ないで ・・・



「櫻井さんも食べてくださいね」

って伝えると、ハッとした顔して


「そうですね、いただきます」

って言って、お弁当を食べ始めた



「大野さん、お弁当のおかず半分こしませんか」


櫻井さんが買って来たお弁当は、総菜の種類がたくさん入ってる

だし巻き卵とか野菜の煮物とか揚げ物などの和洋折衷の豪華なお弁当 


オイラが買って食べる、のり弁とは比べ物にならない


「オイラ、スープとお粥 ・・・ それからプリンが食べたいから

 気を使わなくて大丈夫です」

って答えると


「そんな事言わないで ・・・ 一緒に食べたいって思って買って来たんだから」

 そう言って、だし巻き卵を半分に割って、俺の口に運んでくれた


えっと ・・・ 櫻井さんの割りばし ・・・ 


「美味しいでしょ」

って、笑顔で訊ねられて ・・・


「はい ・・・ 美味しゅうございます」

って訳の分からない返事してた



だよね ・・・ 友達同士だとお互いの食べてる物の味見するよね

相葉ちゃんもニノも良くやる ・・・ でも出逢ってすぐは ・・・ やんなかったような ・・・


きっとこの人、凄くフレンドリーな人なんだ ・・・

意識したら喋れなくなる ・・・

 

それ以外の食べ物もどんどん半分にするから


「オイラそんなに食べられないです、欲しい物は言いますから

 櫻井さん食べてください」

って伝えると


「そうだった ・・・ 食べさせ過ぎたらいけなかった

 好きなもの言ってくださいね」

そう言って、美味しそうに食べ始める


その顔見てたら幸せな気分になってきた


「ふふふ ・・・ 美味しそうに食べますよね

 土曜日もそう思ったんです、凄く幸せそうに食べるから

 見てるこっちも幸せになれる ・・・ 」


櫻井さんは、箸を持つ手を止めて固まったようにじっと俺の顔を見つめる


「なんか変な事言いました?」

心配になって、訊ねると


ハッとした顔で目を見開いて、それからすごく嬉しそうに笑って


「大野さんの笑顔って素敵だな ・・・って思って」

って、呟くから ・・・ 吃驚した


オイラの笑顔 ・・・ 大丈夫かな ・・・ 熱は無いよね


「すみません、ちょっと失礼します」

そう言って、額に手を当てて熱を測ってみた



「大丈夫ですね、オイラの手より冷たい ・・・

 良かった、変な事言うから熱あるのかなって思っちゃった」


えっ ・・・・ また固まってる ・・・ なんで ・・・

あっ、そうか ・・・ 友達はそんなに触っちゃいけないんだ


櫻井さんは照れくさそうに笑って


「あ ・・ ハハ ・・・ 俺は丈夫だって ・・・ 言いましたよ

 全然平気です ・・・ それよりもういいんですか?

 プリンにしましょうか」



そう言って、オイラの前に美味しそうなプリンを置いてくれた

かなり高級そうなプリンなんだけど ・・・

美味しそうだから遠慮なくいただこう


オイラが一口食べるところをじっと見つめるから ・・・


「あの ・・・ その ・・・ 櫻井さんからどうぞ」

って言うと、慌ててプリンを口に運ぶ



「美味しいです ・・・ 風邪を引いて得した気分 ・・・」

って言って笑うと、ちょっと怖い顔で


「ダメですよ、早く治さないと

 食べ終わったら薬飲んでくださいね

 それから、休んでください」


お医者様みたい ・・・

さっきも寝たから、これ以上ねると夜眠れない


「起きてちゃダメですか?」



「う~ん ・・・ 起きてても良いけど

 いつでも休めるように、ベッドにいてくださいね」


何だろう、オイラ凄く甘やかされてる様な



「でも、片づけは手伝います

 そこまでして貰ったらばちが当たる」


櫻井さんは可笑しそうに笑って


「面白いこと言いますね、ばちなんてあたりません

 その為に俺がいるんですから、今日は言う事を聞いてもらいます」



「知り合って間もないのに ・・・ オイラ ・・・ 友達の価値あるかな ・・・」


申し訳なくて ・・・ どんどん小さくなりそう ・・・・



「何を言ってるんです ・・・ だから 大切な ・・・ 」



「友達ですよね」



「う ・・・・ うん ・・・ そうです ・・・ いや ・・・ 友達と言うか ・・・

 その ・・・ なんというか ・・・ 大切なんです ・・・」


随分焦ってる ・・・ 聞いちゃいけなかったんだ ・・・ ごめんなさい



「ありがとう ・・・ 大切な友達って言ってくれて ・・・」


友達でも大切なが付くから、それでいいや



櫻井さんがオイラの顔を見て少しだけ淋しそうに笑った 

オイラが変な顔したからかな ・・・



この話は触れない方が良いみたい ・・・

きっと、この部屋に来るのも今日だけだから

表情とか仕草、ちゃんと見ておこう ・・・



だって好きでいる事は言わないから ・・・ 絶対

櫻井さん ・・・ だから安心して






<続きます>