I'm crazy about you 7 | 瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

瑠璃色の地球(ほし)の青宝玉

大野君に魅せられ、重症サトシックのおばさんです。
年甲斐もなく智愛叫んでます。
お名前をお借りして腐小説を書いています。
ご理解いただける方のみお入り下さい。

男性の方のご入室はご遠慮下さい。

車を発進させて頭を抱える、どこ行けば会えるんだろう

この際、思いつく場所全てに行って確認しないと

 

 

まず最初は月島

二人のプライベートクルージングって言うプランがあるんだ

そのクルーザーの発着場所

 

智君と二人で過ごそうと思って、自分で予約しようとしてた

自分の誕生日なのに ・・・ ちょっとイタイかもしれないけど

確か10時からだったはず

 

 

30分前に到着したけど ・・・ 智君が考えるだろうか

海に行くなら釣りデートだよって言ってくれるような気がして

 

 

直感を信じる、ここじゃない

 

 

次は美術館

国立博物館は国宝展 ・・・ 多分違う

他の美術館 ・・・ アナタの好きな画家が誰なのか ・・・

考えろ ・・・ 伊藤若冲で検索すると

 

東京では宮内庁三の丸 ・・・ 取りあえず向かってみる

行動しないと見つけられない ・・・

でも、ここも智君一人で来れる場所 ・・・

 

 

車を駐車場に止めて徒歩で正面入り口についたところで携帯が鳴る

 

 

智君からだ

「待ち合わせ場所に着いたよ」ってメール

 

 

って事はここじゃない ・・・ どこなんだ ・・・・

あと10分、皆目見当がつかない

 

 

 

落ち着け、考えろ

車まで走って戻って ・・・ 5分前

 

あぁ~ ・・・ 俺って智君の事何も知らない 

考え付くとこは俺が貴方と行きたい場所 ・・・ 

 

 

そこにカズからメールが入る

 

 

「翔さん、お誕生日おめでとう

 

 今頃苦戦しているんじゃないかなぁって思って

 ヒントをあげます、これが私のプレゼント

 間に合えばいいですね

 

 

 ヒント ・・・ アナタが今一番入りたい場所はどこですか?

         大野さんも同じです」

 

 

 

俺が一番入りたい場所 ・・・ あっ ・・・ 

あの日タクシーの中で ・・・ そう言う事 ・・・

えっ、つまりはどういう事 ・・・ 半信半疑になりながら

慌てて車を走らせる

 

 

 

お願い帰らないで

 

 

 

 

 

数日前

 

「智君の一番行きたい場所って」って独り言をつぶやいたら

近くにいたニノに聞かれてて

 

 

「翔さん、大野さんの一番行きたい場所ですか?」

って尋ねられた

 

 

「いや、どこかなぁって思っただけで ・・・」

 

 

「もしかして誘うんですか?」

 

 

「いや ・・・ まぁ ・・・ 誘ったんだけど ・・・・」

って、事の顛末を話したら

 

クスクス笑いながら

 

「翔さんには難しいでしょうね、頑張って下さい」

って言われたんだ

 

 

 

お願い ・・・

 

 

 

マンションの駐車場に車を止めて走り出す

時間は10時を10分過ぎて ・・・

 

 

走る足がもつれそうで、マンションのエントランスを出て外に

 

 

どこに居るの ・・・ 智君

入口の周りをキョロキョロと見回す

 

 

いない ・・・ 帰っちゃったの ・・・

携帯から電話を掛ける ・・・ 出てお願い ・・・

 

 

携帯を耳にあてながらアナタを捜す

俺から死角になっている柱の陰まで行くと 

柱に凭れて、携帯電話をじっと見つめたアナタが立ってた

淋しそうに、泣きそうな顔で

 

 

慌てて駆け寄って

 

「智君、ごめん遅れちゃった ・・・ ごめんね」

って言って顔を見つめると

 

 

表情がパッと明るくなって

「良かった ・・・ ちゃんと見つけてくれた ・・・」

って、フニャッとした笑顔で俺を見つめ返してくれた

 

 

 

「智君の行きたい場所って俺の部屋であってるの?」

って尋ねると

 

 

「うん、だって翔君と一緒でないと入れないでしょ

 難しかった?」

 

 

 

「難しかった ・・・ 自信失くした ・・・

 取りあえず中に入って ・・・ ただ、散らかってるよ」

 

 

 

そう言ってアナタの背中に手を添えて、中に入る

エレベータに乗り込んで

思わずアナタを抱きしめた

 

 

「会えないかもしれないって思った ・・・

 アナタの姿を見ただけで涙が出てきた

 帰らないで待っててくれてありがとう」

 

 

戸惑ったアナタが

 

「えっ、ごめん ・・・ 意地悪しちゃったみたいだね ・・・

 オイラずっと待ってようって思ってたんだけど

 不審者にされたらどうしようって ・・・

 一時間待って来なかったら ・・・ 電話しようかなって ・・・」

 

って、小さい声で呟く

 

 

「帰ろうって思ったんでしょ ・・・」

 

 

 

 

「・・・・・・・・・ そんな事ないよ」

 

そう言って俺の背中をポンポンと叩いた

 

 

 

 

俺が一番入りたい場所は、アナタの部屋

アナタとしか入れないから ・・・

 

 

 

そう言う事なんだよね

俺と同じ ・・・ アナタも俺と同じ気持ちだって事で良いんだよね

 

 

 

自分の部屋のドアを開けて

入るなり、アナタを思いっ切り抱きしめて

アナタの柔らかい唇に俺の唇を合わせる

 

 

一瞬吃驚したアナタ

何度も啄むように口づけると、それに応える様に受け止めてくれる

 

これ以上続けると止まらない

名残惜しく唇を離し、アナタの瞳を見つめて

 

 

「話したい事があるから、聞いてくれる」

って囁くと

 

 

 

大きく頷いて

「俺も話したい事あるから」

って優しく笑った

 

 

 

<続きます>