首すわりを支える「正中線」の不思議
やがて赤ちゃんは、
両手を顔の前、体の真ん中に集めるようになります。
右と左の手が、
はじめて出会う瞬間。
発達の視点では、これを
**「正中線に手が集まる」**と言います。
身体の真ん中に手がくるということは、
左右の身体がつながり始めたということ。
ここで、赤ちゃんの体の中では
とても大切な変化が起きています。
両手を真ん中に保つためには、
肩まわり(肩甲帯)が安定している必要があります。
肩が安定すると、
その上にある「首」が支えられます。
首は、筋力だけで座るわけではありません。
肩の安定
体幹の支え
左右の協調
その土台があって、
少しずつ首すわりへと近づいていきます。
両手が正中線に集まる頃、
赤ちゃんの体では
・肩の安定が増し
・首のぶれが減り
・視線が長く保てるようになり
・体幹が静かに整い始めます
支えができるから、動ける。
首が安定してくると、
赤ちゃんは世界をぶれずに見られるようになります。
それが、やがて寝返りへ、
おすわりへとつながっていきます。
両手が出会い、口へ運ばれる時間。
それはただの可愛い仕草ではなく、
首すわりの準備が整っていくサインでもあるのです。
小さな体の中で、
静かに、でも確実に発達は進んでいます。
Q:なかなか両手が真ん中に集まりません。
A: 無理に合わせる必要はありません。
私はよく、仰向けで赤ちゃんの両手を優しく合わせて、胸の前で「トントン」と触れ合わせる遊びをします。そのまま両手を口の方へ運んで、またトントン。
ほんの数回で十分です。
大切なのは、“正しい形”にすることではなく、
体の真ん中を感じる時間をつくること。
