《指令No.33 地平線の家》
この話を映画にすると、どうなるだろう?
そんな事を思わせるお話である。
009ノ1にとって、ボスからの指令は絶対だがこの任務を遂行すると次の指令を受けられなる可能性が高い。
傷を負った敵が逃げ込んだ家に、忍び込んだ仲間が何人も帰ってこない。
帰ってこないからには、何かしら出られない理由があるはずだ。
スパイという優秀な人々が任務を遂行出来ないというのは、そもそも危険な場所であるはずだ。
009ノ1は、家のなかを慎重にくまなく捜したが人の気配がない。
廃墟にしてはきれいすぎる。
周りには何もない場所にポツンと一軒家(笑)。
夜になり、その家は正体を見せ始める。
簡単に言えば、ゴキブリホイホイ(汗)。←まさか、それからヒントを得た?
家に入り込んだ人間たちを餌にする宇宙人?
幻覚なのか幻想なのか?
009ノ1は、任務を放棄する事を選んだのだ。
双葉社「週刊漫画アクション」1969年12月11日号・初出。
(講談社「石ノ森章太郎デジタル大全」より「009ノ1(5)」から)