《自然を愛そう》
エッちゃんの友だち、ももちゃんの様子がおかしい。
どうやら毒スモッグを吸ってしまったらしいのだ。
自然を子ども達のために味わせてあげたい!
PTAの主婦たちも、庭を持っている家を視察するが、虫の全てがお金に見えるという始末。
彼女たちも、どうやら毒スモッグを吸ってしまったらしい。
汚い空気を守るマスクを製造している工場からの煙が、他の煙と融合して毒スモッグになるという皮肉。
エッちゃんらは、原因を突き止めたが社長は耳を貸さない。
すると、セミや動物が人間のような悲鳴をあげ始めるのだ。
社長もようやく降参する。
同じ作者の作品である仮面ライダーも、自然破壊を危惧することから誕生したそうだが、同時期とあって公害の話がエッちゃんにも登場。
子どもたちに対しても、あえてそういう社会問題を描くというのが、石ノ森章太郎先生らしいと思った。
講談社「週刊少女フレンド」1971年頃・初出。
(講談社「石ノ森章太郎デジタル大全」より「さるとびエッちゃん(4)」から)