なかなか私の好みなお話です。
アコは、有名女優の娘さん。
この時点で、いいなあ…とか子どもじゃなくても思ってしまいますよね。
まあ、お父さんは離婚したのかな?(汗)とか妄想してしまいましたが、そうではないみたい。
お母さんが忙しいから、お手伝いさんがいるのも仕方がないことです。
お兄さんは、いるようですが寂しさはつのるばかりでした。
そんなとき、どこからか二羽のカナリヤが自分の部屋に現れたのだから、さあ大変。
どこからやって来たのだろう?
そう思いながらも、愛情がわいてきます。
カナリヤですから、野生というのはほぼあり得ません。
謎解き…これもドキドキしますね。
子どもの頭の中では、限界です。
ちょうど、お母さんの弟が新聞記者をやっていて、ひまだったみたいです(笑)。
いや、弱味があって、お姉さんの頼みを断れなかったのかもしれません。
オジサンというには、まだ若い彼は、果敢にも隣人の家に忍び込みます。
隣には、西洋人が住んでいるらしい…ぐらいしかわかっていなかったのですが、カナリヤのそばにあった金髪が手がかりだったのです。
(おお、サスペンスじゃないの!)
読み進めるのが楽しくなってきました。
隣とアコの家は、実は繋がっていて、夜な夜な怪しい影を見かけていたのは、実は隣の少し精神の病んだ婦人だったという展開。
婦人には、マリーという子どもがいました。
彼女はすぐにアコと仲良くなり、婦人が入院となってから一緒に住むようになったのです。
二人には共通点がありました。
父親がいないということでした。
ところが、マリーのお父さんが突然帰ってきて、新たな謎が生まれるのでした。
(この辺で、省略しないとね(笑))
ワクワクドキドキものですね。
鳥好きとサスペンス好きには、まさにツボなのです。
長そうなので、ブログに書くのはもう少し先になるかと思ってましたが、話が面白く読み終えてしまいました。
1960年 講談社『たのしい三年生』1月号~3月号 &
1960年 講談社『たのしい四年生』4月号~10月号 初出
(講談社『石ノ森章太郎 デジタル大全』より『アコのカナリヤ』から「アコのカナリヤ」を読んで)