今巻の主人公は、奥谷理恵の元同僚である26歳の長谷部伊代。
スープ屋しずくの店主・麻野暁とオーナー・内藤真哉も変わらず登場します。

 

伊代はパニック障害を発症し、やむなく休職することに。
医者からは「様子を見ましょう」と言われるだけでしたが、発作が起きた際に居合わせた人から「パニック発作では?原因がわからないなら早めに専門家に相談した方がいいですよ」と助言され、幸いにも初期段階であることが判明します。会社を休みたくない気持ちはあるものの、発作への恐怖に怯え続けるよりはと、休職を決断。大好きだった亡き祖母の鎌倉の家で暮らし始めます。

 

パニック障害は、心の弱さとは関係なく、誰にでも起こり得るものだそうです。
さらに会社には、従業員の心身の健康と安全に配慮する義務があるとのこと。

なるほど、これは覚えておきたいですね。

 

鎌倉で一人暮らしをしながらリハビリに励む伊代を支えるのが、スープ屋しずくの冷凍パックスープ。温めるだけで複雑で美味しい味わいが楽しめるなんて羨ましい。しかも毎日違う種類のようです。

 

今巻では、キッチンカーでピザを提供する阿久田健が麻野から教えを受けたり、祖母が勤めていたワイナリーで毒性のある物質が使われていた過去が明かされたり、表面をバーナーで炙っても中のアイスが溶けない「ベイクドアラスカ」というデザートが登場したりと、盛りだくさん。
もちろん、セージ、さやいんげん、ジャガイモ、酒粕など、野菜や食材の効能もさりげなく解説されていて、いつもながら期待を裏切らない内容でした。