このタイプは状況を自らコントロールしたいと思っています。そのため上司の指示を待って、指示が来たら淡々と作業するような職に就こうとは思いません。どちらかといえば、自分のチームを率いたり、もしくは自ら起業するほうが力を発揮できます。もちろんすべてのタイプ8がそのようなリーダー、起業家であるわけではありません。ですがどのような環境にいようと、このタイプは強いリーダーシップを発揮しようとします。
関連して、このタイプは非常に正義感が強いことがあげられます。特に健全なタイプ8はしばしば英雄に例えられるほどです(すべての歴史的英雄がタイプ8というわけではありません、念のため)。自分の正義に反するものに立ち向かい、そして周囲をまとめ上げ、強力な軍隊を形成します。しかし何でも力技で対処するのではなく、ここまで読んでくださった方には意外かもしれませんが、優れた交渉能力を発揮します。
これはあくまで私の考察ですが、力ずくでは自分の欲求を受け入れられないことを知っているのではないでしょうか?(先天的か経験的はわかりませんが)。少なくとも周囲を自分に従わせることに関しては無意識のうちに学習していることでしょう。その結果、“力”だけでなく“理論”も重要であることを学んだタイプ8は、その理論的展開力を駆使することを学び、結果として自分より上のもの(より強力な組織だったり、純粋に力の強い人だったり)に“交渉する”能力を身につけたのではないのかと私は考えています。
このタイプの欠点として、何かとこのタイプの人は威圧的です。常に怒っているように見える人もいます。実際に怒りっぽい人も多いです。なにせ自分の正義に反することに猛然と立ち向かいますから…そのため周囲にプレッシャーを与え、結果として人を遠ざけてしまいます。また誰の支配も受けたくないと感じているため、あまり慣習やローカルなルールを守ろうとしません。特にそれを守る意義が明白になっていないのならなおさらです。とにかく自分が正しいと考えるものに従います。そのため上司としては、とても扱いにくい部下に感じるかもしれません。
この記事を読んでもしあなたが自信をタイプ8と感じるのでしたら、まずあなたの周囲には、あなたが考えるほど危険ではないことを学ぶ必要があります。少し肩の力を抜いたからといって誰かに攻め入られるわけではありません。そのような不安に駆られるのは、あなたが本当に信頼できるパートナーを見つけられていないかもしれません。もう少し、周囲の人を信頼してみてください。少しは肩の力が抜けるはずです。そして恐怖に駆られることの無くなったあなたは、それこそ組織において“英雄”にふさわしい存在になることができます。
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