このタイプはよくも悪くも権力の影響を受けています。自らの安全のために権力者の忠実な部下になることもあります。しかしながら、その権力者が自らに危害を加えるなら前述したように立ち向かい、権力者と対立します。そういった意味では、タイプ6は“力”に対して2つの異なる側面を持っていると言えます。
もしあなたがタイプ6の上司で、かつ部下に対してしっかりと愛情をもって接しているのでしたら、タイプ6はあなたの右腕としてその実力を遺憾なく発揮するでしょう。タイプ6は自分を守ってくれる人(もしくは物)に対して忠実です。他のタイプが躊躇するような依頼でも進んで引き受けてくれることでしょう。そして、上司を蹴落としてまで地位を上げることはしません。もともとこのタイプはリスクを取ることを避けるタイプですから、無理やり這い上がって責任ある立場になるより、誰かの下で働いているほうが安心でき、力を発揮しやすいのです。
ただし、あなたが部下に対して不平等な扱いをしたり、今の地位を脅かすような言動を行うようでしたら、タイプ6はあなたにとって最大の障害となりえます。タイプ6は自分だけでなく、仲間の安全のためにも権力に立ち向かいます。つまり信頼できる人に対して忠実なんです。ある本ではこのタイプを「忠実な人」と名付けていますが、このタイプ6の特性をよく表しています。そのためタイプ6はチームプレイが必要な職場で力を発揮するかもしれません。なぜなら、このタイプは信頼できる仲間に対して忠実で、わざわざチームの絆を危険にさらすようなことをしないからです。
そのようにある意味義理深いタイプ6ですが、リスクへの恐怖のため決断することを避ける傾向があります。チーム内においても、自分の意見に絶対的な自信がなければ表に出そうとしません。ただし、だからといって他人が無理やり決定してしまうことにも抵抗があります。他人が決定する=自分の自由が奪われることだからです。そのようなことが起こりそうになると、頑として反抗します。そういった意味では、不健全なタイプ6は深いところで他人を信用していないのかもしれません。
この記事を読んでもし自信がタイプ6であるよ思ったなら、まずあなたが感じている不安がはたして本当に起こりうることなのか、そしてあなたに対して本当に危害を加えるのか客観的に検討してください。信頼できる仲間に相談するのもいいでしょう。もともとこのタイプは困難に立ち向かう勇気と力を持っています。それを正しく発揮できれば、チームにおいて頼りがいのある仲間となります。
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