ダイアモンドシェイク 東京キネマ倶楽部 6.22 | LONELY JACK KNIFE

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東京キネマ倶楽部 6月22日




個人的には凄い不思議なタイトルだと思う「ロックンロール黄金狂時代」アルバムがついに全国的にリリースされた。




そして22日、東京キネマ倶楽部では、全国ツアーの折り返しであるダイアモンドシェイクのライブが行われた。


来年の4月にはダイアモンドシェイクのドキュメント映画が公開されるので、2階席は撮影隊が入ってたり関係者にと解放され、ファンは1階のフロアに集まった。






キネマ倶楽部は、昭和のグランドキャバレーの内装がそのまま残っているので、もうエレベーターやらフロアやら壁やらカウンターやらステージやらバルコニーステージ、そして階段に至るまでレトロなものとなっていて、今となれば貴重な「昭和の風俗」を感じさせるハコとなっている。










僕はユカイのソロライブで2007年から2009年まで数回行ったことがあり、今回それ以来ぶりだったが、何も変わってなくて嬉しかった。

音響の悪さも変わってなかったのは困ったけれど。


ライブは今ツアーのメインのセトリに加え、黄金狂時代アルバム全曲と、アンコールには「ギャンブラーシティ」を。その枕的にカジノドライブを(既にしていた宣言通り)ワンコーラス歌ってくれた。






2021年、ユカイは突然「ロックンロールの再生を」と掲げ、シャケを口説き、ダイアモンドシェイクを始めるのだが、もう早いもので3年。

今年は全国ツアーなどその活動は活発化している。


今日に至るまでユカイは「ロックンロール」という言葉を何回吐いたかわからないが、22日は「ロックンロールの故郷へ帰ってきた」と言っていた。


ロックンロールの正史を作る場合、良く言われてるように、

ビルへイリーが1954年に放った「ロック アラウンド ザ クロック」が源流とされてることが多い。


その後、エルビス・プレスリーやリトル・リチャード、エディコクラン、バディホリーなどの個性豊かなロックスターが台頭すると、猥雑なものがロックンロールの象徴的なものとなり持て囃されたが、保守的な大人たちからは「騒音」「卑猥」「不良」等と揶揄され嫌悪の集中砲火を浴びた。


また、チャックベリーはギターリフやダックウォークのようなステージアクションを編み出し、それはそのまま後世にも受け継がれ雛形となった。


(リフの説明をわかりやすく言えば「バラとワイン」のAメロの裏でシャケも弾いているものです 為念)


1960年の前後に起きた不穏な出来事。バディホリーはリッチーバレンスとともに事故死、エディコクランも事故死。他、徴兵、逮捕なども相次ぐ。

その狭間に、ビートルズやローリングストーンズが登場することになる。


前述のロックスターに憧れていたテディーボーイたちは神がかり的なタイミングを掴んだわけだ。


その後、ロックンロールは世界的に細分化されていくわけだが、日本でもビートルズの狂乱を経て、60年代後半からスパイダースやはっぴいえんど等の独自のロックのムーブメントが起き、それは70年代のキャロルへの架け橋となった。


ここまで、僕はロックンロールの正史と表現したが、これには確実に1986年にデビューした「レッドウォーリアーズ」が含まれると思っている。


渦中の人たちは実感がないかもしれないが、日本のロックの歴史に置いて、レッドウォーリアーズが残した足跡は絶対に大きいと思っている。


このあたり、僕は人にずっと説明出来るし、過去にも書いてきてるので今は割愛するが、レッドウォーリアーズをコントロールしていたシャケは実はもっと評価されるべきミュージシャンなのだ。


明言しておくが、ロックの歴史を語る書籍は数多あるが、レッドウォーリアーズの記述がないものは全てがポンコツです。


例えば、ロックという草が生い茂って道という道が無くなってしまった大地を颯爽と現れたレッドの面々たちが整地して道を作っていった。と言っても良い。


だから、90年代のロックアーティストはその道を楽チンに進むことが出来た。こんな感じ。


とはいえ、そこから最早20数年も経ってしまったことから、ロックが形骸化してるのでは、とユカイなりに危惧した発言が「再生」だったのかもしれない。


それが今回、なんの衒いもない、どスレートなカバーアルバム「ロックンロール黄金狂時代」制作へと繋がったのだと僕は思うようにしている。


正直このアルバムを聴いた限り僕は思う所は結構ある。

例えば、アレンジでは原曲にはない「キャッチーなブレイク」を加えてる所や、ギターがツインのところはツインで再現してもらいたかったとか、JETの発音は全員で同じように「ジェッ!」か「ジェッツ!」で合わせてほしかったとか。

Come Togetherはなぜあんなに歌詞が違うのか等。

あと録音状態(音質含)とかもかな。


まあでも、ライブで聴く分には盛り上がる選曲でもあるし(ママキンとか)

なにより、ロックに心酔していた若き頃のユカイやシャケがカバーしていた楽曲だった、という点が浮き彫りになったのはとても良いことだろうと思っている。

昔々の尖っていた頃ならきっとリストに上がらなかったかもしれないから。


さて、↓ 過去記事では、黄金時代なのか、黄金狂時代なのか、英語の訳も違っていて今一ピンとこないことを正直に書いた。




それでもキネマ倶楽部のステージでユカイが言った、「ロックンロールの故郷へ帰ってきた」という言葉。これが引っ掛かる。


ユカイ的には、キネマ倶楽部が懐かしかったのかもしれないが、


僕はそれを勝手解釈に「黄金郷」と汲み取った。

エルドラドだ。


ではロックンロールのエルドラドを探す旅に付き合おうか。