【口承伝説】花渕方言 | 七ヶ浜復興応援サポータープロジェクト

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七ヶ浜町の花渕浜と吉田浜が仲が悪いという
「隣の浜に嫁やるな」という話がある。
しばらく理由がわかりませんでしたが、
文献を調べていると理由を見つける事が出来ました。

七ヶ浜町の方言は、「浜言葉」とも言われ、尊敬語や丁寧語からほど遠く、
怒鳴るような高声でぶっきらぼうに話すのが特徴と言われている。
その浜言葉の中に村の人達が【花渕言葉】と呼んだ言葉がある。
隣り浜の人達と語調の異なる花渕言葉は、この浜で生まれ育った女達が、
緊張した時やびっくりした時などに顕著に出る。

次の様な話がある。
花渕浜の南東地区の高台に花渕城後がある。
城主の花渕紀伊守(大蛇を助けて蛇よけのお守り作った人ね。)は
代々、花渕浜に住んで、浜の人達から殿様・殿様と言って慕われていた。

ところが、隣の浜の吉田城主の吉田右近とは犬猿の仲、
吉田浜の人たちとの婚姻は言うに及ばず、地域への出入り、朝晩の
挨拶さえ堅く禁じていた。

こうして約400年の永い間、鎖国的な暮らしが
続いたが、花渕氏が事情があって他の地域へ移った時、
花渕浜と吉田浜の住民は、久しぶりに会話をする事が出来たが、
言葉のアクセントが合わず調子が狂ったそうだ。
その後は、こんな話も忘れられ、「なんでお互い仲が悪かったんだ?」
という話を耳にしました。

  文献の最後には
「今となっては花渕言葉の強いアクセントがむしろなつかしく、
 親しみさえ感じる。」と語り部さんは述べていますが、

今も健在しています。浜の女の人が強く感じるのは、花渕言葉のせいも
あるのでしょうか?使ってる人に心当たりあります。
勢いのあるしゃべりですが、確か
に親しみありますね。