七梟亭 名人劇場 師走 第二巻 古今亭志ん朝  芝 浜  | 七梟のブログ

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気まぐれ

古今亭志ん朝  芝 浜

酒に溺れて日に日にだらしなくなっていく亭主に堪え難くなった妻が、ある年の瀬の早朝、揺り起こして芝の魚河岸へなんとか送り出す。ところが一刻も早く起き出したせいで、まだ魚河岸は開いていない。仕方なく浜へ出かけて煙管を吹かしているうち、ようやく夜が白み始める。酔い覚ましに海水で顔を洗っている時に、大量のお金が入った皮の財布(革袋)を拾うことになる。

大金を手に顛末を話す亭主と、それに調子を合わせる妻。しかし何を思ったのか、妻は、亭主をなだめてお酒を飲ませて床につかせてしまうのだ。やがて目を覚ました亭主、意気揚々と風呂屋へ行き、帰りに横町の連中を引き連れて帰り大盤振る舞い。

翌朝、妻は、やはり亭主を揺り起こす。目覚めた亭主、大金があるから働かないと言い出す始末。当然だろう。でもテキもさるもの、大金ってなんのこと?財布ってなんのこと?と突っぱねる。財布は悪い夢、大盤振る舞いは現実だ、と。さすがに困り果てた亭主、改心し、酒をきっぱりと断ち、腕のいい働き者の魚屋に戻る。いつしか具合の悪い借金はすべて返済し、蓄えまで出来た3年後の大晦日。畳替えをして、夫が風呂から戻るのを待って、妻は意を決して当時の顛末を話し始める…。ほろりとさせてくれる、江戸の人情噺です。

 

万人に愛される「ミスター落語」志ん朝の『芝浜』は、彼の演目がどれもそうであるように、実に心地よい。談志のように聴き手を自分の世界に引っ張り込んで強烈に揺さぶるのではなく、うっとり聴き惚れているうちにホロッとさせられる。夫婦の機微を描いた落語として実に楽しく、心温まる一席だ。

 

志ん生・志ん朝は、三木助や談志が描写しない「湯へ行った亭主が友達を大勢連れてきて豪勢に飲み食いする場面」を、魚熊の行動として進行形で演じる。

さらにその後、夕方に起きた二日酔いの熊を「あれは夢だった」と女房が言いくるめる場面は圧巻だ。

 

 

寄席の終演、お客さんが席を立つ時に打たれる太鼓の音を『ハネ太鼓』、または『追い出し』と云うそうです。 ※ソースは志ん朝師匠の『居残り佐平次』です。

 

 

七梟亭 名人劇場

本日は御来場頂き誠に有り難うございます ...

席亭ご挨拶申し上げます ...

今後とも日本の 伝統話芸「落語」を中心とした寄席演芸の隆盛のため気まぐれ無頓着に頑張ってまいりたいと存じます。