上手だね~。
ジュニアは母乳を飲むのが、日に日に上手になってきました。
こんなにちっちゃいのに、ちゃんと学んで成長しているなんて、
なんて健気なんでしょう。
本能なんだね。
母乳もたくさん出るようになったようです。
搾乳しておいた母乳を哺乳びんであげました。
これなら僕でもできるのさ。
めちゃくちゃ可愛い、どうしよう~。
僕の腕の中で小さくなりながら、上手に飲んでいます。
まだすぐに吸い疲れちゃうね~。ゆっくりでいいよ。
おいおい、寝るな、寝るな。
そうそう、早く飲みなさい。
めちゃくちゃです。
「今はオレがみてるから、横になって休んでな~。」
なんて、産後体力がまだ戻っていないワイフに言ってたくせに、
「ねぇ!ねぇ!ミルク飲ませているところ、ビデオに撮って~!」
となる始末です。
当然、ワイフは冷ややかです。
どうもすみません。
まだ名前はなし。
メロメロ。
可愛過ぎる。メロメロです。
うんこまで可愛い。
当然のように毎日面会に通ってます。
この父親は仕事してるのかな?と看護士さんたちも不思議に思っているでしょう。
ちゃんと(ちゃんとかどうかは分からないけど)しています。
生まれた日も、出産後そのまま仕事に出掛けました。
まる二日間くらい寝ていなかったはずなのに、
生まれた途端に眠気など隣の銀河系まで飛んでいったらしく、
完全に覚醒された頭で仕事をしました。
マタニティ・ハイ、です。
とはいっても男は何にもしてないですからね。
せめて紙オムツ代でも稼いでくるしかないわけです。
やる気は満々。
今日は初めて紙オムツを換えてみました。
可愛過ぎます。
うんこ拭きながら、ニヤニヤしています。
ジュニアは今、母乳の練習中です。
まだ名前はなし。
ついに、誕生 ! !
結局一晩中、陣痛を繰り返しながら、まだ生まれてくる気配はない。
陣痛の間隔は微妙ではあるが縮まってきているような気はする。
10分間隔・・・、7分間隔・・・。
それでもまだ出てくる様子はないらしい。
朝がやってきた。
眠い・・・。
しかしワイフはそれどころじゃないのだ。時折やってくる激しい陣痛の痛みに歪んでいる。
女はなんて強いんだろう。僕が疲れている場合じゃない。
予想はしていた。
男なんて出産においては、付き添っていようが、立ち会っていようが、きっと役立たずなのだろう、と。
しかし実際その場に身を置いてみると、
あらためて自分の役立たずさを呪いたくなる。
最愛の妻が自分の子供を産むために、懸命に痛みと戦っている。
それなのに僕は何も助けてあげれない。
それでも必死に役に立とうと試みるが、気持ちだけが空回り・・・。
背中をさすって、うちわで扇いで、気の利かない言葉をかけて・・・。
午前10時頃、分娩室に移動する。
とはいっても、まだ生まれるわけではない。
動けるうちに移動しておこう、という先生の心配り。
「たぶん、今日中には生まれますよ。」と先生。
「えっ?今日中って・・・。まだ午前なんすけど・・・。」
しかし、そのあたりで腹は決まったような気がする。
いつでもいいさ、無事に生まれてくれれば。何時間でも待ってるよ。
頑張れワイフ、頑張れジュニア。
二人きりの分娩室。時折、先生や助産士さんが様子を見に来てくれる。
一体最初の陣痛から何時間経ったのだろう。
頭が働かない。
陣痛間隔はすでに1分おきになっている。
1分痛んで、1分休む。その繰り返し。
気がつくと、陣痛が去った1分間の休息の間に、
二人とも、コックリ、コックリ、居眠りをしていた。
二人とも寝ていないもんね。しかし、眠れるもんだね。
ワイフの「痛いっ!」という合図ともに、ハッと起きて背中をさする。
そしておさまると、また二人してコックリ、コックリ。
今思い出すと、笑える。
そして、午後3時頃。
破水とともに分娩台にあがる。
いよいよだ ! !
分娩台の上で、ワイフが一生懸命息んでいる。
僕はその姿を見ていて、涙が出てきた。
感動したのだ。
いや確かに、タイミング的にはフライングだろう。
まだ生まれてないし。
でもね、感動したんです。
人間が発するエネルギーって、
こんなに凄いのか。
僕は今まで見たことがなかった。
人間の本当に凄まじいエネルギーを。
今まで僕が体験したことの比じゃない。
子供を産み落とす時の女のエネルギーが、
最強なんだ。
僕はそれを目の前にして、涙が勝手に出てきた。
格好悪いからこらえようとしたんだけど、出てきた。
女は偉大だ。絶対にかなわない。絶対に。
気が付いたら、そこに小さな体が見えた。
小さな泣き声が聴こえた。
2009年2月11日
15時51分
第一子誕生
男の子 3080グラム
まだ名前はなし
マイワイフへ。
愛を込めて、本当にありがとう。
ジュニアへ。
ようこそ、はじめまして。頑張ったね。
ん~、まだか、まだなのか・・・?
昨日の深夜から始まった陣痛。初産なので、とにかくワイフも僕も勝手が分からない。
今がどの程度の陣痛で、どのくらいの段階なのだろうか・・・。
陣痛の間隔が15分おきになってきたので、早朝になって病院に電話をしてみる。
「まだ大丈夫ですので、自宅で様子をみていてください。」
と言われたので、とりあえず横になるが、当然ワイフは痛いので眠れない様子。
しばらく様子をみていたが、だんだん痛みも強くなってきたようなので、もう一度電話をしてから病院に向かう。
入院の荷物を車に詰め込んで、いざ出発。
お~、いよいよ緊張してきたぞ~。
な~んて、勢いよく病院に乗り込んだのですが、診察の結果、やっぱりまだ早いとのことで、降ろした入院用道具をまた車に積み込んで帰宅するのでありました・・・。
それにしても分かんね~よ~。タイミングも、この先の展開も。
とにかく全てが初体験。焦らない、焦らない。
ところがこの時点で、僕達はこの先に待ち受けていた長い長~い戦いについて、知る由もなかったのです。
「明日生まれると祝日だから割り増し料金だよ。頼むから今日生まれろよ~。」
なんていう悲しき貧乏人の会話をしながら(よくよく考えると出産が夜間休日割り増し料金だなんて変な話だよね)、結局特に大きな変化もなく、15分おきの陣痛と戦いつつ、夜が来ました。
ワイフはすでに昨夜からまるで眠っていない状態です。僕は小刻みに眠ったりしていましたが、それでも睡眠とは言い難く、頭はぼんやりです。それでも夜になったので、ワイフが心配ではあったのですが、仕事へ出掛けました。
そして、深夜。
今度こそ入院の時がきました。
一足早く病院に入ったワイフを追って、僕も病院に駆けつけました。
陣痛が始まって、まる24時間。
10分間隔の陣痛。激しい痛み。辛そうなワイフ。予想はしていたけれど、何も出来ない僕(男)。
お~、早く生まれておくれ~!!
しかし戦いはそんなにすんなりはいかないのだった・・・。
つづく。
満月の夜は。
満月の夜は出産が多いと聞いていました。月の引力の影響かと。
我がジュニアの出産予定日は2月18日。その9日前が満月。すなわち今日、2月9日。
夜空には煌々たる満月が鎮座していました。
「予定日より早いけど、満月の夜に生まれるかもね~。」
なんて、前から実は話をしていたのですが、なんと深夜に仕事場へワイフから電話が・・・。
あ、ちなみに僕、夜仕事しています。
僕、「どうしたの?」
ワイフ、「陣痛がきたみたい~。」
ひぃえ~、お、おそるべし、満月。
というわけで、仕事をたたんで一目散に家へ帰るのでありました。
(こういうことができるのが、自由業の特権。)
それにしても、家路を照らす月の美しさときたら、そりゃもう素晴らしかった。
その光にあおられたのかどうか、いよいよドキドキしてきた。
とにかく家へ急げ。
