2月13日に最大震度6の地震が襲った。我が家でも揺れ
とっさに脱出路を確保するために、窓を開けました。
東日本大震災の余震ということですが、10年の月日が流れても
地球が誕生以来の歴史の中で10年というのが一瞬でしかないことに気付かされました。
令和元年に襲った台風19号では、
消防団で栗橋に出動し、避難誘導をしました。
菖蒲地区の避難所にも、職員のご迷惑にならない範囲で回りました。
避難してくる方の危機感と私の近隣(菖蒲地区)での危機感との違いを身をもって感じました。
栗橋の皆様には理解できないかもしれませんが、
菖蒲地区の多くの住民は、災害がない場所という認識でいます。
昔、祖母から東京大震災の時に裏庭で地割れが起きたという話を聞いたことがありますが
自主防災の組織率は50%なので、組織率の低さからみても
明らかに防災意識は低いです。
そういう意味では、「何もないけど、災害もない」住みやすい地域という意識を
菖蒲地区の方は持っています。
ただ、東日本大震災やコロナ禍、台風19号などを経験し
直接被害がなかったとしても、社会が機能不全に陥いったこと。
いつ起こるかわからない大規模災害に対応する必要性は
なんとなくわかります。
最近は機会があるごとに、自治関係者に自主防災組織の設立のお願いをしています。
台風19号の時に
久喜市は避難情報などを、自治会の会長ではなく、自主防災組織の会長に連絡をしていました。
菖蒲地区での組織率は50%ですので、半分の自治会には連絡が回らなかったことになります。
被害がなかったとしても、緊急事態に当たり地域と久喜市との連絡経路が確保できていないのは問題です。
台風19号で近隣小学校や総合支所に避難が行われ、区長や民生員が活躍しました。
避難した方々の避難援助や帰宅支援など、
寄り添って対応していただきました。
多くの方が避難しましたが、市民全体でみればわずかな方々です。
そのような中でも、ほぼマンパワーで区長や民生員が
地域住民の面倒をみていることを考えたら
本格的な大規模災害がきたときには、対応ができないと感じました。
防災意識の低い地域ではありますが
自主防災組織の整備をすることで、地域住民全体で
災害弱者の対応を行うことはやはり必要です。
栗橋高校の前で避難誘導したときに、避難してくる方が高齢者だけでなく
居住年数の浅い若い夫婦が多いことにも気付きました。
自主防災があったとしても、いざ災害がきたときに
組織化だけでは対応できないことも感じました。
日頃から、地域のコミュニティを維持していく取り組みが必要です。
地域の祭りや清掃活動、地域住民の参加機会を
地道に積み上げていく必要を感じます。
運動会で優勝した区にお話を聞きましたら
日頃から住民のつながりをしっかり行っている成果と
評価していました。
地域コミュニティでは、
高齢化のために老人会(久喜では彩愛クラブ)の解散が増えています。
様々な地域組織が弱体化や解散をしています。
まして、コロナ禍で様々なイベントができない状況が一年続いています。
地域の連携が薄くなっていく今、ひとたび大地震がきたときに
ひとり暮らしの高齢者を誰が支えていくのだろう。
地域のリーダーをしっかりとつくり、地域で受け継いでいく地道な活動が求められます。
地域のリーダーは、やはり区長さんになります。
区長になった経緯は、それぞれの地区の事情がありますが
多かれ少なかれ、地域のためにその職を受けていただきました。
ただ、リーダーは孤独です。
そのリーダーを支える周りの人々の存在がとても重要です。
私は、リーダーが心折れないよう少しでも支えとなる存在になりたいと思っています。
区長をはじめ地域のリーダーとそれを支える地域住民
そのなかで、地域のコミュニティづくりを地道に行うこと
それが、地域の支え合いをつくっていくのだと思います。
コロナ禍で、社会的に内向きな傾向になっています。
アフターコロナになって、様々な地域の行事やイベントの行く末を心配しています。
形態は変化しようとも、地域の活動をしっかり行っていくことが
災害などの緊急事態に強い地域をつくっていきます。