西洋漆喰のなかでも、やはりイタリアのものがとにかく店舗デザイナーや建築家にも人気が高く、イタリア・シッケンズ社のスタッコアンティコが30年程前大ヒットいたしまして、当時私も当然今よりも若くとにかく思い出せないくらいの現場をおさめました。まぁその当時はまだまだバブリーな勢いもあり商業建築の坪単価も高かった時代です。
新千歳空港・パセオ・西武五番館・石原裕次郎記念館・ジャスマックプラザ・釧路フィッシャーマンズワーフetc・・・テナントの数でいったらえらい数でした・・・。でもまだまだ一般住宅は数少なく、当時在籍していた会社の社長が造作家具のデザイナーだったこともあり、アトリエAKUさんはよく設計にいれていただけました。
基本的に伸縮性がない材料なので、クラックにはメチャ弱いです。
仕上がりの半分以上は下地作りにかかってるといっても過言ではないでしょう。
PB下地・木下地どちらもいけます。
モルタル下地もOKですが、総パテ・総寒令紗貼りが基本です。
PBはテーパーをとったものを使用し下地も多目に入れましょう。
ビス頭はしっかりめりこまさなくては、サンダーがけの段階でビスが浮いてきます。
パテ処理の後はしっかりサンドペーパーをかけましょう。
そこまで平滑に仕上がったらEPシーラーを塗布、ここからがスタートです。
まずは下塗り材のソットフォンド(シッケンズではアンダーコートと呼ぶ)を左官コテでしごきます。
乾いたら400番程度のサンドペーパーでサンダー掛け・・・博多人形くらいつるつるにしましょう。
この時、かなりの粉が出るのでリフォーム現場でリスキーです。
パターン付けに入る前にペーパーの粉を十分除去してください。
ここからパテへらを用いパターン付けにかかるのですが、基本は拾いパテのときにつくお饅頭や葉っぱの形に似た形をアトランダムに何重にも重ねていきます。
乾燥後、800~1000番程度のサンドペーパーでサンダー掛け・・・どんどん艶がでてきます。
最後の仕上げは、へらでこすり磨きをします。これで艶がさらに出て、ピッカピカになります。
手順通リいけばそれなりには仕上がりますが、きれいなパターンがだせるには練習しかありません。
最後になりますが、曲面に仕上げる場合・入隅・出隅の処理がまたコツがあるのですがその辺は・・・企業秘密です。






