『でも、救いはある、そう思う。
形あるものの背後には、形なきものがある。
そうでなければ形は在りえない。
この世に物質が存在するのは、物質ではないものがあるから。
コインの裏と表のように。
たとえばそれを仮に、魂と呼んでみようか。
魂は、今日出会い別れても、何度でもまた出会うことができる。
魂には記憶がないから。
魂はいつもまっさらだから。
変わることに身を委ねれば、無限の出会いの扉がひらく。
たぶんね、自信はないけど、そう思うことにしている。
そんなことを思いながら書いたのが、この短編集です。
楽しんでいただけたら、うれしいです。』
『ソウルズ』あとがきより。☆
田口ランディさん。☆
