扉が開くと、すえた匂いが鼻をつく

みどり ピンク 白の看護服

虚ろな目をしている人々

扉の後ろからは 出してくれと発狂する声がする


久しぶりに立つからか目眩いがして足が震える


両腕を抱えられて いくつかのベッドがある部屋へ連れて行かれる

窓には格子戸

外には小さな運動場らしきものを確認出来た

ベッドに横にされる

なにやら 大丈夫と言われながら 赤い玉を飲まされる

眠気がくることもなく
眠らされる

目が覚める

カラダが起き上がれないようになっている

やがて 看護師らしき人達がボクの周りに集まる

その中の1人がボクに笑いながら話しかける

少しでも 暴れたり 自殺する言動 行動をするようなら また扉の向かうだから

同意を促され うなずく

動けるよう解放される

他のベッドの人々は 数人は布団にくるまって動く様子もない

他の若い数人は犬のようにじゃれあっていた

天井を見上げた

頭を整理しようと努めるけど、回らない

途方に暮れる

自分自身の症状のおかげで 仕事をしたりしなかったり

喜怒哀楽も不安が襲い素直に感じれない

いつも治したい 治りたいと頑張っていたが いつだったか朝目覚めて布団の位置が悪いと不安になった時、ココロ折れた

フラフラと原付に乗り

もうボクには無理だと

自分自身を慰めて

もう いいんだと思うと気が楽になる

原付を停める

エンジンを切る

ヘルメットを脱ぐ

飛び込む

救急車

病院

牢屋

2畳の小さな部屋

和式が備え付け

自分では流せない

呼んでも来ない

ご飯と ごくたまにのお風呂だけ

水が欲しい

呼んでも来ない

便所に溜まってる水でしのぐ

飛行機がビルに激突する夢を観た

家族が離散する夢を観た
バンドをする夢を観た

外車を運転してる彼女、ボクと一緒に笑ってる夢を観た

後にすべてが数年内に実現する

その時以来 未来を視れることはもうなかった

もう何日になったのか

ヒゲをさわると仙人みたい

ある日突然 鉄格子が開く

促されて 大きな扉が開く
自分の症状は普通一般的な人とは違うのかなと疑問を覚え、まずどこに訊いたらいいのだろうと、誰にも相談出来ず、とりあえず 市役所に訊いてみた

ココロの相談という窓口に出向く

自分の症状を伝えたら、 相談員さんは (自分を受け入れなさい)とおっしゃった

今なら 解釈は出来るけど当事は 受け入れる 自分を認める そんな難しいことは 理解は出来なかった
今ですら自分を認めても、必ず不安が訪れるのに耐える他はない

相談員に精神科というものがあると教えられ、早速電話帳で調べて行ってみた

症状を言っても 当事としてはただ考えないこと、安静にすることと言われ診断は慢性胃炎

親に来てもらい安静を促したいと先生がおっしゃったけど 弱い人間は死んだほうがいいと面談を拒否

先生は 本当は薬は飲まないで 本人が善くなれば幸いと言われたが 今の環境では薬で少しでも気分を落ち着かせたほうが無難だと処方してくださった
この先生と出会わなければ きっとボクは精神科には行かず、死んでたか、頭が狂って、満足に水も飲めない牢屋に一生入れられていたかもしれない

後に自殺未遂をして 満足に水も飲ましてもらえず 和式便所の水をすくって飲む 病院生活を強いられるようになるのだが…