Little Friends -619ページ目

「北斗星」の旅路~上野駅にて③

(続き)やがて、ホーム中ほどに荷物を満載した台車が現れ、コック服や蝶ネクタイをした人たちがホームに並んだ。

食堂車のスタッフだ。

「北斗星」は、同じ札幌行の「カシオペア」や「トワイライトエクスプレス」とともに、食堂車を連結する数少ない列車だ。毎日運転の定期列車で、食堂車を連結するのは「北斗星」だけ。

食堂車の夕食は、3日前までに予約しなければならない。予約のない場合は、予約不要のパブタイムまで待つか、あらかじめ自分で用意しよう。

僕は1人でフルコースを食べる勇気も金もないし、上野駅の駅弁はあまり感心しないので、いつもはデパ地下でお弁当を買って乗ることが多いが、今日は5500円の「北斗星風懐石御膳」を予約してある。

列車の入線を知らせるアナウンスが流れ、18時50分、流れ星と北斗七星のマークを掲げた青い客車が、ゆっくりと入線してくる。

「北斗星」は、昔ながらに機関車が牽引する客車列車。機関車は常に先頭になるのだが、上野駅13番線ホームは、ヨーロッパの駅のような行止まり式なので、機関車の付け替えができない。

そのため、車両基地のある尾久から上野まで、バックで走るという珍しい運転方式を取る。(続く)

「北斗星」の旅路~上野駅にて②

(続き)札幌行「北斗星」は、上野駅を19時03分に発車する。

せっかくの旅立ちだから、発車間際に慌しく飛び乗るのではなく、少し早めに上野駅に行って「北斗星」の入線を待ちたいものだ。

上野発の寝台特急は、全て13番線ホームから発車する。そのため、寝台特急の利用客専用の「五つ星広場」という待合スペースが設置されている。

と言っても、テーブルとイスがいくつか置いてあるだけだが、自販機でお茶でも買ってくつろげばいいだろう。本当は飲物くらいサービスしてくれるといいのだが…。

平日なら帰宅ラッシュの時間、帰宅客を乗せた電車が次々と発車してゆく。いつもなら疲れた体であの満員電車に揺られる貴方も、今日は「五つ星広場」で、北へのブルートレインを待つ身だ。たとえペットボトルのお茶でも、ひそかな優越感を味わえると思う。

新幹線が東京発着になっても、やはり上野駅は東京の北への玄関だ。独特の雰囲気がある。

最近は駅の改良も進み、改札の内外にはさまざまな店が軒を連ねる。発車前のひととき、これらのお店をのぞくのもいい。駅の中なのに、高級なワインを売っていたりする。

もちろん、例のSuicaも使えるから便利だ。(続く)

「北斗星」の旅路~上野駅にて①


世界最長の青函トンネルを通って、上野と札幌を結ぶ寝台特急「北斗星」。


かつては3往復も運転され、それでもチケットが取りづらい人気列車だったが、1往復が「カシオペア」に建て替えられ、さらに北海道新幹線の工事の影響で、今年3月のダイヤ改正から1往復になってしまった。


かつてほどの人気はないとは言え、1往復になったおかげで、またまたチケットが取りづらくなったとも聞く。


「カシオペア」には2回しか乗ったことがないが、「北斗星」には約50回くらい、最高級の個室A寝台「ロイヤル」には30回ほど乗った。


最後に乗ったのは昨年5月。東京から「北斗星3号」の「ロイヤル」で札幌まで乗った。


その時の様子をもとに、今のダイヤにもとづいて「北斗星」の旅を再現しようと思う。同じ区間を走る「カシオペア」にも、必要に応じて触れるつもりだ。(続く)