ZONEのこと(その7) | John's BOOROCKSブログ-I Love The Beatles, Fender Guitars & Movies!

John's BOOROCKSブログ-I Love The Beatles, Fender Guitars & Movies!

ハンドメイド・エフェクター・ブランドBOOROCKS(ブロックス)のスタッフによる、音楽(BEATLES & Fender)と映画の気ままなブログ。

昨日に続いて、またZONEの話です。私が以前勤務していたフェンダー社において、アーティスト・プロモーションの仕事をしていたことで、ZONEとはデビュー前からの付き合いでした。そんなZONEとの思い出を、これまでもいろいろ書いてきましたが、それらをまとめてまた語ろうかと思います。



ZONEのメンバーのエピソードをお話ししていますが、一昨日の話に戻しましょう。一昨日は、フェンダー・ショールームにて雑誌の取材兼フォトセッションがあったことをお話ししました。その際には、比較的に個々のメンバーとの話ができ、特にTAKAYOと音楽の話がゆっくりとできたました。
ご存知の通り、彼女たちは当初ダンス・グループとして結成されました。デビューに当たって、バンドの形にして独自性を出そうと企画されましたが、恐らくソニーでは彼女たちを本格的なバンドとして育てようとは思っていなかったはずです。しかし「secret base~君がくれたもの」の大ヒットを受けて、バンド形態でのZONEが世間的に認知された事で、本格的に方向性がバンド志向となりました。


そんな訳で、彼女らの中に「ロック」を聴くという習慣は無かったのです。TAKAYOを除いて。TAKAYOの場合はお父上の影響で、吉田拓郎からビートルズ、ローリング・ストーンズまで、幅広く聴いていて、ギターも弾き始めており、ロックに親しんでいました。当時、フェンダーのショールームには、ビートルズはもちろんストーンズ、ドアーズ、エリック・クラプトン、ジェフ・ベックなどのベテラン勢から、クラッシュ、エルヴィス・コステロなどのパンク/ニューウェーヴ、そしてニルヴァーナなどのグランジ、オアシスなどのUKロック、スティーヴィー・レイヴォーンなどのアメリカン・ブルース・ロックなど、非常に多数のCDが揃っていました。TAKAYOはそれらのCDを興味深げに観ていたので、その中から好きなもの持って行っていいよ、と言ったところ2,3枚を見繕っていましたが、スタッフがこれも聴きな、あれも聴きなという具合に結局10枚ほどをその場で選び、謹呈致しました。

残念ながら他のメンバーは、まだロックには興味を持ってはいなかったので、TAKAYOにZONEの他のメンバーへの、ロックの伝道師となってもらいたかったのです。ですから、そのTAKAYOがZONEを抜けると聴いた時には、本当に残念に思いました。
しかしずっと後の事になりますが、ZONE解散後にMIYUが再デビューすることになり、彼女にギターを作ろうということになり、フェンダー・ショールームに来てもらった時に、最近ロックも聴いているんです、と聞いた時には嬉しかったですね。TAKAYOに蒔いた種が、ここにも実りを見せ始めたと思ったものでした。
ちなみにその頃のMIYUのお気に入りのロック曲は、エリック・クラプトンの「いとしのレイラ」でした。

ZONEの話は、また日を改めまして!